VAPE MOD研究所

電子タバコのMODの計測と評価…というニッチなジャンルの日記

カテゴリ: MOD解析

こんにちは!rujiAです!

本日も、一部で話題のハイエンド機、Dicodes社No.6の解析記事の続きです!



00-06

さて、今日はサクサク行きましょう!


前回は、
・本MODは降圧時になにか制御的な小技を使ってるっぽい!
 その小技のおかげで、味の濃さを実現してるのではないだろうか。
 →エリッヒさん(仮名)すごい。

と言った感じで次回へ続く、としたわけですが、
今回は、BreathingTest によるレスポンス評価の結果と、
計測波形を踏まえながら、その辺の小技について、
制御設計の観点から妄想考察してみたいと思います。 

それでは、参りましょう!


■過去記事■
[Mod Analysis]Dicodes No.6 Vol.1 - 語句解説
[Mod Analysis]Dicodes No.6 Vol.2 - コットンバーンテスト
[Mod Analysis]Dicodes No.6 Vol.3 - [vsDNA40]TC波形






 2.Dicodes No.6解析レポート

2-3.[vsDNA40]Breathing Testによる制御レスポンス評価

01-08


波形計測の結果からいうと、以下の事が言えます。

・息を吹きかけてからの応答性(レスポンス)に関しては、
 本MODも、DNA40も、同等レベルと言える。

ピーク出力は、DNA40の方が高い
 →但し、本MODは前回記事で解説したとおり、降圧波形が緩やか。
  →故に、ピークは低いものの、要求性能としては双方問題ないレベルである。

・外乱印加(息吹きかけ)後の収束性能は、Dicodes圧勝!

これを表にまとめると、レポートの表(下表)になるわけです。

00-07

比較した際の本MODの特徴としては、収束速度が速い!ということが言えるわけです。 


何故か?というところを考えると、
前回記事でも話題に上げた、降圧時の出力波形に違いが有ることがわかります。

01-09



ちょっと丁寧に解説すると、

DNA40は息の吹きかけでコイル温度の低下を検知した後
高いピーク電圧にむかって一気に昇圧していますが、
その後の降圧時に、大きく出力がアンダーシュートしています。



01-09-01


これは、この場面だけ切り取って言うと、
DNA40はPID制御のP項とD項がハイゲイン過ぎ(≒張り切りすぎ)て
温度を上げ過ぎちゃっている、といえます。

毎度おなじみの車の運転に例えると

高速道ををクルージング中に、
前のペースの遅い車を一気に抜こうと思ったら、
必要以上にアクセルを踏みすぎちゃって
前走者を抜いた後にブレーキも併用して減速している
ような感じとでもいいましょうか。


対して、本MODの波形は、コイル温度が安定したと思われる
後半の3回については、目立ったアンダーシュートがありません
01-09-02

こちらは、まるで絶妙なアクセルワークで、節度よく踏んで
じんわりアクセルをリリースしながら優しく元のクルーズ速度に収束させる感じ。 

実にエレガントですね。


これを、実際にどうソフトウェアにどの様にやらせているのか、というと、


そう!vol.1の解析記事で書いた、
フィードフォワード制御を使用している!と推測しています。


昇圧時→高圧時のDNA40の波形の拡大図が、こちらです。
01-09-03

昇圧時と降圧時の波形が、同じような傾きです。
これは、一般的な普通のPID制御の特徴で、
電圧を上げる時も、下げる時も同じゲイン(=加減)
コントロールする制御系であると推測できます。

eVolvの当時の設計思想では、
普通のPID制御でも、セッティングの努力だけで十分TC出来るさ!
という考え方だったのだろうと思います。

当時のDNA40はTC-MODの思うのトップバッターですからね。
まずはベーシックな制御系で!というのは、理解できる考え方です。

例えると、

02-04

アクセルの加減も、ブレーキの加減も、俺の操作速度なら、
同じ位の調整加減でやれば、ドライブできるさ!
…そう思っていた時期が僕にも有りました
」 



しかし、後発のDicodesのエリックさん(仮名)は違います!

コイルってのはなぁ!
降圧するときの職人の微妙な加減が大事なんだ!」

と言ったかどうかはわかりませんが、
Dicodesの波形はこちらです。

01-09-04

DNAと比べると、昇圧の山の高さが低いことも有りますが、
一番の特徴は、ピークを境に、左右非対称な傾きである、ということです。

そのおかげで、降圧時に、アンダーシュートが殆ど無いという、
制御系においては理想の波形を実現しています。
 
実にエレガント


この、非対称な傾きですが、単純なPID制御では実現することが不可能です。
従って、私の推測では、Dicodesは、

・昇圧時は、フィードバック制御(PID)のみ。
・降圧時は、 フィードフォワード制御+弱めのフィードバック制御の協調制御

というように、昇圧時と高圧時で、制御ロジックを持ち変えるような、
少し凝った制御系(小技)をするように設計していると考えています。


例えるならば、
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加速するときは、スピードメーターを見ながらアクセル踏んで、
 減速するときは、スピードも横目で見つつ、
 タコメータやエンジンの音を聞きながら
、アクセルをゆっくり抜く。
 …それが上質な車内空間を生むのさ!」

…といった芸当をして、無駄な減速G(=薄いミストの発生) を最小限にする
といったことをしているようなイメージですね。

ゆっくり減速することを考えると、追い越しのための
アクセルの踏み込みも最小限でいい…

そんな感じです。

どちらのほうが、車両(コイル)挙動が安定しているか
おわかりいただけると思います。

もしかしたら、ハイゲインのDNA40の方が、
冷却したコイルが再び目標温度に到達するスピードは速いのかも
しれません。

しかし、私は、TCのメリットは、ミスト濃度の安定ドライコットンの防止
の2つにあると考えています。


だから、ミスト濃度を安定させるために、
ピーク電圧を低くして、出力の変動をなるべく抑える、という
Dicodesの設計思想は、
eVolvよりも私の理想のTCに近いと考えます。


制御設計にフィードフォワード制御も取り入れる、という思想は、
今後のTC制御開発において、トレンドになっていくだろうと思います。



では、次行きましょう!




2-4.VW波形計測
01-10

 
結論から言うと、VWは普通のMODです!w

特に優れている点は無いと思います。 

VWに関しては、過去のDNA40計測の結果と比べると、
DNA40の方が優っていると言えるかもしれませんね。 

出力設定を高くすると、
それに応じて、通電可能時間も短くなる
ように
制御設計しているようです。

もしかしたら、TC時の高精度なリアルタイム出力調整を可能な
DC-DCコンバータだと、VWの精度がトレードオフに
なったりするのかなぁ?
と考察しております。
 

2-5.[総括]Dicodes No.6

長ったらしいので、カットしますw
言いたいことは、このあとの3.まとめで書きたいと思います。 

レポートの総括をお読みになりたい方は、
VAPECHKさんの下記販売ページから
私のレポートが全部読めますので、そちらからどうぞ。w

Dicodes No.6販売ページ@VAPECHK



01-12



以上で、レポート解説終了です!



3.まとめ

Dicodes No.6の解析記事、いかがだったでしょうか?

