VAPE MOD研究所

電子タバコのMODの計測と評価…というニッチなジャンルの日記

カテゴリ: MOD解析

こんにちは!rujiAです。

本日は、一部で物議を醸しているMOD,
SNOWWOLF90の解析を行います。

00-00

1.概要

SNOWWOLF90(以下本MOD)はLAISIMO社が製造している最大出力90WのTC-modになります。

"SNOWWOLFなのになんでAsmodus製じゃないの?"とか、
皆さん色々と気になることだろうと思います。

私の知っている限りでは、本MODの発売予定日前後に、
元々のSNOWWOLFブランドの販売元であるAsmodus@USAと、
SNOWWOLFシリーズの製造元であるLAISIMO@CHINAの間で
トラブルがあったようで、本製品について、Asmodus側は、
「SNOWWOLF90はAsmodusブランドではない。」と明言しているようです。

一方、LAISIMO側は、「SNOWWOLF90は我々の製品である」
はっきり明示しており、今後も当製品についてはLAISIMOで
サポートしていく様ですね。

と、まぁ生い立ちはこのくらいにしておきましょう。
(私が消される可能性があるw)


その他の本MODの特徴は、
まちゅりさんの下記記事をどうぞw

asMODus Snow Wolf mini 75 & LAISIMO Snow Wolf mini 90



さて、製造元のLAISIMOがAsmodusブランドのSNOWWOLF75も、
本MODも、自社で製造していることを宣言している以上、
便宜上、当研究所では、本MODはSNOWWOLF75の事実上の
後継機種であるとして扱いたいと思います。


2.見た目など

本検証を行うにあたり、3つのSNOWWOLFを準備いたしました。

01-07

まずは、先日解析記事を書きました、左のSNOWWOLF75紫(以下、75)。
こちらは、日本のAsmodusブランドの正規取り扱い店から、
私が購入した、誰の認識でも正真正銘の正規品になります。

ちなみに、75wも90wも、ロック解除時に製造元である"LAISIMO"の文字が前面に表示されます。
写真は日本の正規代理店から購入したSNOWWOLF75W。 
01-08



次に、次に、私が数ヶ月前にLAISIMO製であることを販売元に
しつこく確認してAribabaから購入した、真ん中のSNOWWOLF90黒.(以下、90r)

そして、TelmitさんがFTで買ったSNOWWOLF90黒金。(以下90t)
90rと90tは、同じものと考えて用意しました。
 
理由としては、別々のMODの類似性を評価する際に、
同じコイル、同じようなコットン環境で計測しても、
どうしても環境由来のばらつきで差が出てしまいます。

従って、「同じものでも、これだけばらつく」というところを
把握するために用意いたしました。


箱前面。
01-00

SNOWWOLFの文字の下の最大出力を示す
赤い文字以外は、同じ構成に見えます。


裏面。
01-01

諸元など。
こちらも、75W表記が90Wになっている事以外、
文章にも違いが有りません。

重さはもちろん、抵抗値や出力電圧範囲も同じですね。

書いてないですけれども、
中のハード構成で、電流値の上限を上げて、90[W]出力に
対応した、ってな具合なのでしょう。

75Wと変わらない電圧/抵抗範囲でも、計算上は90[W]
でますので、(例:7.0[V]の0.55[Ω]で、おおむね90[W])
一応矛盾はしてないことを記しておきたいと思います。


内容物、まずは75W。詳細は以前の記事で書いたとおり。
01-03


で、本MOD90r。
01-04

内容物はUSBケーブルの同梱の仕方も含めて、
75と差が有りません。注目すべきは、Warranty Cardが
Asmodusとなっていることでしょうか…。


おいおい…これじゃ誰が保証してくれるんだよ…

と思いましたが、LAISIMO側が用意した、
USAでのSNOWWOLF公式WEBサイト
を見つけたので、


「私のSNOWWOLF90Wは、WarrantyCardにAsmodusって書いてるんだけど、
 もしかして偽物なの?保証はしてくれないの?」と 、メールしたところ、

「私達が保証するよ。大丈夫!あなたのSNOWWOLFは100%本物だ。」

とメールを返してくれました。
まぁ、保証の内容はハナから期待していないけど、とりあえずちょっと安心です。

 

そして、本MODその2、90t。
01-05
 
こちらも一緒…とおもいきや、なんとWarantyCardが違います。

01-06
 
上から、75、90r、90t。

90tのWarrantyCardの住所は、私がメールを送ったGlovalVaping社のものと
一致しております。

どうやら、SNOWWOLF90Wの最新ロットはWarrantyCardが
ちゃんとAsmodus名義でないものに変わっているみたいですね。

このことから、私の90は古いロットのもので、
WarrantyCardの梱包が間に合わなかったんだろうな、と推測できます。


外観上は、色が一緒だったら、見た目でわかる違いは殆ど無さそうですね。


あとは電源を入れると、液晶の表示のレイアウトが、違います。
上から、90t,90r,75。
01-11

90wは上限出力を設定できる機能が追加されているので、目標ワットの表示が追加されています。

それでは、当Blogのメインコンテンツ、波形計測にいきましょう!


3.-1 CottonBurnTest 


まずは基本のコットンバーンテストでの比較です。
ハーネス抵抗込みで0.2[ohm]のNi200コイルで行いました。


上から、75,90r,90t。

03-01-00
 

焼け方は同等ですね。
少なくとも、75Wと90Wは、
抵抗値当たりの温度の設定値であるTCRは、
同じ数字を使用している可能性が高い
と思います。

で、波形です。(1div/700[mv])
色判例は、
レッド:250[degF]
ムラサキ:300[degF]

イエロー:350[degF]
シアン:400[degF]

90r。
03-01-01 CBT OL 90r red250 pur300 yel350 cia400
 

90t。
03-01-02 CBT OL 90t red250 pur300 yel350 cia400
 

プレヒートの昇圧の仕方や、収束電圧のスイッチ具合、
ノイズの入り方、等、類似する特徴は多数ありますが、
90tはカットオフがあるけど、 90rはなかったり、ちょっとした違いも有ります。

つまり、同じコイルを使った計測環境で、同じ基盤のMODでも、この程度の差はでてしまう、
ということです。

と、ここで、先日波形を載せた75の波形を見てみましょう。

(1div/700[mv])
色判例は、
シアン:250[degF]
レッド:300[degF]
ムラサキ:350[degF]

イエロー:400[degF]

03-01-01 00-01-02 75 OR 1div700mv シアン250赤300紫350黄400

これは、収束後の目標電圧はだいたい同じところに有りますが、
そこに至るまでの波形が、75Wと90Wでだいぶ違います。
まず、プレヒート時の電圧が、設定温度に応じて5[V]~3[V]程度で可変している75wに対し、
90wは、 設定温度によらず,3.5[V]程度で一定です。

このことから、75wから90wにする過程で、
何らかのソフトウェアかハードウェア構成の
変更があった
と推測できます。


即ち、本MODは、単純に75Wの出力上限設定のコードの部分を、
チョイチョイ!っと90Wに書き換えた物では無い
ということがいえます。

変更の結果、ドライコットンバーンの焼け方が同じなので、
温度の制御性を良くしたいとかいう目的ではなくて、
出力上限を設定可能にする制御変更をする過程で発生した差分
なのではないかと推測しています。

 
ま、ポジティブにまとめると、
「出力上限設定できるようになってるけど、
75Wから制御性が悪くなってるわけではなく、同等だよ!」

と、いったところでしょうか。w




3.-2 TC波形 
次に、TCの波形です。
CBTで使ったコイルと同じものに、
リキッドを浸して、設定温度400[degF]、90Wは、上限出力を75[W]で
計測し、比較しました。


色判例は、
ムラサキ:75
イエロー:90r
シアン:90t


03-02


プレヒート時の波形や、収束直前と収束後の波形、
そして全体的な軌跡が、かなりそっくりです。

似ていないところをあえてあげるとすれば、
プレヒート後から収束直前くらいの波形が、
90Wのほうがなだらかに降圧しているように見えます。

そこだけでいうと、"90Wのほうが味が濃い傾向ですね!"とかいいたくなりますが、
90同士の差から考えると、計測誤差の範囲と出来そうなレベルだと思います。

この辺りの制御ロジックから推測するに、
75と90は、TC中は殆ど同じコードで動いているんだろうな、という印象です。

まとめると、
「上限75WでTCしている分には、75も90も、
 味はだいたい一緒だと思うよ!敏感な人は、90wのほうが味濃いと思うかもね!」

といったところですね。




3.-3 BreathingTest波形 

CBTと同等のコイルのコットンを抜き、
目標温度400[degF]で空焚き中に息を吹きかけて、
出力波形の挙動を観測しました。

最初の2回は、"フッ!"という感じで瞬間的に、
最後の1回は、"フーッ!"という感じに、長めに息を吹きかけました。

まずは、おさらいで、75w。
03-03-02


90r。 
 03-03-02 90r

90t
03-03-03 90t
 

息を吹きかけてからの昇圧の傾き、
長く息を吹きかけた時の降圧時の挙動、
その後の落ち着き方、等、そっくりです。

FBの係数は同じ値を使っていると思っていいと思います。

このことから、ソフトウェアの変更は、あくまで90W化と
出力上限を設定可能にするための最小限の範囲行ったんだろうな
と推測できます。 

まとめると、
「TCの勘所は、やっぱり同じ感じで動いてるっぽいよ。」というところですね。 

この辺の特徴から、Laisimo内でのソフトウェアの系譜は、
多分こんな感じなんだろうな、と思います。

03-03-04-02






3.-4 VW波形 

VWの計測です。0.647[ohm]の実負荷(≒コイル抵抗値)に繋いで計測しました。

まずは60[W]。

色判例は、
ムラサキ:75
イエロー:90r
シアン:90t 

03-04-00 60W pur75 yel90r cya90t

立ち上がり方等、同等レベルですね。

次に、5[w]。
03-05-00 5W pur75 yel90r cya90t
 
ちょいとバラつきあるように見えますが、無視していいレベルだと思います。

と、いうわけで、VWに関しては、いずれも優秀です。

ま、本当に90[W]出るのかは、正直怪しいと思ってますけども。w 





4. 総括 
さて、如何だったでしょうか?

