こんにちは!rujiAです。

では、今日もパチ物X6の解析記事の続きを書きたいと思います。


まずは前回までのおさらいです。
解析の結果、私のX6 はこんなMODだということがわかりました。

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【解析結果】Kamry? X6はこんなMODでした

1.電圧調整方法は、PWM制御によるもの。
2.PWMの周期は40[ms](0.04[秒]/周波数25[Hz])。
3.出力電圧の考え方は、平均電圧値。(Vavg。非Vrms)
4.最大パフ時間は10[sec]。
5.抵抗計測はしていない。(少なくとも制御には使っていない)
6.アトマイザ断線検知/バッテリーショート等のフェールセーフ機能はない。
7.バッテリー保護のための低電圧検知制御有り。
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本日は"2."以降について書いていこうかと思っていますが、
ここで2つほど訂正がございます…

"2."と"3."について重大な誤記がありました。

"2."は正しくは"2.PWMの周期は25[ms](0.025[秒]/周波数40[Hz])。"で、
"3."は正しくは"3.出力電圧の考え方は、実行電圧値。(Vrms。非Vavg)"です。

従いまして、正しい解析結果は、下記になります。
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【解析結果】Kamry? X6はこんなMODでした

1.電圧調整方法は、PWM制御によるもの。
2.PWMの周期は25[ms](0.025[秒]/周波数40[Hz])。
3.出力電圧の考え方は、実行電圧値。(Vrms。非Vavg。)
4.最大パフ時間は10[sec]。
5.抵抗計測はしていない。(少なくとも制御には使っていない)
6.アトマイザ断線検知/バッテリーショート等のフェールセーフ機能はない。
7.バッテリー保護のための低電圧検知制御有り。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/


よって、本Blog中のすべての記事にて、該当箇所を15/02/22中に
すべて修正いたしました。申し訳ありませんでした。
(この記事を書いている途中で、「あれ、なんかおかしいな…」と気づきました。)





では、気を取り直させて頂いて…


"1."については、先日記事にしましたが、
一つのMODの解析記事に対する1項目なのに、
ちょっと長くなりすぎてしまったと反省しております。

そこで、今回からは
各項目について、言いたいことだけ書くような形を目指して、
なるべくもうちょっとあっさり目に、書いていこうかなと思っております。
(それでもクドいかも…)

ですので、もし読んでいる中で、
"用語の意味がわからん!"や、 "そもそも言ってることの意味がわからん!"
という部分があったら、BlogやTwitterにて教えてください。

よろこんで個別に解説させていただきます。(要望が多ければ、スピンオフして記事にします。)



さて、では早速解説していきましょう!


【2.PWMの周期は25[ms](0.025[秒]/周波数40[Hz])。】
 5orm
■アトマ抵抗値…1.5[Ω]
■1time/div…10[ms]

上記波形を見ていただくと解るように、25[ms]のPWM制御による
電圧変動を1パターンとして繰り返していることが分かります。 
"PWM制御って何?"という方は、こちらの過去記事を参照して下さい。

すなわち、X6は25ms中、何%の時間を0[V]とするか、で
任意の電圧を再現しようとしています。

この、1周期の時間25msですが、
良いか、悪いか、でいうと、カンタル線の、
パフボタン入力後の温度の立ち上がりスピードを考えると、
悪くはない数字だと思います。
0.1秒とかだと、遅っせーな!ってかんじですけどね。


(画像はイメージ)
01-01
カンタル線を空焚きした時の
真っ赤っ赤になるまでの時間あたりの色の変化を見る分には、
圧倒的に不足している、ということはなさそうです。

過去記事の例で言うと、りゅう君が熱湯風呂に使ってから、
脳が肌の温度の異常上昇を認識して、「熱゛ーっ!」っとリアクション
するまでの時間に対して、十分短い時間といえるのではないでしょうか。

このへんは、サブオームアトマイザ前提のバッテリーMODだったら、
もっと速い周期にて設計する必要があるかもしれませんね。
そう考えると、PWM制御のMODは、設定された周波数に応じて、
使用できるアトマイザの抵抗のレンジが決まっている
と、言えるとrujiAは考えています。