私としては、制御波形から制御設計者のVape愛が感じられて、
大満足
の解析でしたw


私としては、今後フィードフォワード制御を
もっと積極的に使ったTC-modの登場に期待しています。

Vol.1の記事で、フィードフォワード制御の挿絵に、
スイカ割りしてる間抜けな感じの画像を使ってしまったので、
FF制御にいい印象を持っていない方が多いかも?と思っていますが、

私の考えでは、究極の制御は、
FF制御メインの弱FB制御との協調を、全域で行う制御だと思っています。

なぜならば、FF制御は、テキトーに作ってしまうと、"やりっぱなし"に
なってしまいますが、
条件を絞って完璧に制御ができれば、
”未来予測制御”と呼べる完成度になるからです。

反対に、フィードバック制御は、
結局は「起こった事実」に対してしか動けないので、
どうしても制御内容が後手になってしまうという
仕組み上の限界があります。

ましてや、リキッドでひたひたのコットンなんて、
マイコンの処理速度と比べるとゆっくり温度が伝わるので、
温度の計測周期を高速にしても、やっぱりFB制御では限界があります。

なので、現在の更に良いTCシステムを、テクニカルMODに求めるならば、
過去と現在から、ある程度確定的な未来を推定して、
FF制御をメインにしないと
これ以上のTC機能の進化は望めないと考えます。

そして、予定調和とズレてる!となった時に、
目標を修正するために、弱めにFB制御を利かせる制御こそが、
究極のTC制御である!と考えています。


そういった意味では、本Dicodes No.6は、
一歩踏み込んだシステムを搭載した、革新的な1台だといえると思います!

以上で本MODの解析記事を終わります!




Dicodes No.6販売ページ@VAPECHK

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こんにちは!rujiAです!

本日は、一部で話題のハイエンド機、Dicodes社No.6の解析記事の続きです!



00-05


本日の日替わり画像は、MOD底面の写真です!
半つやのステンレスの質感がポリッシュとはまた違う高級な雰囲気ですね。

ちなみに、私はEfeast26650を使用して計測しましたが、
バッテリー蓋が2スレッド分めり込みます
ニップルトップでも使えるようにとの配慮なんでしょうかね?





さて、前回の記事では、「Dicodesは見たことないくらい安定した出力波形だ!!」
みたいな終わり方で尾を引きながら、次回に続く、としたわけですが、
 
本日は、皆さんお待ちかね!TC時の波形計測です。
Dicodesの制御の確信に迫る内容の記事です。

それでは解析記事の続きを書いていきましょう!

■過去記事■
[Mod Analysis]Dicodes No.6 Vol.1 - 語句解説
[Mod Analysis]Dicodes No.6 Vol.2 - コットンバーンテスト







2.Dicodes No.6解析レポート

2-2.[vsDNA40]TC波形計測/評価


Dicodesを使って、TCでVapingしたことのある方なら
皆さん感じているのではないかな、と思っていますが、
 
DicodesはTC時のミストとても濃く
リキッドの味がよく出ているような印象が私はありました。

計測前は、そのメカニズムは、

「どうせこんな感じで…

01-06-00

ブーストシーケンスのピークを高くして、
時間も長くして、収束温度時の
目標出力をちょっと上乗せ気味に制御してるんだろうな~。

てか、どうせ制御でできることなんて、その程度のことしかないだろうしな…
アコギな世界だよな、Vapeも…

…な~んて、皮肉めいたことを思っていたら、


 

あれま!
Dicodesさんやっぱり只者じゃなかったよ!





という内容の波形だったのです…。

(こういう、「どうせこうだろ!…と思っていたら、ぜんぜん違う」という瞬間が
堪らなく楽しくて、私はVapeの波形計測をしています。w)








下記レポート中の波形は、本MODと、DNA40を、
同じNiのコイル、同じ目標温度、同じ上限出力、で計測した波形になります。

01-06


いや~…………………………

まぁいろいろ驚いたんですけれども…

まずは、結果の1.に書いたとおり、
やっぱり凄く安定しているね、と。
DNAのような細かいハンチングが全くと言っていいほど無い




そして、一番びっくりしたのが、
B-seqから収束波形までの軌跡が、
DicodesとDNA40であまりにそっくり過ぎる
んですよね。



全然別のメーカーなのに、こんなことって有るのかよと思ったんですが、

私の考察では、 DicodesがDNA40のロジックを真似ているのではないか?
と思っています。

これつまり、Dicodesが、
「究極のTC制御システムを作るぞ!」と意気込んで選んだベンチマークが、
eVolvのDNA40だったんではないかということです。





そして、こんなに滑らかな出力は、
制御=(ソフトウェアの工夫)だけでは実現がとっても困難
むしろほぼ不可能だと思っています。


おそらく、所謂CPUも、DNAよりもっと速いものを使っているし、
DC-DCコンバータも、調整レンジがかなり細かいものを
使っているのではないだろうか?と私は推測しています。

私の解析したMODの中では、eVolvがハードウェア面では
最上級の構成のものだろうと思っていましたが、
Dicodesはそれを圧倒的に上回ってるんじゃないだろうか?
と思っています。


実際のところは、基盤の解析とかを生業にしている方に
聞いてみなければ、私にも事実はわからないんですけどね。w 




お寿司で例えると、スシローの大トロ超うまいとおもっていたら、
築地の寿司ざんまいの大トロが、更にぶっちぎりでうまかった!

みたいな話でしょうか?
(例えがチープですみませんw) 






しかし、ネタ(=ハードウェア)も素晴らしい物を使っていそうだけど、
さらに、Vapeが好きすぎる、職人肌の設計者(※妄想です)
握り方で小技を使って、旨さを追求している!というのがDicodesの真髄です! 


冒頭にも書いたとおり、DicodesはTC時、とてもミストが濃いです。
その理由を、出力波形から考察してみました。

01-07
 

注目していただきたいのは、
ブーストシーケンスから TCに切り替わる時の波形です。


DNA40は、下図のように、ブーストシーケンスが終わると、
「カクッ!」と鋭角に(急に)TC時の目標電圧に降圧しています。 

01-07-02





他のTC-MODでもそうなのですが、
TC時に、パフ後1秒ほどで、
ミストの濃度の急激な変化を感じる事があります。

恐らく、上記図でカクッ!と出力が落ちる瞬間に、
発生するミストの量が減っている
のではないかと推測しています。


対して、Dicodesはどうでしょうか?

01-07-03
 B-seq後の降圧の軌跡が、緩やかなんです。

これは、今まで計測したTCの波形には見られない、
特徴的な出力変動です。







車で例えると、DNA含む普通のTC-MODは、
高速道路に合流した際に、アクセルをガツン!と踏んで、
ガーーッ!っと加速し、合流したら直ぐにアクセルを抜いて
ガクンと車両挙動に減速Gが現れているイメージ

対して、Dicodesは、
ガーーッ!っと加速し、合流した後に、
急激な減速Gを嫌い、スーッ…と優しくアクセルペダルをリリースしている。

アクセルペダルで狙ったエンジンブレーキを再現できるなんて、
レーシングドライバーでも中々いないよ!!