波形だけ見た事実だけで評価すると、
SNOWWOLF75Wのマイナーバージョンアップ
思ってもらっていいと思います。

性能だけで行ったら、SS対応やTC時の出力上限設定可能になったこと、
それから出るかわからんけど90[W]上限となっていることなど、
75[W]に対して、正常進化していると言えます。

国内で正規取扱点が無いので、保証等の観点から言えば、
75[W]のほうが良い、ということが言えると思います。

ただ、海外通販当たり前な方で、
そもそもハナから保証はなんか気にしていなくて、
その点を踏まえても購入候補に上がっているなら、
買っても後悔はしないと思います。





そして…

私がこの記事を書く上で、
ある人達に、一番伝えたいと思っていた事があります。





それは、






このMODが、いろいろ言われる前に、
知らずに購入してしまった、そこのアナタ!






大丈夫!コイツは悪くないMODだ!


ぜひ、じゃんじゃん使ったらいいよ!



…ただ、90[W]に期待してたなら、18650を2本以上使うMODのほうがいいと思うよ。w




5. 最後に  -GiveAway!-

この記事のを執筆するために、正規品の75[W]を用意したんですけれども、
記事を書いたら、もう用途がないので、たまには読者プレゼントをしてみたいと思います。 


プレゼント内容は、下記、SNOWWOLF75Wと、

02-02

まちゅられのまちゅりさんから、曰く"ほんの細やかな粗品"です!


応募資格は、

 7/16の土曜日の昼12時の時点で
 私をフォローしていて、
 私のTwitterでSNOWWOLF90Wの記事の公開に関するツイートを
 リツイートをしている!!


方になります。


抽選の仕方とかよくわかっていないので、
やり方とかは、これから調べます。w


まごまごするとおもいますが、生暖かい目で見守っていただけると、幸いです。w

以上、ご応募お待ちしています!
 




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こんにちは!rujiAです。

本日は巷で人気のMODながらも、先日製造終了が決まった、
USAのAsmodus社 SNOWWOLF75Wのレビューと解析を行います!

 00-00top

1.概要 

Asmodus社 SNOWWOLF75W(以下本MOD)は、最大出力75WのTC-MODです。

本MODは、日本では昨年末あたりから、Twitterでも話題に登ることが
増えてきたこともあり、今では大人気のMODのひとつと言っていいでしょう。 

流行った理由としては、店頭販売価格で
1万円を切る価格帯ながらも、
性能の良いTC制御を搭載している点や、
高品質で高級感のある外観、
そして昨今のスタビ材のMODでお馴染みの、
Cフレームに似た感じのデザインが受けたんだろうな、
と、私は個人的に思っております。

日本国内では日本有数の大手SHOPのひとつ、
AmericanVapeさんが正規取扱店をしているようです。
私もAmericanVapeさんから購入しました。

SNOWWOLF75W販売ページ@AmericanVape

ただ、冒頭でお話したとおり、人気ながらも製造終了がアナウンスされてしまい、
あとは店舗在庫分で売り切れとなってしまうようですね。

既に人気の色は、いくつか売り切れてしまっております。

余談ですが、私も本当は赤、もしくは黒が欲しかったのですが、
残念ながら売り切れてしまっていたという経緯があります…。

2.見た目等 

まずは箱です。SNOWWOLFブランドでトレードマークとなっている、
オオカミさんが全面にプリントされています。
02-00

裏面。詳しいスペックは下記参照。w
02-01

下段の方に書いてあるとおり、
AsmodusはUSブランドですが、製造はChinaであることが明示されています。
ちなみに、中国での製造元は、静岡Vaperで大人気のMOD,S3
製造元である、LAISIMO社になります。

このことから、パフボタン5clicした時に、
”LAISIMO”のロゴが液晶全面に表示されます。

付属品は、
・MOD本体
・マニュアル
・ワランティ(保証)カード
・USBケーブルです。
02-02


写真ではUSBケーブルが写っていませんが、
MODのバッテリー収納部に格納されています。

02-02-01
ワランティカード。
30日間の修理保証があります。
日本で購入した場合は、AmericanVapeさんが対応してくれると思うので、
もしもの初期不良の場合なども安心です。



MODの本体。MODは、本当に高品質で、超かっこいいですね!
02-03

S3もそうだったのですが、LAISIMO社のMODは、バリや切り粉はもちろん皆無。
その他、面取り等の仕上げもほんとうに綺麗で、
安かろう悪かろうな雰囲気は微塵もありません。

02-04

トレードマークの狼さんは、液晶面の反対側にいます。



それでは、当Blogのメインコンテンツ、波形計測にいきましょう!


3.-1 CottonBurnTest 

まずは基本のコットンバーンテストです。
ハーネス抵抗込みで0.2[ohm]のNi200コイルで行いました。

03-01-00

きちんと焼け色が設定温度に応じて変わっていて、
TCが有効に働いていることがわかります。

400[degF]でも焼け切れてしまっていますが、
私の計測環境でいえば、特に焼けすぎ、ということもなく、
Dicodes等と同等の優秀な部類です。

波形は下記。(1div/700[mv])
色判例は、
シアン:250[degF]
レッド:300[degF]
ムラサキ:350[degF]

イエロー:400[degF]

03-01-01 00-01-02 75 OR 1div700mv シアン250赤300紫350黄400


設定温度に応じて、収束電圧は高く、プレヒート時間は長くなっており、
ちゃんとまじめに制御設計されていると判断できます。

また、私の主観では、やっぱ製造元が同じだけあって、
昇圧時の波形とかが、S3に結構似ているなぁとこの時点で思いました。

しかし、特筆したいのは、S3ではイマイチだったカットオフのバグと思われる挙動が
修正されている
ようで、250[degF]設定時には、プレヒート後にカットオフが入っています。

(ちゃんと不具合直してて、偉いぞ!w)

このことから、TCシステムのソースコードの系譜としては、
LAISIMO S3と同じ流れ
でありながら、本MODの方が、
後に開発されているであろう
、と推測できます。

まぁでもそうなると、S3はステン対応しているのに、
本MODはNiとTiしか使えないという部分に疑問が残るのですけどね。

まぁ、色々事情があるんでしょう。
ソフトウェア設計の開発現場ではよくあることです。w


3.-2 TC波形 
次に、TCの波形です。
CBTで使ったコイルと同じものに、
リキッドを浸して、設定温度400[degF]で計測しました。
03-02-00

目に見えて、大きなハンチングやノイズ、急激なカットオフなどもなく、
かなり優秀な波形で有ると思います。

DNA40とくらべても、同等以上であると思います。

良いですね!


3.-3 BreathingTest波形 

CBTと同等のコイルのコットンを抜き、
目標温度400[degF]で空焚き中に息を吹きかけて、
出力波形の挙動を観測しました。

最初の2回は、"フッ!"という感じで瞬間的に、
最後の1回は、"フーッ!"という感じに、長めに息を吹きかけました。
03-03-02

ちゃんと、息の長さに応じて、電圧が高く出ており、
問題なく温度低下に反応しています。

波形の形状的には、やはり、S3のBreathingTest波形にそっくりで、
昇圧時は線形に、高圧時は瞬間的に落としています。

昇圧時の三角形における斜辺的な部分の傾き具合が、
LAISIMOのものと殆ど変わらないことから、
FB系の係数は、LAISIMOの中で実績のある値と全く同じセッティング
と推測できます。

傾き一定ということは、多分、積分制御が主体で考えているんだろうなぁ。
LAISIMO的には、VapeのTCにおける応答性の要求時間の範囲では、
I項メインがハンチングもないし、十分早く応答する!という結論がでているんでしょうね。
ま、毎度の私の妄想なんですけれども。

3.-4 VW波形 

VWの計測です。0.647[ohm]の実負荷(≒コイル抵抗値)に繋いで計測しました。
まずは、MAX!…といいたいところですが、計測環境の都合で60Wから。

03-04-01

立ち上がりももたついてないし、形はいい感じだと思います。

出力電圧は、RMSで実力6.15[V]
計算すると出力は実力58.46[W]ということで、
設定出力に対して、誤差は3[%]未満です。

次にMinimum出力で、5wです。
03-04-02

こちらは、RMS:1.72[V]なので、
出力は4.57[W]で、誤差は8[%]未満。

VWの性能としては、悪く無いですね。

私の経験的には、出力低いほうが誤差が少ない場合が多いんですが、
本MODは、低出力のほうがどっちかっていうと苦手な様子。

まぁ、どっちにしろ吸って解るレベルのズレじゃないんで、問題ないんですけどね。
  
4. 総括 
さて、如何だったでしょうか?

私としては、見た目カッコイイし、TCもVWのも優秀だし、
悪くないMODだと思います。

製造終了が惜しまれますね…。

ただ、個人的には、コイル素材はSSもカバーしてほしかった。
発売のタイミング的には、対応できたと思うんですけどねぇ。

と、いうわけで、見た目気に入った方は
性能的にはステンコイルに未対応という点以外は
太鼓判を押せるくらいオススメ出来る製品なので、
急いでに入手しておいたほうがいいと思います。


■次回予告■

05-00

(”何故そんなことをする必要がある?”という問いに対して)

…知りたいから。

ケビン・ミトニック @映画ザ・ハッカー



と、いうわけで、いろいろと各所で物議を醸しているMODですが、
当Blogでは、実際の出力波形の考察をメインに、
ユーザーのひとりとして
知的好奇心を満たす目的で
考察してみたいと思います。

出力波形がどんな感じか、楽しみです!