2Ω前後のアトマイザを使う事が前提のX6なら問題無いと思います。


【3.出力電圧の考え方は、実行電圧値。(Vrms。非Vavg。)】
VrmsとVavgについての考察を、下記記事にてGabishさんが
解説してくれております。

PWMのワナとお詫び

上記GabishさんのBlogにも書いてありますが、
最近のVape界隈では、Vrmsによって電圧を求めることが
正解とされているようです。

が、rujiAとしては、電子タバコにおいる、電圧の考え方としては、
Vavgが正しいと考えています。


理由は、Vrmsの運用は、出力波形が正弦波の場合である事が前提だから です。
正弦波というのは、The波!ッて感じの、下図のような波形のことです。

【イメージ:正弦波】
02-00 sign wave

上記、正弦波に対して、X6や、その他のPWM制御のMODは、
デジタルチックにカックンカックンしている波形、
いわゆる矩形波(くけいは)です。

【イメージ:矩形波】
02-01 square wave
 
従って、PWM制御のVAPE-MODの場合は、
Vavg計算で電圧を求めるのが正しい、と考えています。

従って、rujiAは、X6の出力電圧に関する考え方は、
実際の波形からすると間違っており、下記Vavgの式にて
算出するのが正しいと考えています。


[Vavg計算式]
最大出力4.2[V]において、
1周期中の4.2[V]の時間をx[%]とした場合、
目標電圧値Y[V]

Y = 4.2 × (x/100)


つまり、1周期25msにおいて、4.2Vの時間がx%なら、
この式で、再現したい電圧Y[V]が求められるね!っていう考え方です。

もし、Vavgの考え方で作られたPWM制御のMODで、
そうではない制御のMODの同電圧設定時の吸った感じと比べた際に、
辛めに感じるのであれば、使用しているアトマイザに対して、
PWMの周波数設定が、低すぎるか、
Gabishさんが上記Blogで触れているように、そもそもピーク電圧が
高すぎて、一瞬でコイルが熱すぎる状態になっているか、
のどちらかだと思います。

過去記事におけるりゅう君の例で言うと、前者は、
りゅう君が、熱いお風呂と氷風呂に、一回あたりに浸かっている時間が長い
→結局は熱湯と氷風呂を交互に入ってるだけで、ただツラいだけ

ですし、後者は、
そもそも熱湯風呂が、溶解炉並に熱い
→足を入れた瞬間りゅう君がケロイド状になってしまい、ツラいというレベルじゃない
 
といったところですね。


各電圧設定におけるアトマイザ無し時の
出力波形と、結果は以下のとおりです。
すべて、スケールは1Div/10msになります。

出力波形の下に、
説明書に乗っている電圧設定値[メーカー公称値]
最大出力4.2[V]でRMSで計算した際の理論値[RMS計算値]と、
RMSで計算した実際の値[RMS実際値]と、
最大出力4.2[V]でVavgで計算した際の理論値[Vavg計算値]と、
実際のピーク電圧から求めた値、[Vavg実際値]を載せておきます。

…けれども、実際にBlogを読んでくださる方のお気持ちとしては、
もううんちくは結構なので、手っ取り早く、公称値に対して実際どんなもんよ?

てなところを知りたいだろうな、と思っておりますので、
[メーカー公称値][Vavg実際値]だけ目立つように色つけておきますね。 

【出力設定:低()】 
02-02 red 10ms na orm
[メーカー公称値]:3.6[V]

[RMS計算値]:3.59[V]
[RMS実際値]:3.34[V]
[Vavg計算値]:3.08[V]
[Vavg実際値]:2.90[V]


【出力設定:中()】
02-03 viored 10ms na orm

[メーカー公称値]:3.8[V]
[RMS計算値]:3.96[V]
[RMS実際値]:3.65[V]
[Vavg計算値]:3.74[V]
[Vavg実際値]:3.51[V]


【出力設定:高()】
02-04 blue 10ms na orm

[メーカー公称値]:4.2[V]
[RMS計算値]:4.2[V]
[RMS実際値]:3.92[V]
[Vavg計算値]:4.2[V]
[Vavg実際値]:3.92[V]


と、いうわけで、すべてのケースにおいて、
メーカー公称値よりも、実際値が低かったですが、
これは、私のX6のバッテリーが、ちょっとお疲れ気味だからであって、
フレッシュな状態のX6で計測すれば、少なくとも青設定時は4.2[V]ほど
出力するのではないかと思います。

しかし、紫設定において、メーカー公称値とRMS計算値が
0.16[V]もズレていうというのは、どういうことなんだろうか…

赤出力時の理論値が、Vrmsのほうが近いので、
設計者はVrmsで計算しているんだろう、と仮定しましたが、
紫出力で言えば、Vavg理論値のほうが近く、
On-Duty比89%という数字の意図がさっぱりわかりません
…ただ単に設計者が適当なだけ?


…とまぁ、こんなトコロで、本日はこのへんで閉めておきたいと思います。

次回以降でまた、"4.最大パフ時間は10[sec]。"から解説していきたいと思います。