みたいな話なわけです。





その結果生じる出力の面積差が、
Dicodesの味の濃さの秘密!なのだと思います。

01-07-04



…なんていうか、好きこそものの上手なれなんてことわざがありますが、
Dicodesのキーマンになっている技術者は、それを地で行っているような
人なんだろうなと、感じました。




多分、設計者は、DNA40を吸いながら、
「こうだったらもっといいのになぁ~…(プハー)」と
普段から理想の制御のことを頭の何処かで考えているような
Vape馬鹿なんでしょうね。(もちろん最大限の褒め言葉です)






金さえ稼げればいいとしか思っていない、
安いMODのマニュファクチャラーにはなかなか出来無い芸事だと思います。

私は、高いハイエンド機よりも、安いMODが好きですが、
こういう場面に直面すると、ハイエンド機の開発者には
心の底から敬意を抱かざるを得ません。



…そんな思いに胸をはせていると…





「馬鹿野郎!一体何回言わせるんだ!!

TC中のコイルは、どうして欲しがってるんだ!?

B-seq後のコットンはどうして欲しがってる!?


いいか!
もっと感じるんだ!
コイルの気持ちになれって言ってるだろうが!!」




…そんな風に、若いMODエンジニアに怒鳴りつける、
職人気質のキーマン、エリッヒさん(仮名)
の姿が目に浮かぶようです…。 


と、本日はここまでにしておきます!

次回は、Breathing Test(息吹きかけ試験)による、
レスポンス評価の波形から、
このあたりの制御構造について、考察してみたいと思います! 


Dicodes No.6販売ページ@VAPECHK


 
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こんにちは!rujiAです!

本日は、一部で話題のハイエンド機、Dicodes社No.6の解析記事の続きです!

ちなみにこのMODのレポートは、全部で12ページに及びました。
私としてもかなりミッチリ見た結果なのですが、
なかなか考察のし甲斐のあるMODでして、
12ページでも、語りたいことが語り尽くせない!というのが正直なトコロです。

ですので、本MODの解説記事については、
レポートをベースに、解説を追記しながら、
分割してちょこちょこと更新していこうと思います。
(平日更新ということでご了承願います。w)

00-04


画像は、510コンタクトの接写。

スレッドの精度も素晴らしくて、アトマがクルクルキュッ!っとはまります。
ハイエンドならではの精度です。

スレッドの近くには、シリアルナンバーらしきものが印字されています。
300番代なので、レアとは言いつつも、世界中に300人以上愛好家がいるみたいですね!

今回の記事からは、
”この出力波形なら、300人以上の違いが判る愛好家がいる理由もわかるぜ!”
とでも言った感じの内容になります。

では、早速前回の記事の続きから参りましょう!

2.Dicodes No.6解析レポート

2-1.コットンバーンテスト(CBT)

念のために、コットンを空焚きして、TCの有無を確認しておきました。
ちゃんとしたメーカーなんで、やるまでもない、とも思いますが、一応。 

というわけで、結果はこちら。

01-04
 
本MODは、250[degF]から600[degF]まで設定できるのですが、
500[degF]の時点で出火しましたので、 試験はソコまでとしておきました。

ちょっとヤキメが付気味に見えますが、まぁ、こんなもんでしょう。
私の環境は、計測ハーネス分で若干抵抗値が上がる方向にずれているので、
実際の運用ではもっと焦げが少なめになるはずです。
(そのうち低抵抗のハーネスを作りたいと思っています。)

重要なことは、設定温度に応じて焼き目が変わっている、
つまり確実にTCしてるねってことです。

で、波形も計測したんですが、それがもう…ビックリ!な波形でして… 

そちらの考察がこちら。


01-05
もともと、ここで言いたかったとは、ブーストシーケンスの
継続時間と収束出力が、設定温度別にちゃんと変わっているし、
ブーストシーケンスの時間とピーク電圧の設定が、DNA40より細かくていいね!って
ことなんですが…

それよりも、一目瞭然のとおり、DicodesはDNA40と
比べて収束後の波形にハンチング(波形の上下振動)が少なく
圧倒的に安定してヌメヌメした波形を出力しています。

この時点で、「こいつ、只者じゃねー!!」と一人でビックリしていました。


これは、DNA40の波形に、ノイズが入ってる!…とか言うことではなくて、
Dicodesは、出力波形がものすごい細かく調整できるし、
温度の計測や、出力の計算の処理周期が、段違いで速い周期で行われている!
…んではないかなと考察しています。


 
車のアクセルの量でたとえると、
DNA40は、アクセルを全開~全閉間で7段階程度で調整できているのに対し、
Dicodesは、20段階くらいで調整しているような感じです。
レーシングドライバーかよ!みたいなことです。

要は、すごく緻密!!

ちなみに、その例で言うと、
Kangxin等のTC黎明期の安い中国産MODは、
アクセルを全開と真ん中と全閉の3段階くらい
でしかできてないような感じです。w

こんな感じで、終始大きな振幅振動的な波形ですからね。

あ、ちなみに、DNAの名誉のために補足すると、
このページの波形だと、各温度を重ねあわせて表示しているので、
DNA40の波形がやたらガチャガチャして見えますが、
これでもDNAはかなり優秀な方なんです! 

この辺についても、次のスライドでもっと詳しく語らせていただきましょう。

…と、いうわけで、次回に続く!

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こんにちは!rujiAです!

本日は、一部で話題のハイエンド機、Dicodes社No.6の解析を行います! 


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 今回の解析記事は、通販Vaperさん御用達の、あの!
VAPECHK社のご依頼で実現致しました!


VAPECHKさん、有難うございます!!

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1.Dicodes No.6概要

Dicodes No.6(以下、本MOD)は、ドイツのDicodes社のMODになります。

こちらの会社は制御基板から自前開発しているメーカーのようでして、
代表製品のひとつであるDicodes2380Tは、海外で解析屋さんの間でも、
「制御波形がかなり安定している!」ということで話題だったようです。


…と、私が知ってるのは、伝え聞いた話でこんなもんで、
他には情報は一切存じておりませんw


世界的にもそこそこレアな商品なようで、
国内での入手先としましては、依頼元のVAPECHKさんが確実かと思います。

Dicodes No.6販売ページ


特徴としましては、

・26650電池仕様
・出力:5 - 60[W]
・最大出力:12[V]
・最大電流:20[A]
・TC対応(Ni200, Ti,
そしてNi-Fe)
 ※Dicodes社は、自社で製造している
  Ni-Feワイアの使用を推奨しているようです。
・人間工学に基づいたデザイン

といったところでしょうか!


この人間工学に基づいたデザインですが、
かなり握りやすくて使いやすいです。

00-01


VaporFlaskのように窪みがあるので、親指ががジャストフィットします。


また、VaporFlaskと違って、ボタンが側面にあることで、
パフボタンと上下ボタンが、人差し指と中指と薬指に
これまたジャストフィットして、操作しやすいですね! 

00-02
 

太さも、26650だから大きすぎるかなぁ?と思っていましたが、
むしろこのくらいのほうが持ちやすいと思います。 

液晶の表示が逆になってしまうことが気にならなければ、
左手で持ってもこれまたジャストフィットします!

00-03

人間工学流石です!


個人的には天井面に液晶が有るということがポイント激高です!