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こんにちは!rujiAです。

本日は、日本の中部地方の一部Vaperの間では、密かに人気のMOD! 
LAISIMO社 S3のレビューと解析を行います。

00-00TOP


1.概要 

LAISIMO社 S3は、最大出力200WのTC-MODです。

LAISIMO社といっても、馴染みのない方がほとんどだと思いますが、
最近人気のSnow WlofのMODを製造しているメーカーになります。

私は、本MODを下記海外サイトのMOD紹介記事で発見致しました。


もともと、VaporFlaskのような、吸いながら見れる
天井液晶で2本バッテリーのMODが私のツボだったのにプラスして、
メタルな感じがなかなかカッコイイ!とおもい、購入に至りました。

簡単に特徴を書くと、

・天井液晶
・18650デュアルスタック
・最大出力200W
・TCは、Ni200、チタンはもちろん、ステンレススチールにも対応。
・そしてなんといっても、製品は見た目かっこいいの!
・それでいて安い。

といったところでしょうか。

詳しくは、まちゅりさんの秀逸な記事を参照しましょう!w

LAISIMO S3 200W TC MOD 【VAPE・MOD】@まちゅられ


ちなみに、見た目のクオリティの高さから、
静岡電子煙草協同組合のメンバー全4名中、
3名が所持しており、
メンバー間では、"公式MOD"の愛称で呼ばれています。w


2.見た目等

箱です。
 
02-00

200W!の表記が誇らしげです。



裏側。スペックなどが書いてあります。

02-01



箱も結構しっかりしていて、化粧箱の蓋が磁石で
パチンと閉じるタイプです。


本体を見ていきましょう。

最初に結論から言いますが、
値段を一切考慮しなくても、恐ろしく質感がいいです。

6倍以上の値段で買ったTHINK VAPEのDNA200を完全に上回っています。w

02-02


バッテリー蓋は、マグネットタイプ。
こちらもパチっと収まって、全くがたつきが有りません。

02-03


大きさは消して小さくは有りませんが、
角が丸みを帯びていて、手によく馴染みます。
私は成人男性の中ではかなり手が小さい部類ですが、
良好な握り心地だと思っています。

02-04


ボタンはパフボタン、プラス/マイナスボタンともに側面についていて、
吸いながら持ち替えることなく操作ができます。
かなり考えてデザインされていると思います。


02-05



3.出力計測結果

03-00


では、毎度おなじみの出力計測結果です。
これだけ見た目や箱が凝っていると、
出力結果はどうなのか気になりますね。

かなり不安?いやいや、逆に超期待ですよ
(ゲテモノ的な意味でw)

では、いきましょう。

3.-1【TC】コットンバーンテスト

まずは、基本ということでコットンバーンテストしてみました。

結果はこちら。
03-10


お、ちゃんと設定温度に応じて
コイルの温度が変わってるっぽいですね~!

TCはできていると判断できます。
 
まぁ、このへんは序の口といったところか…

CBT時の波形がこちら。
03-11


当然ながら、設定温度に応じて、出力収束線も変わってそうです!
優秀~!!

…と、いいたいところですが、一点気になった点が。

こやつ、プリヒート後のカットオフをしていませんね。

参考に、DNA40のコットンバーン時の波形を載せておきます。

03-12DNA


上記画像のオレンジ線で囲った部分ですが、
出力が一定時間0[V]近傍に有ります。

これは、MODがプリヒート時の温度変化量から、
「うわ!温度上るの速すぎ!ヤバヤバ!!!」てなかんじで、
出力をカットオフしていると予想されます。

しかし、本MODは、そういったカットオフの形跡が有りません。


カットオフのロジックを実装していないのかなぁ…とも思ったんですが、
350[degF]設定時に、途中で謎のカットオフをしています。(下記画像オレンジ点線内)

03-13 350F


推測ですけれども、ソフト上でのカットオフの条件に、
不都合な構成があるのではないかと思います。

実使用時に生じる困りごととしては、
ドリッパーでTCを使用していると、
正常にカットオフが働くMODと比べて、イガり易くなることが予想されます。


まちゅりさんがBlogで書いていた、
"OVERTIMEになるまで加熱し続ける"と言うのは、
この部分を感じたのだと思います。


なので、味が薄くなったら、粘らずさっさとリキチャしましょう!


3.-2 温度フィードバック(TC)評価

TCの計測評価です。
目標温度250[degF]でひたひたにリキッドに浸したコットンで
計測しました。

参考に、同環境でTCを行ったDNA40の波形と重ねあわせてみます。

シアンが本MOD、LAISIMO S3。
黄色がDNA40です。

03-20 S3vsDNA


びっくりするほど似ています。w

むしろ、気持ちLAISIMOの方が安定傾向にあるかも?
 

LAISIMOもevolvの制御をお手本に制御設計したんでしょうね。

ここまで似ているということは、TCRの設定値も、
DNA同等のものが入っていると思います。

つまり、TCはかなり優秀です!

ちなみに、本MODはプリヒート時のリミット出力を指定できないのですが、
本環境ではおよそ40[W]程度であると推測できます。


3.-3 Breathing Test

当Blogでお馴染みの、息吹きかけテストです。
03-30


赤い点線で囲った部分が、私の息の吹きかけに
応じてMODが昇圧した箇所です。

こちらは、DNA40と比べると、
昇圧が遅くて、降圧がDNA同等という特徴があります。
 
多分、上記で載せたTCの波形を踏まえて考察すると、
昇圧と降圧でPID制御のゲインを持ち替えているのかなぁ、
という感想です。

DNAに比べて、昇圧時はD成分が弱めで、
高圧時はPIDともにDNA同等、といったところでしょうか。

D項は扱いにクセみたいなものがあって、
しくじると瞬間的に出力が上がってしまうので、
ビビって安定方向に設定するべく、弱めにしてるんだろうな、と思います。
(個人的には気持ちはよくわかります。w)


3.-4 VW評価

お次は、VWの計測評価です。
ハーネス抵抗込で0.647[ohm]の実負荷に対して、
計測を行いました。

03-40


MODの上は0.6[ohm]になっているので、
およそ0.05[ohm]ほど低めにズレがあります。

まぁ、承知で使うなら問題ないと言っていいレベルでしょう。


まずは、最低出力の5[w]から。

03-41


安定している波形だと思います。

平均で実出力1.8[V]ですので、実測で5.0077[W]ですね。

優秀優秀!


次に、MAX出力!…と言いたいところですが、
まだ当研究所の治具が200[W]に対応できる環境でないので、
ギリギリ安全に計測できる60[W]で計測致します。

03-42 60W


こちらは、平均で6.12[V]ですので、
実測で57.89[W]ですね。


こちらも優秀だと思います。

VWはも、60[W]までなら、かなり優秀です!

やるなLAISIMO!


4.総括LAISIMO S3

どうでしょう?

この性能で$40切りですよ!

私は、別の商品が品切れでそのお詫びの
クーポンコードがあったので、$16で買えましたw

これで、この性能、そして外観のクオリティですよ!

私的には大満足の逸品です。


このクオリティ、この価格で量産できるってのは、
LAISIMOやりますね、と思わざるを得ないといったところです。
 
一点残念なのは、出力が箸にも棒にもかからないくらいの
ゲテモノを期待していたのに以外に超まともだったこと
USBチャージが出来ない点ですが、スタックとはいえ18650が2本で
1日持ち歩くには十分電池がもつし、その分安くなっていると思えば、納得です!

(バッテリーチャージャー持ってない人は、
 Nitecoreとかちょっといいチャージャーも一緒に買っちゃいましょう!)


さて、LAISIMOに限らずですが、最近の中華MODは、
昇圧も降圧も、リニアDC-DCコンバータなやつが殆どだし、
TC中にハンチングするような波形のものは殆ど無いし、
レベルがかなり上がっていることを実感しました。


制御のレベルは、安い中華オーセンメーカーでも
DNA40に追いついていると思います。

私的には、ある程度熟成した今から、
各社中華オーセンメーカーがどの様に独自進化させるか、
とっても楽しみです!

さぁ、ここからが本当のTC制御戦国時代だぜ!!

(とかいって、例のEvolvパテントやFDA規制問題で一斉に撤退したりして。w)


こんにちは!rujiAです。

本日は、巷で話題のJoytech社 eGo AIOの レビューを行います。

DSC_0044


本Vape gearは、海外のVAPEショップ
HEAVEN GIFTS様に提供して頂きました!
HGlogo


Thank you very much for the this offer!


なんですけれども…、

本スタータキットのレビューをするに至った経緯としましては、
HEAVEN GIFTの担当さんから、

「Joytechから、初心者向けのMODアトマ一体型のスタータキットが出たんだけど、
 興味ある?あるなら送るわよ!?」

というお誘いがありまして、

私としては、まぁ興味はなくはないんだけれども、
本製品は、アトマが外れないので、当研究所の波形計測治具で
波形計測ができないし、どうしたもんかな~と思い…

「興味はあるけど、出力計測できないから、
 かなりライトな記事になっちゃうかもしれないけど、いいですか?」

とお伺いをたてたところ、

「いいよいいよ、好きにやっちゃいなさいよ!」

と、気前よく送っていただいた、 という感じでありました。


ですので、今回はいつものような、出力波形をあーだこーだ言うことはなく、
一人のユーザーとして、普通にレビューしつつ、思ったことを書こうかな、
と思います。

ですので、「eGo AIOの出力が実際どんなものか知りたい!」てな目的で
ご訪問していただいたコアなAIOユーザー様のご要望には
残念ながら御答えできません
ので、ご容赦ください。w





1.見た目等

まず、箱なんですけれども、
ちょうど置いていたところの近くに、
同じJoytech製のスティックタイプのスターターキットがあったので、
気が付きました。

「あ、これeGo ONE VTと箱の規格が一緒だ!」

DSC_0045

Joytechさんの梱包の規格で決まっているんでしょうね。

中身のパディング材を変えて、同じ規格の箱へと収めております。

DSC_0047

 
サイズは、本スタータキットの方が、
短いし、細いしで小ぶりですね。

で、そのへんに合ったスティック(チューブ)タイプと並べてみました。

DSC_0049
 
PowerTube(写真右)だけ、アトマ無いんですけれども、
それでも一番でかいというw

対して、本スタータキットは、数あるVapeGearの中でもかなり小ぶりな部類だと思います。
所謂eGo無印なんかと比べると、 少し太いですが、でも同じレベルでしょうね。


普通の煙草のユーザーさんの乗り換えを期待するなら、
リキッドの保持量(2ml)やバッテリーの容量との兼ね合いからも、
このくらいが受け入れやすくて、ちょうどいいサイズなんだろうな、と思います。


他には、特徴としては、充電中や、Vaping中に、
インジケータとして、リキッドの保持部がLEDで光ります

DSC_0060
 

「え?いらなくない?」という方もいると思いますが、
多分、Joytechの社内で、
「どうせインジケータで光らせるなら、
すこしオシャレに光らしたほうが風情がある」
ということに
なったんでしょうね。w

個人的には、そんなにセンスは
悪くないんじゃないかな、とおもいます。(いや、ほんとにw)

すくなくとも、Vapeが実際の煙草を模した形だったころの、
先っぽが赤くLEDで光る奴よりはよっぽどマシだと思います。w





2.Tasting

で、実際に吸ってみました。

DSC_0058
 

リキッドは、MK-labのLABMEN ENEGY(通称シュタゲリキ)へニコチン添加したもの。


実際に吸ってみると、思ったよりも味や煙量は出ていると思います
ただ、当然ですけど、RTAやSUBTANKのプリメイドコイルと比べると、
フルーツ風味の出方が今一歩ほしいな、と感じました。


プリメイドコイルは0.6[ohm]とのことですが、
ソコから考えると、出力電圧は3.7Vも出ていないのでは?と感じました。

もしかしたら、出力を抑えることで、
電池の持ちを良くしようと狙っているのか?…とか考えると、
出力計測したくなってくるので、やめときます。w





3.総括 eGo AIO

・小さい
・アトマMOD一体型
・内蔵電池
・出力調整なし
・漏れに強いタンク/コイル構造
・リキッドはね防止構造のドリップチップ


…等々の特徴をもつ本スターターキットですが、
Vapeなんかにぜ~んぜん興味のないおじさんへのプレゼントとしては、
正にうってつけで、優秀なんじゃないかな、と思います。

本Blogを頻繁に訪問して下さっている
ハードコアなVapeユーザーさん方には、
どうにも物足りないと思われること確実かと思いますが、

Vapeをまったく知らない人からしてみたら、
我々が感じる物足りなさは、
むしろ煩わしさとしか感じないのではないだろうか、
と私は思っています。

それよりだったら、
リキッド入れて、スイッチ押して、ハイ吸える!
吸ってない時は、モバイルバッテリーで充電しとけばOK!
くらいの手軽さこそ、入門用に求められる重要な要素だと思います。


価格も、HEVENS GIFTでは$20と、とてもお手軽な値段なので、
太っ腹なあなただったら、Vape布教用にいくつか
手元にあっても良いかもしれませんね。

IQ●S(9,980[JPY])やPL●●M TE●H(3,600[JPY])と
比べても、断然お得です。
リキッドと合わせてもお釣りが来ます。


「家族が気にするから家の中では吸えない」

「禁煙外来で、終わりのない搾取の餌j(ry

というような、お父さん方へのプレゼントとして、
まずはスローヒットがそこそこ強いメンソ系のリキッドと一緒に。

その後、Vapechkさん等、英語が苦手な方でも、
日本語でニコリキが買えるサイトでのリキッドの買い方を伝授すれば、
あとは、もう沼へのレールに載せたも同然です。


まずは色々なリキッドを試してもらって、
こういうのがおいしいな~…とお気に入りのリキッドを見つけ、
じわじわとはまってきた頃に、そのお気に入りリキッドを、
あなたがビルドした渾身のドリッパーで、

「ほら、これで吸ってご覧よ。機材がちょっと違うだけでもぜんぜん味が違うんだよ。」


と、一撃お見舞いしてやる。

え?なにこれおいしい…あと、なんだろう。
 このでかい電子タバコすごくかっこいいかも…



イチコロです。




…あとは自重沼の深みへと自然にはまっていく様子を、
以前の自身の姿を重ねながら、
温かい目で見守るだけです。


…といったところで、周りにVaporな知人がいなくて寂しい思いをしている貴方。
今年はご友人の誕生日に、

沼での楽しい泥遊びの招待状として、
eGo AIOは如何でしょうか?


あくまで、相手の体を気遣ってる風に勧めることがポイントです。
 


Joytech eGo AIO
$20.00
HEVEN GIFTS



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こんにちは!rujiAです。

本日は、Starplat搭載MODRUSMODの解析記事の最終章です!

00-02
 
■過去記事■
[Mod Analysis]RUSMOD (Starplat) vol.1
[Mod Analysis]RUSMOD (Starplat) vol.2[Mod Analysis]RUSMOD (Starplat) vol.4

では、前回の続きから参りましょう!

3.[vsDNA40]Breathing Testによる制御系評価

さて、前回の記事では、
DNA40を、 常人が乗ったスポーツカー
かたや、本MODことStarplat基盤を、
腕利きドライバーが乗った軽自動車に例えて表現しました。


ポイントは、
1.DNA40の方が、制御周期は速い
2.Starplatは、制御周期はすごく遅いけど、予測制御してるっぽい

 (車の運転の例えで言うと、玄人ドライバーの長年の勘、的な) 
3.Starplatの開発者は、普通のVaping用途だったら、
 ソコソコの制御周期で予測制御すれば十分TCが成り立つはず!と考えていると思う。


といったところかと。

で、本章では、実際ガチンコで比較したらどうなんだろうね?
ってところに迫る内容になっています。


それでは、本編を語らせていただきましょう!レポートのスクリーンショットです。


05-00

特徴の表を拡大したものがこちら!

05-01

 
先に、ちょっと補足しておくと、
当Blogでお馴染みのBreathing Testですが、
RUSMODにはとても分が悪い評価方法となります。

なぜなら、既に制御周期が遅いとわかっているStarplatに対して、
反応速度の速さを評価する試験であるからです。

先の例で例えると、 スポーツカーと軽自動車のアクセルベタ踏みした時の
加速力を比べるようなものです。

なので、この表の結果も、Starplatの結果については、
若干甘めに評価をしているのが正直なところです。


それを踏まえても、結論としては、
TC時の温度の追従性や、反応速度に関しては、
明らかにDNA40の方が優れている、といえます。



特に、Starplatは反応速度が段違いで遅いです。


コイルに対して、息をフッ!とした時に、
DNA40は体感同時くらいの速度で出力が上がりますが、
本MODは、一呼吸おいてから昇圧し始めます。

しかも、ピーク電圧に達するまでに、
制御周期で3サイクル程度かかっているので、コイルの温度が下がってから、
目標の温度まで昇温するのに概ね1秒近くかかっていると考えられます。


1秒というのは、人間の感覚から言っても、
十分体感できる遅延で有ると思います。



なんでそんなに遅いのよ?

というと、Starplatは外乱に対する反応性能を、
そんなに重視していない設計方針
なのだろうと思います。

制御周期を250[ms]にすると決めた時に、
反応性能が悪い結果になるのはわかりきった結果だったはずです。


でも、Starplatの開発者はこう考えたのだと思います。

「温度の追従性能って、そんなに重要か?
 普段使いの軽自動車に、ゼロヨンのタイムとか求めないでしょ?」 

と。

確かに、普段使いの軽自動車に対して、スポーツ性や、
過剰なレスポンスを求める人は、少ないと思います。

TCでVapingする際に、求められるものといえば…
「安定した味だろ」、と考えたのではないでしょうか。


一方evolvはというと、
コイル温度=ミストの発生量=味なのである。
 だから、安定した味を求めるのならば、
 どんなコイルでも、リキッド保持量でも、吸い方でも、
 設定温度へ全力で追従するシステムこそ目指すべき姿なのである!

と考えていたのだと思います。


これ対してStarplatは、温度がビッタリ追従している状態でも、
出力電圧が抜けた際に、味が抜けることに気がついたのでしょう。
で、こう思うわけです。

「実は、コイル温度って、そこまで重要じゃないんじゃないか?
 それよりも、急に電圧を抜くような動きをさせると、味が抜けるから…
 コイル温度が急変しても、急に応答しないほうが実はいいんじゃないか?

と。

で、

 温度のフィードバックなんて、概ね追従できてりゃ良いと思う。
 むしろ出力はあんまり急変しない方がいい。
 
 

 じゃあ、制御周期はそんなに早くない方がいいよね。
 だから250[ms]の制御周期でいいや。

 

 あ、じゃあ安いCPU使えるじゃん!