なんでもっと天井液晶の機種増えないのでしょうね?
皆さん、Vaping中の出力変動とか興味ないのかな?(無いのか…) 
天井液晶のDNA200がでたら、即買するのに…と、
私は常々思っております。w 


とまぁ、見た目の話題はこんなもので、実際の解析に移りましょう。 

2.Dicodes No.6解析レポート

さて今回VAPECHKさんからは、
"DNA40と比較して、本MODはどういう位置づけなのか知りたい"
とのことで依頼を受けましたので、
特にTC機能についてDNA40と徹底比較するような形解析レポートを作成しました。 

ですので、本記事も基本はこの解析レポートの記事に添って、
若干補足するような構成で書いていきたいと思います。

表紙

01-00

目次
01-02



2-0.語句説明

このページでは、実際に解析結果を解説する上で、
前置きとして説明したほうがいいだろうなぁ、と思ったことを解説してみました。
01-03

【補足】ブーストシーケンス(B-seq)って?

本記事中でブーストシーケンスと呼んでいる状態は、 
TC開始直後に、高めに出力してコイルの温度上昇を
サポートしてあげる制御状態
を指しています。

私が今まで解析したTC-MODは全部この機能がついています。


02-01 B-seq

車で例えると、一般道から高速道路に入った際に、
高速道路本線の流れに乗るために、アクセルをたくさん踏んで加速している状態
とおんなじような感じです。

この場合、
アクセルの踏み具合は電圧
目標速度はTCの設定温度、 
自車の現在スピードはコイルの温度、とするとわかりやすいかもしれません。

そのとき、ぐーっ!っとアクセルを踏んで加速して本線の流れにのったら、
アクセルを緩めて100[km/h]に巡航するためにエンジンパワーを調整しますよね?
 
この、ぐーっ!っとアクセルを踏んでる状態とおなじように、
TC時に通電し始めでは、MODがぐーっ!っと電圧を上げているんです。

この状態を、私はブーストシーケンス(B-seq)と呼んでいます。 
ちなみに、わたしが便宜上勝手に名づけてるだけなので、
もっと適当な名前があるかもしれません。w

【補足】フィードフォワード制御って?

以前の記事では、「オープン制御」と呼んでいたこともありますが、
今回の記事では、フィードバック制御と対義する形で表現するべく、
フィードフォワードと呼ぶことにしました。(コレは一般的な制御用語です。)
ひとことで言うと、"やりっぱなし制御"です。

フィードフォワード制御は、実行されるとお構いなしに決められたように電圧を調整します。
現在のコイル温度とかは関係ありません。

02-02 FF


スイカ割りで例えるなら、「真っすぐ歩いて5歩先にスイカ!」と十分に測量してから
当てに行くスイカ割りの出来レースみたいなものです。

理論上、スイカの位置が変わらなければ、
速く、簡単で、確実に目的を得ることが出来ます。



【補足】フィードバック制御って?

フィードバック制御は、電子タバコでいうと、もっぱらTCのことを指します。
コイル温度のことを計測しながら出力を調整するように、
常に自分の目標と、今の自分の現在状態を比較しながら出力を決める
制御のことを言います。

02-03 FB



車で例えると、 常にメーターとにらめっこしながら、
目標速度に合わせているような状態
です。


…と、ここまで聞くと、
「どう考えてもフィードバック制御のほうがハイテクだろ常考!」 と思われるかもしれませんが、
そうとも限りません。

SUBOHMのコイルを使用するVAPEのTC環境では、
車で例えると、
何百馬力も有る車で、人通りの多い道を神経使って
速度調整している
ような状態と似ています。

ちょっと踏むと、スピードオーバーしちゃう!はみ出して人轢いちゃう!

…そんな場面では、メーターとにらめっこなんか出来ませんよね?

そういう時に、人間は、「このくらい踏めば、このくらい進む!」と、
無意識のうちに考えて、自分の車線場を見ながら自動的に
自分の操作量=アクセルの踏み加減をフィードフォワード制御しているといえます。

車の例えを多様してきたように、実際に車を運転しているときに、
運転者は、フィードフォワード項とフィードバック項を、
状況に応じて高度に協調
しながら運転しています。

さらにいうと、運転の上手い人ほど、フィードバックよりも、
フィードフォワードの成分が強い!
と言われています。
一般的に、「職人の勘と経験」なんて呼ばれるものは、
いわゆるフィードフォワード項です。

と、いうわけで、一概にフィードバックが優れている!とはいえず、
ある程度制御対象の挙動がわかっていれば、
フィードフォワードの方が優れている場面もあるんですね! 

ちなみに、ちょうど1年ほど前に流行っていた、SMOKBT50に搭載されていた、
時間あたりのVWの出力をプログラマブルできるモードは、
こてこてのフィードフォワード制御です。

あれは、自分の使っているカンタルコイルの比熱なんかをわかっていれば、
カンタルコイルで究極のFF-TCできる可能性のある機能で、
個人的にはとても気に入っていました。
ま、その直後にTCが流行って一瞬で廃れましたが…

…と、大事だと思ったのでちょっと前置きが長くなってしまいました。
今日はこの辺で切り上げて、 明日また続きを書きたいと思います。w

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こんにちは!rujiAです!

今回は、Elea社fのiStick TC 40Wの解析を記事にさせて頂きます。

01

このiStick TC 40W(以下iStick40または本機種)は、Twitterで何時も仲良くさせていただいている、
うふふのけいちゃんに、8月にあったJapan Vape Meet2015で提供して頂きました。

けいちゃん、何時も有難うございます!
そして、3ヶ月も引っ張ってごめんなさい…。

今度、うなぎパイ送らせて頂きます…。



1.iStick40概要

本機種は、小さいVW MODとしてVaperの間ではおなじみの、
iStick20iStick30のメーカー、Eleaf社の製品になります。

私も、3つ目に購入したMODには、iStick20でした。
小さい割に、堅牢な作りで、そこそこ気に入っていましたが、
サブΩ対応していなかったことも有り、Vapeに興味があった
後輩に譲りました。今でも元気に最前線で活躍しているようです!

本機種の詳しい事はVape Biginerさんの秀逸な記事
参考にしていただくとして
、(w)特徴は、
なんといっても、小さい!TC対応!そして安い!事でしょう。
日本の店頭価格でも、5千円を切ることが珍しくない本機種、
そして老舗メーカーEleaf社の製品ということで、
TCの実力にはとても興味がありました。

それでは、早速解析記事に入りたいと思います。



2.【波形解析】 Ni向けTCモード

02


計測用実負荷は、コイルはNiのコイルで行いました。


では、早速計測波形です。

【Ni-TCモード波形】
 目標温度:300F
DS0009_300F

 かなりノイジーな波形ですが、いやぁ、驚きました


 Kangxinの基盤のような、出力のハンチング全くありません
 

DNA40
とくらべても遜色が無いほど、安定した出力波形です。 
とても良く制御系がチューニングされているのだとと思います。 

当然、出力設定を上下に振ると、
ソレに応じて出力波形も変わります。

300F設定の出力波形と
250F設定の出力波形を、
ノイズを除去して重ねあわせて比較してみました。

下の画像の
黄色が300Fの波形
マゼンタが250Fの波形です。 

【300F設定と250F設定の比較】
001 300F(Y) vs 250F(M)

目標温度を下げると、その分出力電圧が下がって
それでも安定したハンチングしない波形であることがわかります。 

Eleafの設計者は、evolvのようにしっかり時間を掛けて
開発した
のだと思います。
いや、むしろ後発製品故に時間を掛けたのか…

「打倒evolv! 打倒YiHi!俺たちは安かろう悪かろうじゃねぇぞ!」
という設計者の魂の叫びが聞こえてきそうです…。

コレを見た時、私は、
このMOD、安売りすること無いのになぁ」と思いました。

 …いい仕事してますね。

息吹きかけテスト

当Blog毎度恒例、息の吹きかけテスト(カッコイイ呼び方募集中w)です。

コットンを抜いて、空焚きしているコイルに対して、
息を吹きかけてやった時の出力電圧から、
制御のレスポンスを評価するテストです。

【息吹きかけテスト波形】
002 300F息吹きかけ


ピンクの点線で囲った部分が私が息を吹きかけた箇所になります。

きちんと、息を吹きかけた瞬間に出力が昇圧されています
1回めと2回めでは、
「フッ…!フッ…!」
と短めに息を吹きかけて、
3回目と4回目の時は、

「フーッ!…フーッ!」と、
長めに息を吹きかけましたが、
ちゃんと吹きかけ方に応じて、一瞬だけ昇圧したり、
少し尾を引くように昇圧したり
していますね。

レスポンスも何の問題もありません。

いいっすね! 

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/閑話休題:MOD研究所的TIPS_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
[波形の安定と、レスポンスの話]
"出力のハンチングが全く無い"や、"安定した出力波形"で、iStick40は
セッティングに時間をかけている良い制御だ!、みたいなことを書きましたが、
一概にはそうと言えない時があります。

Feedback(FB)制御においては、「安定性」と「レスポンス」は
相反関係にある
と言えます。


つまり、レスポンスをかなり諦めることで、安定した出力波形は
簡単に実現することが出来ます。
(具体的には、FB制御の基本である、PID制御のP項をかなり弱めに
設定する)
しかし、その場合、eGo one VTのレポートで書いたように
「御年85歳のシルバードライバー」のように、環境の急な変化に
対応できない、トロトロしたシステム=レスポンスが極端に悪く
外乱の変化に弱い特性
になります。

すなわち、真の良い制御は、
・ハンチングの少ない安定した出力波形
・レスポンス
の2つが両立出来ている特性であり、
本Blogで行っている息吹きかけテストは、
そういった手を抜いている制御を見ぬくことが出来ます。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/閑話休題終わり_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/



3.【波形解析】 Ti向けTCモード
 
05
 
少し前にTwitterでMonsto660@DQMSL@VAPEさんが
海外フォーラムから情報を仕入れて話題になった、
iStick40の隠しモードTiモード。

まさかのiiStick40の隠しモードの存在に、
Twitterでは盛り上がりました。 

Tiモードのアンロックの仕方は、

①電源off状態で、UPボタンとパフボタンをおしたまま、20sec待つ。

②電源onした際に、モード切替ボタンを長押しすると、
VW→Ni→Tiと切り替わるようになる。

です。詳しくは、ネタもとの書きForlumを御覧ください!

Oh Yes ... hidden Ti mode@Fasttech
ISTICK 40 TC SWITCH FROM NI TO TI MODE.@PLANET OF THE VAPES


 
なかなか粋なはからいですね!
ただし、公になっていない機能なので、
"でも,どうせ表示だけなんだろー?"なんて、海外でも話題になっています。

では、計測してみましょう!

計測方法は、上記Niの解析でで使用したコイルと同じコイル(もちろんニッケル)で、
同じ設定温度で空焚きしてみて、出力波形を比較しました。

 【NiモードとTiモードの波形比較】
マゼンタがNiモード
黄色がTCモード
です。
151115-00 Ni(Y) and T9(S) compare

途中まで、全く同じ昇圧波形ですが、
電圧の降下するタイミングと、波形後半の安定後の収束電圧
異なります。Tiの方が低い出力で収束しています。

チタンは、ニッケルに比べ、温度変化に対する抵抗値の差が低くなる
特性を持っているので、辻褄はあっています。

実際に、Tiのコイルで使ったことはないのですが、
私から言えることは、iStick40のTiモードは、
ほぼ間違いなく、チタンコイルによるTCに対応していると思います。

(他にTi対応のMODが手元にお爺ちゃん制御のやつしかないので、
"思います"って話ですが…
いずれ、Ti-TCに定評のあるメーカーと比較したいもんです。) 


…しかし、なぜ隠されているのだろう?

[予想1]技術者の自己満足でこっそり入れたモードだから
 
[予想2]実は、同一基板でiStick40V2として、TC対応のモードを出す予定だった。
でも、そうすると旧iStick40がお店で不良在庫になっちゃうから、
その救済処置で入れておいた。

の、どっちかじゃないかなと推測します。
なんにせよ、消費者の私からしてみたら、
Eleafの制御担当者、グッジョブです!!

「配線一本切れば、馬力規制解除!」する某メーカーの乗り物 みたいで、
こういう裏ワザ、私大好きですw



4.iStick40まとめ

iStick40を一言で言い表すと、
はっきりいって、出来過ぎたMODです。

 
安い、

小さい、

ちゃんとTCする、

しかもTiにも対応している。

個人的にはDNAと肩を並べるどころか、
完全に勝っていると思います。

特に、小さい点、安い点、それから電池内蔵である点は、
入門者向けのMODとしては、これ以上にない魅力でしょう。

しかも、どっぷりはまってからも、
サブ機として生きてくるキャラクター。

沼の住人の方も、脇差し代わりのもしもの1台として
購入しても、損はない逸品だと思います。 

Vape shopさんの立場でも、
在庫としては、最高の商品だと思います。
これから始める方にオススメ出来る機種ランキングの
ぶっちぎりの1位です。(当社調べw)

これに、SUBTANK miniでも一緒に買わせたら、
最初からゴールみたいなもんです。

いろいろめんどくさくないし。

煙草に対して代替したい初心者の方
「オススメないですか?」と聞いてきた際に、
正に知りたいのは、本機種、iStick40で間違いないと思います。


惜しむべきは、電池内蔵かつ小型ゆえのスタミナ不足ですね。
波形に沢山ノイズが乗っているのも、気になっていましたが、
それも、小型ゆえに犠牲になった点だと思います。
でも、吸ってて感じるようなものではありません。

スタミナと、ノイズを強化した、18650の並列供給に
対応した本MODの兄弟機種が出れば、すべて解決するでしょうが、
旧iStickシリーズとほぼ同サイズであることからも、
この小ささは、Eleafの譲れない拘りだったんでしょうね。

その制約がなくなったTC60は…
上記弱点も克服された、最強機である可能性があると思います。

06 TC60





いやー、それにしてもすげぇわ、Eleaf…

以上で、iStick40の解析記事を終わります。




【次回予告】
次回の解析対象は、KOOPOR miniの予定です!…が、
その前に何時もお世話になっている
Vape Power小山店さんから、今話題のkoi-koiの提供をしていただきましたので、
珍しくリキッドレビューを行おうと思っています!