みたいな流れだったんじゃないかと思います。



実際に、この応答性の悪さが影響する場面は
どういう場面かというと、
ドライ気味のコットンで、じわじわ焚いている時に急に吸うと、
ミストは薄いし、遅れて立ち上がって最後イガるようなことが
あると思います。

でも、実際の運用では、そうなる前に、味の薄さで気づいて
リキッドをチャージする人が殆どだと思うので、
実際そんなに問題にはならないだろうことは容易に想像できます


 
まぁ、つまるところ、本章をまとめると、

・フィードバック制御系としては、本MODはDNA40よりも劣っている。
・でも、実際吸った時がどうかというと、DNA40と同等レベルの性能は有ると思う。
・むしろ、出力が暴れない分、味は濃いかもね。

といったところですね。 






4.VW波形計測

06-00


VWは、優秀な感じですね。
誤差考えても、18650一本の運用だったら、十分優秀と言える性能が有りました。









 5.出力波形のノイズについて
この章は、正直濁すべきか、かな~り迷ったんですが…

でも、ありがたいことに、依頼主のVapechk様に、
掲載許可を頂きましたので、書かせていただきたいと思います。

07-00


vol.2の記事にも書きましたが、本MODは、ものすごいノイズが多いです。
もともと、Vape用のMODは、4.2Vの電池から、高速でOn-Offして
高電圧を取り出す構造なので、ノイズが発生しやすい性質を持っています。

そんななかでも、本MODは、
正直、私がこれまで計測したMODの中で段違いでノイズが多かったです。


でも、出力波形を見る限り、ノイズの中心にある本来の出力は
全然とっちらかっている様子がなかったので、恐らく制御基板上は、
ノイズがのっていないのだと推測しているのは、以前の記事でも書いたとおり。


じゃあ、このノイズはなんなのよ?というと、
恐らく、木製のボディに起因していると思っています。


私の今まで解析したMODは、大体がアルミや真鍮、
ステンレス等の金属製のMODでした。

金属はそもそも電波を通しづらい特性があることから、
制御基板が発生する電波(ノイズ)は、金属ボディによって
シールドされて、外に漏れていなかったのだと思われます。


一方、木や樹脂は、電波を通してしまいます。
当然、木材と樹脂から作られている本MODのボディも、
じゃんじゃん電波を通してしまうわけで、
私の計測環境は、このノイズを拾ってしまったのだと考えられます。


ノイズも、ものすごい奥が深い分野ですので、
私ではこんな程度の考察しか出来ませんが、
まぁ、そんなところで考えています。


仮に、MODの中で、制御基板を金属のケースやアルミの膜等で
閉じ込めてある構造だったら、殆どノイズは外には出ないであろうと思われます。


あ、ちなみに、本レポートのページや、既に前記事でも書いたとおり、
本ノイズは、Vapingする分には、殆ど影響がないと考えて良いと思います。

影響があるかもしれないのは、むしろ使用環境の外部の機器に対してで、
例えば
・医療機器の近く
・音や映像を収録する機材の近く
などでは、特に使用を控えたほうが良いと思います!







6.[総括]RUS MOD(Starplat)

08-00

解析をしてみて、感じたことなどです。
書いてある通りですね。


DicodesとStarplat、
同時期に発売された独自制御基板のMODで、
全然別の人が作ってるのに、フィードフォワードとフィードバックを強調させる、
という同じ手法にたどり着いたってのは、面白い事象だとおもいます。

しかもそれでいて、波形がぜんぜん違うし、
「TCのてこう在るべきだろ!」ていう思想も、全然違ってて、
ほんと、出力解析って面白いなと思いました。

貴重な機会を頂けました、Vapechk様には、
本当に感謝しております!


09-00









以上、RUSMOD(Starplat)の制御解析レポートでした。

いかがだったでしょうか?


超小型、かつ18650駆動で、いろいろな素材のTCのに対応している
Starplatは、Modderさんにとっては、とても興味深い品だと思います。

しかも、制御系のレポートでしたので、触れていませんでしたが、
Dicodesでは対応していないUSB充電にも対応しているので、
個人的には、この基盤を使った、
かっこいい普及機に登場してほしいなと思っています。


いまや、テクニカルといったらTC出来なきゃ話にならない、
みたいな風潮にありますが、
TCつきなら全部一緒かって言うと、全部のメーカーがぜんぜん違う波形で、
ほんと、面白い時期ですね!

しかも、多分、作ってる人たちも、「…ぶっちゃけTCってどういうのがいいんだろう?」と、
迷いながら設計しているところもありそうな雰囲気、と個人的には感じていて、
2016年は、独自基板メーカーがTCのストラテジをブラッシュアップしていく年
なるんじゃないかな、と思っています。

そんな中で、Starplatは、
「コレまでのTCののやり方は、
実際の運用で考えると、ちょっとやりかたズレてるんじゃねーの?」

と、一石を投じるような設計に感じました。

一方で、最近発売が発表されたDNA75は、
18650単体に対応したDNA200の改良機、といったところで、
最近のevolvは守りに入っちゃっているのかな~と感じています。

なので、個人的には、Starplatのような、常識に切り込んでいくような
メーカー同士が、競いあうように、どんどん新しい物を生み出して
切磋琢磨して欲しいと思っています。
(メシの種でやってる本人たちからしてみたら、溜ったもんじゃないだろうけど…w)





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こんにちは!rujiAです。

更新頻度が遅くて申し訳ないです。 
本日も、Starplat搭載MODRUSMODの解析記事の続きを書きます!


00-03

■過去記事■
[Mod Analysis]RUSMOD (Starplat) vol.1
[Mod Analysis]RUSMOD (Starplat) vol.2
では、前回の続きから書いていきたいと思います。
前回は、下記画像の特徴1.についてお話させて頂きました。

03-00



2-2.本MODはハンチングが少なく安定している。

ハンチングというのは、電圧があげすぎたり下げすぎたりして、
とっちらかっちゃってる様子です。


最近のTC-MODは、リニア昇降圧タイプのDC-DCコンバータだと
あんまりKangxinのような酷い例はないように思いますが、
その辺を差し引いても、DNAよりも電圧変動が少なく、安定しているように見えます。

このことから、温度制御の加減のセッティングは、それなりに
セッティング(適合)工数がかかっていると思います。




 

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/恒例の脱線w_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

 
当blogでよく言う表現、「ハンチング少なくていいね」ってのは、
FB(フィードバック)制御系での話です。

FB制御システムにおいて、操作量のハンチングが少ない状態、というのは、
目標物が常に目標に追従できており、理想的な制御状態であると推測できます。

実際ハンチングの多い/少ないが、味でどういう差が出るの?
というと、電圧が降下した時は、ミストが薄く、味気なく感じます

フッ!と急に味が抜けるような感じですね。

故に、出力の変動が少なく、安定している波形というのは、
吸い始めから吸い終わりまで、ミストの濃さ=味が安定している
と考えられるわけです。

これはつまり、MODの違いで、味に差が出る!ということが、
実際にいえるであろう、ということです。

要は、MODで味は変わります!

味が変わる気がする…と思ってたあなた!
それ、多分気のせいじゃないよ!!
(TCなら。VWはたぶんあまりかわらない。w)

ただ、逆に最近ちょっと思っているのは、
週間少年ジャンプで連載している人気料理漫画で、
 03-05
味の濃い薄いが不均一な料理のほうが、
 料理全体で均一な味の料理よりも、人間の味覚は、より濃厚な味に感じる
みたいなことを語っているシーンがありました。
(通称:たまごかけごはん理論) 

ですので、例えばわざと狙って出力を定期的に外すような制御の
TC-modなんかがでてきても、面白そうだな~なんて考えています。
そういうモードが選べる基盤なんかも面白そうですよね。

ハンチングしてるように見えるけど、実は狙ってやってるんだぜ!(ドヤ
…みたいな。w

そういうMODは、温度の外乱を与えてやれば
わかると思うので、 Breathing Testの結果が面白い感じになるんだろうなぁ…
という妄想でした。w 

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/以上脱線w_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/



 

3.本MODはB-seq後の降圧波形がなだらかである

これは、DNA40とDicodesの比較の際に上げた寒天と同じような話ですが、
Starplatはもっと顕著に特徴が出ています。

ここで、DNAとDicodesの差をおさらいしてみましょう。

【DNA40 TC波形】
03-02 DNA

DNAは、「はいここまでB-seqね!ガー!スッ!」って感じで、
出力をガッツリかけてガッツリ抜いています。
そして、「はいここからTC!!」て感じで、TCの開始タイミングも明確です。 

【Dicodes TC波形】
03-03 DIC

Dicodesは途中まで一緒だけど、抜くところがガッツリしてなく、
尾を引くように緩やかに引いています。
「はいここまでB-seqね!ガー!スゥーッ…」
って感じですかね。この、スゥーッ…という降圧具合が味噌で、
B-seq後の急激な電圧の急減がないことから、
DNAでたまに感じる味の抜けが無い、という考察は、
前回レビューした通り。

【RUSMOD(Starplat)TC波形(フィルタ済み)】
03-04 RUS

そして、本MOD。
B-seqの降圧状態と、その後のTC開始タイミングの
状態遷移がシームレスで境目がわかりません。
(どこで降圧が終わり、TCのに移行したか、出力波形からわからない) 

「B-seqやってまぁ…TC中~」の様なかんじでしょうか?
(伝わるかなぁ…?)

本MODの設計の観点にひとつは、「降圧時のミストの抜けを防ぐ」であると思います。
B-seq後の降圧に限って言えば、Dicodesの設計思想に近い考え方といえます。

しかし、本MODは、B-seq終了から、TCへの波形の推移の仕方が、Dicodesと違う特徴があります。

降圧はなだらかながらも、
明らかに、「はいこっからTC!」という波形のDicodesに対し、

本MODは、どこからがB-seqの降圧シーケンスで、どこからがTCをしている状態なのか、
はっきりとした境目が見当たりません。

本MODのこの特徴は、
「降圧中のミストの抜けも良くないけど、同様に急に昇圧するのも、
味にブレがでてしまうから、良くないはず!」
という設計思想によるものだと思います。

同じ効果を狙いながらも、手段が違うというのは、
とても面白い結果ですね!