まだ吸ってないのですが、とても楽しみです!

あと、本記事を書く際に、iStick解析中に、「コレは!」と思ったけど、
マニアック過ぎて取りやめたボツネタが少し有りますので、
こちらも、時期を見て記事にするかもしれません。

皆様お久しぶりです!rujiAです!

ただでさえ更新頻度が低いBlogなのに
暫くBlogの更新が途絶えてしまい、申し訳ございません

毎日楽しくVapeライフを送って入るものの、
私生活の方で、大きな変化が有りまして、
なかなかModの解析、記事の更新ができないでおりました。
(引っ越しも伴いまして、現在自宅には固定回線が無い状態にあります。)

そんな中、本日は、ご期待されている方もいらっしゃるようなので、
緊急更新することとなりました。


1.緊急更新経緯

本日の解析対象となるeGo one VTですが、
こちらはTwitterで仲良くさせていただいている、
Vape BiginnerのTakさん(通称:沼ソソソさん)からの解析依頼品となります。


詳しい経緯はTakさんの下記記事をお読みになっていただけるのがいいと思います。
 
スターターキット「eGo ONE VT」(Joyetech)レビュー

要約すると、
「チューブタイプで、TiのTCにも対応してて、すごーく魅力的な商品だけど、
TCしてるか怪しいから、ちょっと見てみてよ!」
てなかんじです。

そんなわけで、急遽解析致しまして、PowerPointのレポートを
作成させていただいたのですが、
私もeGo one VTのレポートがきになる!という方がTwitterに
結構いらっしゃるようでしたので、依頼主のTakさんの許可を頂いて、
私のBlogでレポートを公開させていただけることとなりました。

てなわけで、商品概要なんかは、Takさんが詳しく描いて下さったので、
パケット代ももったいないし本ブログでは割愛させていただいて、
詳しくはTakさんの記事をご参照ください!(もっぺん貼っときますw)
 
スターターキット「eGo ONE VT」(Joyetech)レビュー



2.レポート内容

00

01

02


03


04

05

3.結び

いかがでしたでしょうか?
PowerPointベースですので、中々見にくかったと思います。
申し訳ありません。(PCで拡大してみると、少しはマシかも?)

本機種は、今回のレポート以外でも、まだ、語れる要素があると思うので、
落ち着いたらいずれまたゆっくりと解析&レビューする予定です。

解析依頼をして頂きました、Takさん、
Takさんに商品提供していただきました、電たば貴族 Nexmokeのまっさーさん、
今回は本当にありがとうございました!!





Joyetech eGo ONE VT Starter Kit(NEXMOKE)


4.次回予告

Blogの更新をお休みしている間に、自前のiPv4や、
うふふのけいちゃんから提供していただいたiStick40、
沼やんから頂いたモンスターMOD等、レビュー対象のMODが、
どんどんたまっていっているのですが、次の記事は、
清水の舞台を飛び降りるつもりで(むしろ、飛び降りて)買った、
解析用のNew機材達を紹介する記事にしたいと思います!

DSC_1613



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こんにちは!rujiAです!

全国5000万人のターミネーター、スターウォーズ、トランスフォーマーファンの皆様。
お待たせいたしました!
 
本日はHEAT VAPE社のPOWETUBEのレビューと解析を行います!
5MOD



 1.POWERTUBE概要

本POWERTUBE(以下PT)の製造メーカーであるHEAT VAPE社は、
DNAが流行り始めた頃に安価で防水仕様のTCMOD、
INVADER mini(LINK先 ACT VAPEさん)を発売した
メーカーとして、おなじみのメーカーです。

 
私は、INVADERの制御基板は、挙動から察するに、Kangxin社が作っていて、
私の持っているVFCloneと同じDNA40インスパイアの基板が乗っているものと推測しておりました。
 
しかし、今回レビューするPTは、ディスプレイ表示がLEDだったり、
出力上限が18650一本駆動にも関わらず60Wだったり、
特徴的な仕様となっていることから、
INVADER社の独自基板、もしくはKangxin社のKXシリーズの
カスタムファームウェア搭載品ではないかと推測しております。

2.外観等

まずは、商品が入ってきた化粧箱です。
02package1

異常なまでに凝っています。

02package2

この異常なまでに高級感の漂う箱を開けると、
中身はマニュアルとMODをのみという非常にシンプルな構成です。

「箱なんかに拘るなら、もっと簡単な包装でもっと安くしてくれよ!」という
至極正論なコメントが聞こえてきそうですが、
販売価格$65という超格安な値段を考慮し、私は全て許しました。w

510コネクタは固定式ですが、上部のキャップがまるごと外れて、
キャップのスレッドで調整するタイプです。
変わっていますが、アトマイザは選ばない構造です。
↓キャップを外したところ
06top



このMODのの一番の特徴は、なんといってもメカメカしい、
レトロフューチャーな見た目でしょう!

01 ワクチン
 
無印のSUBTANKがこんなに似合うMODもなかなかないのではないでしょうか?
Uncle Junk'sのMonica eyesを入れたら、殺人ウイルスのワクチンに見えてしょうがないです。w 

 6 lightsavor
SUBTANKが乗っかっても違和感ないことから分かる通り、
サイズはものすごいでかいです。そして、ずっしり重い

サイズ感は、チューブMODと思うよりも、ライトセーバーの類だと思ったほうが、
しっくりきます。w

普通のドリッパーをのっけて、BT50と並べると、こんなかんじです。
03vsBT50

正直、持ち運ぶには難ありなサイズだとおもいます。


インターフェースは、パフボタンと、その周りのLEDインジケーター、
04SW

裏面に、TCのターゲット温度と出力上限の調整ボタンとLEDのインジケーターのみです。
05IND

バッテリー残量や、アトマイザの断線、ショートなんかも、
パフボタン周辺のインジケーターを駆使して教えてくれます。

5manual

アトマイザの抵抗値を表示する機能は、当然のようにありません
充電用のUSBポートがないことからも、
この製品のターゲットは、Vape初心者の入門用ではなく、
酸いも甘いもある程度経験している、中級者向けだと思います。

このような仕様や、デカさ、見た目等、
好みが分かれるでしょうが、好きな人にはたまらないデザインではないかと思います。



……私ですか?


このバカでかさといい、
LEDのランプという荒いインジケーターと言い…

ええ!ドストライクですよ!!!