最後の特徴、
4.温度計測、目標出力算出の制御周期は250[ms]周期であると推測できる
ですが、詳しくは次ページで解説いたしたいと思います。

で、次ページ

04-00


このページを要約すると、
フィルタ前の波形をよぉーく観察すると、ノイズの中心に、
一段の長さが250[ms](0.25秒)の階段状の波形があります、ということです。

で、それってどうなのよ?といいますと…
私がコレまで見てきたTCの制御周期としては、ぶっちぎりで遅い周期です。
制御周期の遅さは、制御系としては、良くない方向に働きます。

ただ、本来だったら、遅い制御系は、現在のコイル温度に対して、
制御による出力調整が後手に回ってしまうので、
出力波形が大きくうねる様にハンチングするのですが、
本MODは、そういった挙動がありません

つまり、制御周期が遅いなりに、うまく動くような、
具合のいいソフトウェア設計&セッティングが施されていると推測できます。


さらに、この「制御周期が遅い」ということは、
実は、悪いことだけではなく、我々ユーザーにとってうれしい効果もあります

それは、安いCPUを使う事ができるということです。


実際に使ってみても本MODは特に制御周期の遅さは感じることはないし、
コットンバーンの結果も、十分TCができているという範囲だったことは、
本解析記事のNo.2に書いたとおり。 

つまり!

Starplatは、TCに必要な制御周期を見極めた上で、
安いCPUを、使いこなし、低価格な制御基板を目指しているのでは?と、
私は考察しています。



毎度おなじみ、車で例えて言えば、
良いCPUを使っている制御基板は、スポーツカーだとすると、

Starplat技術者の考えとしては、

「スポーツカーとか普段使い(Vape用途)でいらなくね?
 それよりも、軽自動車(安いCPU)を
 腕の良いドライバー(良いソフト/制御)が乗りこなせばいいじゃん!

的な感じですかね!


で、実際に、常人が乗ったスポーツカーの組み合わせ(便宜上DNA40)に対して、
軽自動車に乗った腕利きドライバーの組み合わせ(本MOD/Starplat)が
同じパフォーマンスになるのか!?

…というところが、


次のページ、”3.[vsDNA40]Breathing testによる制御系の評価”

になるのですが…


次回を待て!




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こんにちは!rujiAです。

最近、お仕事の終了が遅くて、更新がまた滞り気味になって申し訳ありません!
本日も、Starplat基盤搭載RUSMODの解説記事の続きを書きたいと思います!

00-01


■過去記事■
[Mod Analysis]RUSMOD (Starplat) vol.1
[Mod Analysis]RUSMOD (Starplat) vol.2

2.[vsDNA40]TC波形計測/評価
 
では、解析の中でもメインディッシュ的なコンテンツ(だと私は思っている)、
TC波形のDNA40との比較です。

03-00


こちらの波形は、前記事で書いたとおり、
見やすくする目的でフィルタ処理しております。

まずわかるのが、出力の収束電圧に差があります
これは、DNA40と本MODとで、抵抗に応じた温度推定の
ロジックに違いがあるためだといえます。

結論から言うと、同じ設定温度にしても、
本MODはDNA40に比べて、低めに出力する傾向があります。

この傾向は、前記事CBTにてDNA40のほうがやけ気味だね!って
結論とも一致いたします。


従って、Starplat基盤のMODでVapingする場合、
DNA40よりも気持ち高めの温度設定するべきである、
ということが言えます。


どっちが温度正確なの?という事が、気になる方もいらっしゃると
思いますが、私はコイルの温度を測ることができる計測器
を持っていないので、私としては、解りませんというのが
正直ベースの答えになります。


ちょっと脱線w_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

【TC-MODの温度計測性能について】

現在のTC-MODを初めて使用する場合、

設定温度何度にしようかな…?
何度が一番美味しいの!?

皆さんちょっと悩んだんではないかな、と思います。

rujiA的には、
とりあえず400[degF]で吸ってみて、
薄ければ20[degF]ずつ上げて様子見、
濃ければ20[degF]ずつ下げて様子見、
という運用がいいんじゃないかな?と思います。

で、例えば
「○○○のリキッドは、30[W]の480[degF]がうまい!」

みたいな話が合っても、あくまで参考程度にして、
結局は自分でうまいと思う温度を見つける必要があると考えています。

それは、2つの理由があるからです。
1.MODに応じて温度の推定方法が異なる
2.結局はフィードバックの目標値はコイル抵抗値

1.に関しては、本解析が示すとおりで、
基盤の設計メーカーごとに、温度推定の考え方がいくつかあるからです。
例えば、今回でいえば、StarplatsはTCRを温度と抵抗は線形の比例関係だと
考えているし、Evolvは、コイル抵抗vs温度の関係を、非線形の
2次元関数だと思っているから、表のデータでもっています。

簡単に図示すると、こんなかんじ

【イメージ図】
03-01


つまりは、MOD作ってる人によって、温度の算出の考え方が違うから、
”おすすめの設定”があっても、その人の使ってる環境と
同じ環境(MOD)じゃないと、
実際のコイルの温度違うくなるよ!=味も同じじゃないよ!

てことです。
 
とはいえ、目を細めて判断すれば、
MOD違っても温度は大体同じようなところに
あるだろうから、参考にはなりますけどね!

まぁだからこそ、おすすめ設定はあくまで、ひとまずの出発点
としておいて、鵜呑みにしないで、
結局は自分のMODやアトマで、
お気に入りの設定を見つけるべきだよ!
っていうことです。
 

特に、融点の違う色んなフレーバーがいっぱい混ざってて、
設定によって味がコロコロ変わるお高いリキッドなんかは、
特にこのことが言えそうだな、と思っています。
リキッドによっては、10[degF]違えば、意外と雰囲気変わりますもんね。


…で、ここで「とはいえ、どっちが温度としては正確なの?」という話ですが、
多分、Evolvは実測値に近いデータを入力していると考えられるため、
Evolvの方が正確だと思います。
 
でも、私は、このどっちのMODの方が温度計測が正確?
という話題は、とてもナンセンスなのではないかと思っています。

ぶっちゃけ、推定温度なんて、「大体あってるっぽい」
っていうレベルでいいんです。

何故か?という理由が、
2.結局はフィードバックの目標値はコイル抵抗値
だから!ということになります。

我々はTCを行う際に、温度を設定していますが、
MODさんは、実際は

「今、自分が通電しているアトマの抵抗値が何Ωだ。」

ということしかわかりません。
(実際には電圧しかわからないとか言う話は割愛w)

けど、我々TCユーザーは、「目標△△Ωで!」という指示をしようにも、
いまいちピンとこなくて、使い勝手が良くないから、
MODさんと我々の意思疎通の共通言語的なものとして、
我々に馴染みの深い、”温度”を使用しています。

我々に、「目標◯◯◯[degF]ね!」
と指示されたMODさんは、制御基板の中で、
プログラムの中に書かれている、
抵抗値と温度の変換表と、設定温度が書かれた注文票を
にらめっこしながら、

「フムフム…オイラのご主人は◯◯◯[degF]を所望していると…
で、オイラに乗っかってるコイルの室温での抵抗値と、
この変換表から逆算すると…△△△Ωを目指したらいいのね!了解!」

…てなかんじで、都度温度に応じて変化するコイル抵抗値を、
電圧をかけたり抜いたりしながら、一定になるべく保とうと、
出力の加減を繰り返しているわけです。


この、「共通言語が温度だ」ということが事の本質なのですが、
少し困ったことに、"1.MODに応じて温度の推定方法が異なる"で
前述したとおり、MODさんによって、同じ温度設定でも、
受け取り方が違います。

アメリカ人と、イギリス人とで、
同じ単語でもニュアンスが違う!みたいな
話だと思ってくれれば良いですね。
 

でも、言語なんて、相手に通じればなんでもいいんです。


だから、有り体に言ってしまえば、

「このMODの、ちょっと設定温度が
 思った感じとずれてる気がするなぁ…」

…そんなことがあっても、
そこをその子の個性!と受け入れて、

今よりミストを熱くして(濃くして)ほしいか?→じゃあ温度上げよう。
それとも冷やして(薄くして)ほしいか?→じゃあ温度下げよう。
…くらいにシンプルに考えちゃって運用していい話なんですよ!

…ていう話です。

DNA40でTi運用されてる方なんかは当たり前の話ですね!

個人的には、コイルの素材の違いによるTCRの変化と同じように、
コイルの金属量に応じたPIDパラメータの切り替えなんかも
できれば有効そうなのになぁ…とか思っていますが、
そのへんはまた別の機会があればまた脱線したいと思いますw
 

以上脱線w_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/


ちょっと脱線がながくなっちゃったので、
1ページすら語りきれてませんが、続きは次回とさせて頂きます。(オイッ!

 


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こんにちは!rujiAです。

本日も、Starplat基盤搭載RUSMODの解説記事の続きを書きたいと思います!
(予告記事から間あいちゃって、ゴメンナサイ!)

00-00


■過去記事■
[Mod Analysis]RUSMOD (Starplat) vol.1


今回の解析記事も、Dicodesの記事同様に、VAPECHKさんに
提出したレポートベースで、書き足りなかったところを補足する構成で参りたいと思います。
では、早速コットンの空焚きテストから参りましょう! 