こういう、「敢えて外す」イカシたTCのMODを待っていましたw


3.波形解析(TC)

では、当BLOGメインコンテンツの波形解析です。

 07 TC analisis

今回は、0.137[ohm]のNI200コイルで計測致しました。

08ni200
 
では、早速計測波形です。

【TC計測波形01】
目標温度:350F
出力上限:28W
00-02 350F 28W 最後収束

 計測波形を見るに、ちゃんと温度に応じて制御を行っており、
TCとして成立しています。
 
通電し始めはKXシリーズのように大きく出力電圧がハンチング
していますが、TCの制御パラメータにツボのようなものがあるのか、
ある程度通電すると、DNA並に安定した出力になっています。
 
波形の特徴としては、KXとDNAの中間のようなイメージです。

個人的には悪く無いと思います。

しかし、外乱に対してはロバスト性(頑強さ)はあまり高くないようで、
安定したところで息を吹きかけてやったら、またハンチングしはじめました。

【TC計測波形02】
目標温度:350F
出力上限:28W
Note:安定後、息を吹きかけ
01 ハンチング誘発



 
一定の吸引力で吸ってる分には安定して出力するけど、
途中で吸う力を変則的に変えるような、
意地悪な吸い方をすると、少し制御がとっちらかっちゃう感じですね。

多分、開発段階で、いくつかの特定の抵抗値のコイルではベストセッティング
出したけれど、ソレ以外の抵抗値の時は、そんなにセッティングに力を入れていない
ように思います。
 
しかし、普通にVAPEを楽しんでる方であれば、一回のパフで、断続的に吸引力を変えて、
ラマーズ法的な呼吸方法でVapeを楽しむような人は、とても稀でしょうから、
実用には問題がないでしょう。

むしろ、値段を考えたらよくやっていると思います。すべて許せます


4.波形計測(VW)

VWについては、ハーネス込みの抵抗値で、0.577[ohm]のメタルクラッド抵抗を使って、
計測致しました。
DSC_1415



【VW計測波形01】
抵抗値:0.577[ohm]
設定出力:60W
3W)

設定出力が60Wですので、逆算すると、
出力電圧の期待値は、5.88[V]ですが、
実際には中央値で5.8[V]程度であり、すこし力不足です。
実力的には58Wくらいですね。

まぁ、値段を考えれば許せる範囲と思います。w

次に、最低出力である10Wの計測です。


【VW計測波形02】
抵抗値:0.577[ohm]
設定出力:10W
34W)

こちらは、波形の安定度は素晴らしいんですが、
期待値:2.4Vに対して実際値:2.14Vで、割合で言うとかなり力不足です。
実力で7.9Wといったところでしょうか。

最低出力も、最高出力も、
どういうわけか2W程度ドリフトしてしまう傾向がありそうですね。

普通のMODだったら、「その分狙いの値に対して2W上乗せすればいいや!」で
すみますが、5~8W刻みでしか調整できない本MODでは、すこし歯がゆい感じです。

個人的には、丁度いい温度を見つけて、もっぱらTC運用するのが
このMODのの使い方としていいかな、と思います。



5.まとめ
いかがでしたでしょうか?

確実にこのMODについて言えることは、この唯一無二のスタイリングで、
レトロサイバーとでも言うべき見た目に
ピンときたなら、値段も安いし、確実に買いだ、ということです。
外観の質感の高さは、保証します。

本記事中で、何回も、「安いから全部許せる」みたいなことを書いていますが、
見た目とコンセプトがもう、あまりにも漢らしすぎて
私は安くなくても買っちゃってたと思います。 

てなわけで、ナイトライダーのNight2000のフロントのLEDが大好きだ!という方や、
LEDがズンドコ動く10年前のステレオのインジケーターツボ
というお兄さん方のような方にはオススメです。

それと、SUBTANK無印を買ってみたけど、
似合うMODが全然ないよ!って言う方にも、
TCのプリメイドコイルを入れれば、
不良在庫リキッドをカクテルして消費する機材としては、買って後悔はないと思います。


購入はこちらでできます。

3AVAPE
POWERTUBE
$65
 




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こんにちは!rujiAです。
 
本日は、Hcigar社HB40のレビューと解析を行います!

01 外観



このHB40は、Twitterで仲良くして頂いている、
うふふのけいちゃんに提供して頂きました。

このHB40は、DNA40という制御基板が搭載されています。
DNA40といえば、基本的に1万円超えの高級MODに搭載される
高級制御基板

そんなDNA40を搭載したHB40を惜しげも無く貸与していただいたけいちゃんには、
感謝してもしきれない程感謝しております!

けいちゃんには、その感謝を表して大量の宇都宮餃子を送らせて頂きました。

02まさし


けいちゃん、ありがとうございます!


1.HB40概要
 
 HB40は冒頭で述べたとおり、中国のHcigar社の製品です。
 
その最大特徴は、温度制御(以下TC:Temperature Control)基板の
先駆者にして決定版である、Evolv社のDNA40を搭載していることでしょう。

03 Evolvロゴ


そして、このDNA40を搭載していながら、
価格を抑えていることも大きな特徴の一つです。

本Blogで以前記事にした、miniVFVFCloneのTC基板である、
Kangxin社のKXシリーズは、こちらのDNA40を参考にして
作られた制御基板になります。
 
安価なTC制御MODには、オリジナルのDNA40ではなく、
KXシリーズのような、DNAの機能を模した中国製基板が使われていることが
ほとんどです。

しかし、このHB40は、オリジナルの基板を使っていながらにして、
他のDNA40搭載MODのに比べ、発売当時は飛び抜けて安かったことから、
日本のVaporの間でも人気となりました。

2.外観等

BT50と並べてみました。

04 正面比較



使っているとそんなに気になりませんが、HBの方が少し背が高いんですね。


上から比較。

05あつみ



厚みはほぼ同じくらいです。





電池蓋は、強力なマグネットによって固定されています。

06裏蓋

初めてマグネット蓋のタイプのMODを使いましたが、
なかなか良いですね!
電池がなくなっても、スペアの電池に
ストレスフリーで交換できます。最近のMODのの主流になる理由がわかります。

ちなみに、本体側のマグネットが、蓋の方にくっついて、取れてしまう
という不具合が結構あるようですが、このHB40ももれなく取れてしまいました。
 
でも、アロンアルファで一度くっつけたら、それ以来とれてくることはありません。
快適そのものです。


あとは、特徴的な部分としては、MODの側面でなく、
正面に、操作スイッチ類や液晶が配置されています。

07サイドスイッチ

 実際に使うまでは、「どうかなぁ~」と思っていましたが、
使ってみると、親指のちょうどいい位置にパフボタンがくるので、
なかなか馴染みます。


 3.波形解析(TC)

では、本Blogメインコンテンツの波形解析です。

08計測風景


まずはTC時の波形解析から行います。

使用したコイルは、Ni20028G11回巻き0.12[ohm]のものを使用しました。

0900 USA


これをHB40で読み込むと…
0901 HB40coil


0.15[ohm]…。
0.03[ohm]ほどオフセットしてしまっています。
 
他の方のDNAの抵抗表示値が、もっと正確なことを考えると、
おそらくは基板ではなく、基板から510コネクタに至るまでの
電流経路に、ボトルネックになっているところがあるんだと思います。