 
2.RUSMOD(Starplat)解析レポート

02-001


2-0.目次
02-002


2-1.Cotton Burn TestによるTC検証 
02-010
 
ひとまず、CBTについては当然のように出来ていますね。

当Blogで検証しているMODの中では焼けが強く見えますが、問題ないです。
これは検証用のコイルを、今まで3.5mm径だったのに対して、
今回は細めのコイルで組んでしまったためかな、と思っています。

01-00


CBTはコイル温度は同一でも、コットンの量等で焼け方が変わってしまいます
本テストで重要なのは、コットンの焼け方が、設定温度に応じて焼け方が強くなっているよね?
 →焼け方が強くなっている=ちゃんとTCしてるね!ってことです。


そういう意味で、本MODはちゃんとTCできており、問題ありません。

ちなみに、同一条件でHB40(DNA40)の結果と並べると、こんな感じです。

01-02

この環境だと、むしろ本MODの方が、DNAより焼けは弱めですね。


余談ですが、同じ設定温度でも、コットンが焦げる、このことはつまるところ、
コイル径や使用している線材の材質、太さ、使用するコットンに応じて、
温度の設定は適宜変えるべきである、ということを示している、と考えています。

言い換えると、たとえ設定温度と出力上限が一定であっても、
アトマやビルドの違いで、味が変わるということが言えます。

この辺の、「TCってこう考えて、運用するべきである!」的なことについては、
もっとフォーカスしていずれ別記事にしようと思っています。


2.-1CBT波形考察
で、出力出力がこちら。

02-011


…とりあえず、ものすごい高周波のノイズが乗っています。

しかしながら、ノイズの中心にある本来の出力と思われる波形は、
乱れがみられないことから、制御基盤上にはノイズはのっていないと推測できます。

すなわち、たとえて言うと…





「え?怪我?いや全然平気だよ!(ジュースこぼしちゃった)」
02-013


みたいな話です。(なんのこっちゃ!)

見た目がとても大変なことになってるように見えますが
笑顔で返信してくれてるってことは、
ほんとに大丈夫そうだね!良かった!的なこと…なのか?w
(ゴメンナサイ、いい例え&いいフリー素材が見つかりませんw)


ノイズについては後述しますが、rujiAとしては、
Starplat側には問題がないのでは?と考えています。
その証拠に、ノイズの中心にある、MODの狙い出力は
とっちらかっている様子がありません

ノイズもusecオーダーで上下しているので、
実際のコイルの挙動に対しても、悪さをしていない
考えています。


本Blogの解析の対象としてはMODの制御手法に焦点をあてているのですが、
こうノイズでガッチャガッチャしてると本来みたい波形がわからないので、
本記事においては、必要に応じてローパスフィルタを適応して
制御の分析をしていきます。


で、ローパスフィルタを適応すると、こんなかんじになります。


02-012 CBT Filt


注目すべきは、オレンジの点線でかこった、B-seq後の挙動です。
参考に、DicodesとDNA40ではB-seq後こんな感じになっています。

<Dicodes No.6>
02-014 Dicodes


<DNA40>
02-015 DNA


拡大して並べると一目瞭然ですが、
B-seq後最低電圧に一気に急降下してから急上昇しているDicodes,DNAに対し、
本MODは、最低電圧に突入する前に、出力が持ち直して再浮上しているような、
有機的な出力カーブを描いています。
02-016 DIFF


これは、本MODの制御設計は、

出力カットのような電圧急降下 = ミスト濃度が薄くなるから好ましくない

という思想で設計されていると推測しております。


また、昇圧時も、なだらかに再浮上するような動きであることから、
弱めのPIDゲイン+FF成分強めな制御設計ではなかろうか?と推測しています。


PID制御(FB制御)と、FF制御の協調制御という点で言えば、
Dicodesと同様ですが、本MODは、DicodesよりもFF制御の成分が
相対的に強そうな雰囲気です。


例えて言えば、

02-04

DNA40は、「加速も減速も全力!」レーシングカー




ae90cdaa39c64272ad464fb51167a87d_s
Dicodesは、「加減速はゆったり!安定した挙動!」高級リムジン




で、本MODはというと…


02-017
「減速は基本回生ブレーキだぜ!」の、電車


といったところでしょうか?


それぞれ、思想の違い的なところがあるので、
一概に良し悪しは語れず一長一短な部分があるのですが、
本MOD(Starplat)は、より出力の変動が少なくしたい!という
設計思想なのだと思います。


上記思想は、Vapeの用途では、セッティングが上手く決まっていれば、
より味が濃くて、電池が長持ちする方向に貢献しそう
ということが言えます…けど、

私が吸った感じは、味の濃さは、

Dicodes >>> RUSMOD ≧ DNA40 

のような感じで、Dicodesに比べるとソコまで違う感じはしない
ただDNA40たまに急にミストが薄い感じになるのに対して、
本MODはそういうのがなく、相対的に味が安定している様に感じる、
といったところが実際です。


といったところで、コットンバーンのみならず、
若干具体的な制御の考察まで足を突っ込んでしまいましたが、
次回は、制御のもっと細かい部分について、
DNAの波形と比較してレポートの補足をしていきたいと思います!




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こんにちは!rujiAです!

本日は、Modderさんの間で話題の制御基板、Starplatを積んだ高級MOD
RUSMOD#5の解析記事 になります!

00-01
 
今回の解析記事も、Dicodes No.6同様、
VAPECHK社のご依頼で実現致しました!


VAPECHKさん、有難うございます!!

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1.RUSMOD#5概要

RUSMOD#5(以下、本MOD)は、
ロシア人ModderさんがFace bookページ、
RUSMOD box MOD等で販売しているMODになります。
(…で合ってるよね?)


特徴は、スタビライズドウッドと呼ばれる、
木材と樹脂の合剤で構成されたボディ、

そしてなんといっても、
制御部にModderさん大注目
シングル18650 バッテリー対応の制御基板、
Starplat を搭載しているという点でしょう!

1年ほど前では、Modderさんにとって、基盤単体で購入できる
製品としては、DNA40が最もメジャーでした。

dna40


当時はTC基盤としては唯一無二の性能を誇っていたことは、
当blogの解析記事にも書いたとおり。


時は戻って現代ではどうかというと、
TC基盤の性能としては、まだまだ一級品のDNA40

しかし、時代はTi,SSのコイルを使用したTC機が一般的で、
Ni200のTCのしか対応できないDNA40は、若干古臭さを感じます

現在のEvolvの主力製品は、DNA200
当然のように、Ni,Ti,SSに対応している上に、
パソコンに繋げることで、TCR特性をプログラムできるので、
任意の金属製のコイルに対応することも出来ます!

しかしネックは、電圧調整回路が降圧のみの対応のため、
基本的に2セル以上のLI-POバッテリーを推奨した設計であるということ。

つまり、Vaperの皆さんが親しみある18650が基本的に使えません
(使えるけど、放電曲線のプログラムなどが必要です。)

加えて、Li-poバッテリーは、生セルタイプの電池よりも、
扱いにノウハウがいるらしい。

…なーんて神経質な話も重なり、
Modderさん方は現在DNA200搭載製品を敬遠している傾向が有るようです。



そこで巻き返してきたのが、SX350jに代表される、
YiHi社の制御基板。

00 YiHi


18650シングルでも30[W](互換の有る[J]でYiHiは表していますが)で
運用が可能で、デュアルスタックだと、50[W]まで使用することが出来ます。


しかし最大の懸念は、
製造元が中国であるということだと思います…。


私は中国製品大好きですが、まぁそこは人それぞれというところで、
どうやら、敬遠する人もいるらしい、ということでw


で、そんな現代の制御基板業界に、
新星の如く現れた、本MODのに搭載されている、
ロシア製のStarplat!
00 SP



こちらは、18650一本で、50[W]にまで対応しています!

しかも、DNA40では対応していないTiコイルによるTCに対応している上に、
DNA200ほど緻密ではないものの、ユーザーが自分で
TCR係数を指定して、任意の金属のコイルに対応することも出来ます


そして、極めつけは、この小ささ

00SP

 液晶含めて、だいたい10円玉と同じくらいのサイズしか有りません!
スゴイ!

これだけ小さければ、MODの形状にかなり自由度があります


といったところで、世界中のModderさんの心の隙間を埋めるべく
して登場した、ロシア製のStarplat

その性能を評価してみて欲しい
とのことでVAPECHKさんから本依頼が来たわけです

これはもう、制御屋冥利につきる!といった具合の依頼でしょう!



というわけで、次回から解析記事に入りたいと思います。w


ちなみに、私、週末はオフ会には行けないのですが、
別件で関東方面にプライベート出張の予定がありまして、
更新は不定期になる予定です。ゴメンナサイ 


オフ会に行かれる皆さん、

道中気をつけて! & 楽しんで下さい! 



RUSMOD販売ページ@VAPECHK

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こんにちは!rujiAです!

本日は、UD BALROG7.0のレビューと、MODの解析を行います。 

00-00packa


本BALROG7.0は、海外のVAPEショップ
HEAVEN GIFTS様に提供して頂きました!
HGlogo


Thank you very much for the this offer!

 
0.BALROG7.0概要

BALROG7.0は、Goblin mini等でお馴染みの、
VAPEグッズの総合メーカー、UD社の販売するスターターキットです。
当記事では、このキットに付属しているMODを、BALROG、
もしくは本MODと呼ばせて頂きます。


00-01pack



キット内容としては、
本MODの他に、

1.BALROG TANK
 01-00Atm

 ゴブリンミニをプリメイドコイル対応
 したような背の低いアトマイザー。
 
 01-01Atm

 このアトマ、ジュースホールの高さが絶妙で、
 タンクが干からびる直前までリキッド供給できます。 


2.1.8Ωカンタルプリメイドコイル

3.0.15ΩNiプリメイドコイル

4.USBケーブル
 02USB
 フラット&マグネット付き&コンパクト設計で
 たたむとかなり小さくなるオシャレ!

5.Mod用ストラップ
 03slp
 MODにネジ止め出来ます。

6.BALROG TANK予備ガラス

7.510ドリップチップ用ヒートシンク

8.リキッド漏れ対策替えコットン

がついてきます。

キット内容は、至れり尽くせりですね!
かなりお得感のある内容です。

それでは、まずは見た目から評価していきましょう!


1.外観、使い勝手等 

04mod


画像は、最近購入したTOPTANKと合わせたトコロ。
この状態で1週間ほど使用しました。

マッドブラックなボディにワンポイントで
赤いロゴが入っていて、かなりかっこいいです。
トップタンクの黒とも相性抜群です。

私は、黒-赤な色の組み合わせが好きなので、
かなり気に入りました。

05SW

スイッチの操作感もすごくいいですね。
ストローク短めで、押すと、キチ!キチ!
節度感のある押し心地です。

あと、ボディ自体にかなり工夫が見られます。



まずは、リキッド漏れ防止用のコットンリング
510コネクタ周辺についています。なかなか画期的です。

06CTR

電池蓋は、もちろんマグネット式
07btc

電池はポジティブ側が下になるので、間違えないように注意が必要です。
蓋には親指でパフボタンを押すように握りこんだ時に
人差し指が収まりやすいように窪みが有ります。

質感も悪くなくて、至れり尽くせりな設計は、流石UDといったところ。
 
さらに、MODのメニューの設計もよく考えられています。
08menu

5ボタンで電源OFF、3ボタンで設定メニューは、
はわりと標準な構成ですが、
TC or VWを選択した後のメニューの展開は、
必要項目を入力してから
必ず一本道でExitに行けるようになっていて、
直感的かつストレスなく操作することが出来ます。
確実にDNA系よりわかりやすいし、使いやすいと思います。

ほんと、こういうきめ細やかさはUDのいいところだと思います。


2.コットンバーンテスト(計測不可)

コットンバーンテストを行おうと思ったんですが、
本MODはドライコットン検知ロジックが入っていて、
行うことが出来ませんでした。
取り敢えず、試しにやってみた30[W]、 400[degF]時の
波形が、こちらです。

09CBT

ちょっとB-seq(プリヒート)時の
ノイズっぽい波形が気になりますね。

およそ4秒程度でドライコットンを検知して
通電が自動OFFされました。

10noliq

ひとまずこの波形でわかるのは、
本MODのはどうやらDC-DCのリニア出力ではないっぽいということです。

あ~、どうりでつかってても、凄く速い速度でシュワシュワと
いっていたわけだ、と思いました。

追記しておくと、ドライ検知は秀逸で、
上記テストの結果、コットンはほとんど焦げてませんでした。

11drycttn

 

3.TC波形

TC時の波形です。

30[W]、250[degF]時の波形がこちらです。

【TC波形 30[W] 250[degF]】
12TC

前項CBTを試みた際の波形でわかっていましたが、
やはりリニア昇降圧ではなく、パルス的に
出力変動させるタイプの方式のようです。

しかし、VAPEの電圧調整で一般的な
単純にDuty比を指定するタイプではなく、
周期も変化させるタイプの制御方式のようです。

拡大した画像がこちらです。

【TC波形 30[W] 250[degF] 1div=20[ms]】
13TCzoom

コイル温度昇温を狙っていると思われる画像左のオレンジの周期は
約34[ms]で有ることに対して、
降温を狙っていると思われる画像右のシアンの周期は
約49[ms]であり、明らかに制御周期が異なります。

1[ms]程度を周期誤差であると仮定するならば、
プログラム上の処理周期で、最小単位5[ms]にて
パルスの周期を随時演算しているのではないか、と推測します。


リニア昇降圧でない理由は、単純にDC-DCコンバータを
ケチっているからだと予想できます。


でも、何故周期まで変える方式なのか…?
恐らく、コイルの抵抗値計測を、
出力オフ時の低電圧で行いたかったからではないかと予想します。


80mv

本MODでは、電圧調整時において、
出力オフの時でも約80[mV]程度の弱電圧を出力しています。
この時に、コイルの抵抗値を計測しているのではないか?と推測します。

リニアな昇降圧ができないコストの安いハード構成で、
TC成立のための正確なコイル抵抗値を計測するための
工夫である可能性があります。

もしそうなら、なかなかチャレンジングな制御設計かなと思います。

私は、解析対象のMODは、計測する前に1週間程度
実際に使ってみてから計測するのですが、
ぶっちゃけ、本MODはDicodes以外の他のTC-modと比べて、
味が特に薄いとかは感じませんでした。

過去解析した、M80+eGo one VTは、低出力をPWMでやっているから、
温度検知の精度が確保出来ず、TCの性能が、
からきしだったり、イマイチだったり
していたと予想していますが、
このModはパルス的な出力波形にも関わらず、
これら2つのMODはと違い、TCが成立しているといえます。

そういった意味では、低コストとTC成立は実現できているので、
効果のある設計思想だったのではないかといえます。


そして、繰り返しますが、少なくとも、私が使った限りでは、
他のTCMODとくらべて吸ってて味が微妙とは思いませんでした。

Kangxinのように、リニア出力で波形がブレブレというのとは、
違って、かなり高速でON/OFFしてるから、
コイル温度がブレてるわけではないのだろうと推測します。




4.BreathingTest

リニア出力ではないMODに対して、本テストをやっても、
結果の評価がかなり難しいんですが、取り敢えずやってみました。

【30[W] 400[degF]】
15BT

とてもわかりづらいですが、
息を吹きかけたあたりで、
パルスのON時間がすこし変わっているので、
一応TCによる昇圧は出来てはいるようです。
M80とは違いますね。

電圧波形からはレスポンスは評価できないけれど、
液晶表示を見る限りはDNAやKangxin並の
レスポンスとはいかなさそうでした。

でも、eGo-one VTよりはマシです
実用上は問題になりにくいレスポンスかな、とは思います。




5.VW

まずは、MAX波形行きましょう。
【0.5[ohm] 70[W]】 
16MAX

…ガッチャガッチャしてますね。
収束後は4.5[V]~8.0[V]の範囲でかなりブレています。
この収束時の波形を100万分の1で拡大してみます。

【MAX拡大波形 1div=1[us]】
17MAXZ
 

4.4[V]~8.0[V]で6.5[us]周期(160k[hz])で昇降圧してますね。
ただ、昇圧と降圧のピークで所謂リンギングノイズっぽいのがでてます。
このノイズが、ガチャガチャの原因ですね。
私、ハードにはあまり詳しくないのですが、
もうちょいナントカならんかったんだろうか…と思います。


で、次にMIN波形です。

【0.5[ohm] 5[W]】
18MIN
 

…かなり嫌な予感がします。

 
正直、いまだかつて無いほどのノイジーな低圧波形です。
しかも、ノイズがGND突き抜けて、マイナス側にめり込んでいる
ようにみえるけど、大丈夫なんだろうか…
20万分の1に拡大するとこうなってました。

【MIN拡大波形 1div=1[us]】
(マイナス側出力を見るために、0[V]ラインを中央付近にオフセットしてます)
19MINZ


【1周期クローズアップ】
19MINZ1




!?



 
普通のパルス降圧波形じゃない?
なんかウニョウニョいいながら最後にでかいノイズがでてる! 


ノイズの波形にクローズアップしてみたのがこちら。

【MINノイズ拡大波形】
20MINZ2
 

カットオフした時に、
お釣りで-6.0[V]まで逆方向に電圧が発生しています。。。
 
多分…とても短い時間なので、
部品の実力から言えば問題ないぜ!
…ってことだとは思いますが…、

かなり、イケてない設計だと思います。

ウニョウニョも、周期から推測するに、非常に高速でおきているので、
設計者が狙ってやっているわけではなく、基盤のハードウェア的な
要因で起きていると推測します。

 

以下私の妄想なのですが…
多分、電気回路設計あんまりやったことない人が、
安請け合いして回路設計してるんじゃないかなぁ。。。
 
他のTC-MODとは、TCがのやり方が違ったことからも
推測するに、他のMODの出力波形を解析した経験も
無いのではないかと思います。
 
…VWに関しては、当Blog的には、
あまりいい印象ではないのが正直な感想です。  

 

6.総括 


ん~…

なかなか結論を言いヅライ結果となってしまったなぁ、
といったところです。


見た目は超いいです。
価格から言っても、このクオリティで美味しいアトマ付きで
この価格は、かなり良心的な値段だと思います。

ただ、VWが微妙とあっては、
現在の選択肢としてはかなり微妙と言わざるをえないです。

TCはからきしでも、高VW機としての性能は十分なM80+とは違い、
本機種はVWがイマイチなので、使うならTCメインの用途になるでしょう。

…ところが、そのTCの性能は、独自の波形過ぎて、
良し悪しの判断が難しい…、
なので、当Blogの趣旨からすると、
手放しでオススメとまでは行かない印象です。


強調しておきますが、悪くはないです。
私が計測前に一週間持ち歩いて使っても、
特にTCのに不満は感じませんでした。



ただ、例えばDNAやiStick40、
そしてDicodesのTC波形のように、
波形でみて、すごく良いね!ということを
言える決定打がありません。
(これは、ある意味、私の知見不足です。ごめんよUD…



繰り返しますが、見た目や、リキッド漏れ対策の機構など、
外観の設計はピカイチです。
 
さらに、メニューの構成なんかも使いやすくて
そういう気遣いは、正にUD!流石だね!というべき点です。

UDの中の人は、VapeMODの見た目、操作感はこうあるべき!
という信念を持った人なんだろうと思います。



ただ…っ、制御システムを請け負った人は、そうではなかった。



そういう意味では、UDはまだ独自基盤に手を出すべきじゃなかったと思います。

まずは、Kangxinとかの激安DNAもどきのチップでも採用して、
DNAとくらべてどうか?しゃぶり尽くす期間があってもよかった
んじゃないかと思います。


…ほんともったいない。せめてEleafみたいな波形であれば
話は違って、「超おすすめです!今はこれです!」みたいに
言えたのになぁ。。。


ともあれ、デザインや機構側の工夫はUDならでは!といった
高いクオリティであるのは確かです。


なので、熱狂的なUDのファンや、
自宅用のハイエンド機の代替で普段使いのVAPEセットを
安価で一式揃えたい人、あるいはMODコレクターなあなたには、
おすすめできる逸品です。


私はというと…、

制御面でパワーアップしたUDの次回作に期待したいと思います。w


こういう、システム設計を歩み始めたメーカーの
成長を、出力波形を見ながら見守ることも、
波形解析の醍醐味ですね。



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