多分、Twitterで話題になった、例のボディアースの箇所かと思いますが…
ひとまずは、このまま計測を進めたいと思います。

先ほどのコイルにコットンを通して、グリセリンを付与して
計測致します。

0903コイル


余談ですが、今回から、このNi200計測用の治具を
作りなおしました。

我ながらなかなかのセンスかと
思いますが、510コネクタ部分の接点がイマイチなので、
また今度作りなおす予定。w

では、早速波形を見ていただきましょう。

【HB40のTC時出力波形】
目標温度:400F
出力上限:30W
0100 [グリアリ]400F 30W 

いやぁ…この波形を見た時に、
「さすがだなぁ…」思わず唸ってしまいました。

唸った理由を説明するために、比較用に、同条件で計測した
VFClone(KX-40D)の波形を添付致します。

[VFClone計測風景]
1000VFClone
 


【VFClone(KX-40D)のTC時出力波形】
目標温度:400F
出力上限:30W
0110 [KX40D][グリアリ]400F 30W 


VFCloneの波形は、大きく上下に振れている(ハンチング)
していることがわかります。
画像中の水色の点線は、触れの中心を、なんとなく
たどったものです。
 
本来だったら、この水色の点線に合わせてぴったり制御すれば、
設定温度(400F)に綺麗に追従するのだと思います。

対して、HB40(DNA40)はどうでしょうか?
0120 [グリアリ][解説]400F 30W 



小刻みに震えながらも、なだらかに降圧しています。

これは、高速道路でクルーズ中の車の運転に例えると
VFClone(KX-40D)は、アクセルを、ベタ踏みしたり、足を離したりしながら
ギクシャクしながら100km/h近傍をキープしている様子。
上り坂でも下り坂でも、アクセルの開閉に合わせて、
車が前後にぎったんばったんしているようなイメージ。

対してDNA40は、目標速度付近になるように、
一定のアクセル開度でクルーズしつつ、
上り坂がきたら、じわっと踏むし、下り坂でも徐減速
になるように、常にふわっと優しくアクセルを操作するようなイメージです。

なぜ、このような違いがあるのか?というと、
フィードバック(FB)制御設計時のパラメータ設定に、
どのくらい時間をかけているのか、の差であると考えます。


_/_/_/_/_/_/以下妄想。_/_/_/_/_/_/

恐らく、Evolvの技術者は、Ni200のコイルを使用したTCを思いついた際に、
「うまくTCをが動けば、こんな感じになるはずだ!」という、
なだらかに降圧する出力の図を、頭に思い描いたのだと思います。

だから、実際にTCをした際に、このような出力波形になるように、時間をかけて、
パラメータを設計/設定したのだと思います。

つまり、Evolvの技術者は、"理想の出力波形"ありきで制御のセッティングを行ったのだと思います。

対して、Kangxinの技術者"コイルの温度がある程度で収束すればいい"という考えで
設計したのだと思います。

制御系のパラメータの設定というのは、とても時間がかかるものです。
コイルの上下限抵抗や、ウイックの湿り具合など、あらゆる環境にて、
同等に動くようにするためには、かなり泥臭い作業をイヤになるほど繰り返す必要があります。

Kangxinの技術者も、DNAが緻密に制御していることは知っていたと思いますが、
販売価格を考えれば、あまりFB制御系のセッティングに時間を掛けることができなかった
のだと思います。

だから、Kangxinの技術者は、開発時に、コイルに温度センサを取り付けて、
「出力波形は荒くても、ある程度温度が狙いの値のところで収束してくれりゃ~いいやぁ」
くらいの手の抜き方で作ったんだと思います。

先ほどの車の例で言ったら、
「だいたい100km/hで走れてるんだから、問題ないだろ?」とでも言いたげな感じで。

_/_/_/_/_/_/以上妄想。w_/_/_/_/_/_/



といったわけで、TCのフィードバック制御の緻密さでいったら、
Kangxinに対して、Evolvの圧勝です。

【コイルに息を吹きかけた際の応答性】
下記波形は、コットンを抜いて空焚きしているコイルに、
息を吹きかけた際の波形になります。
赤い点線で囲った部分が、私がコイルに対して息を吹きかけた瞬間の波形になります。 
0210 [空焚き][息吹きかけ]400F 30W超いい感じ


コイルに息を吹きかけてから昇圧するまでの時間は、
十分なレスポンスを有していて、全く問題がないと言えます。

ちなみに、VFCloneにて同条件でやった波形がこちら。
0310 [KX40D][空焚き][息吹きかけ]400F 30W 

VFCloneも、問題なく息の吹きかけによる、コイルの温度低下反応していますが、
息を吹きかけていない時の保温の方法が全然違いますね。

VFCloneはパルス状に、電圧を加圧して保存していますが、
HB40は、うねうねと出力調整をして、ナントカちょうどいい出力に収束させよう
という意図が感じます。
(「はぁ…。やるなぁEvolv。」 と、ここでも思わずため息が出ました。w)





4.波形解析(VW)

VWも、出力解析してみました。

なかなか面白かったのは、DNA40のパフ中のWの表示は、VW時においても、
設定目標値ではなくて、現在の出力値を表示しているということです。

1.5[ohm]の抵抗に対して、なくなりかけの電池を入れて出力したら、こうなりました。

40W設定しても、あげきれなくて、表示ワット数が33W程度で頭打ちになっていることがわかります。

 
ちなみに、バッテリーを満タンにしたら、正常に40Wの表示になりました。
 
温度制御対応したことによる、副産物的な仕様変更ではないかと思います。


それでは、VWのの波形になります。

【VW波形①40W】
コイル抵抗値:1.5ohm
設定出力:40W
20V] 40W


このとき、液晶上の表示は、8.2[V]ほどでしたが、
実測すると約7.5[V]程度の出力で、若干乖離が有りました…。

抵抗値も、USAOhmメーターで図ると、ハーネス込みで1.59[ohm]ほどでしたが、
液晶表示では、1.69[ohm]になっています。


液晶表示で計算すると、

電力[W] = (電圧[V])^2 / 抵抗[ohm]

で、

電力[W] ≒ 39.79[W]

で、ほぼ40[W]と言えますね。
DNA40的には、ちゃんと40Wを出力していることになっているようです。

ただし、実測値では、抵抗1.59[ohm]で、電圧7.5[V]なので、

電力[W] ≒35.38[W]

で、実際は若干出力不足ということになります。


ちょっと気になったので、各出力設定において、どのくらい割増に表示されるのか
計測して、グラフにしてみました。

0450 VWグラフ

傾向として、低い出力設定の時ほど、最大20%弱程度割増に液晶表示され、
20W以降においては、約8%程割増に表示されることが分かりました。

これは、恐らく、基板のせいではなくて、基板から510コネクタまでの道通不良などに
起因するものなのかな、と思っています。

Twitterで相互フォローして頂いている、ひめぁゃさん考案の、
510口金アース直取り改造をすれば、
改善されるかもしれません。 

ちなみに、最低出力の1W側も計測してみました。
波形はこちら。


【VW波形②1W】
コイル抵抗値:0.5ohm
設定出力:1W
77V] 1W


DNA40は、スペックシート上で、最低電圧1[V]
と謳っているにもかかわらず、表示出力0.77[V]、実測0.59[V]と、
なにげに1[V]以下の出力できてます

(なんで、わざわざ嘘ついてるんだろう…w)




5.総括 HB40(DNA40)

前述しましたが、兎にも角にも、DNA40という基板は、
制御系のセッティングがとてつもなく緻密です。

一品物合わせならいざしらず、量産品における
FB系のセッティング
は、本当に超大変なものです。
それを、真面目にやってのけているEvolvは本当に凄いと思います。

私自身、計測する前から、
「どうせ、Kangxin製の基板と挙動はそんなに変わらないでしょ?」
と斜に構えて計測開始したので、計測波形に違いが会った時はホントびっくりしました。
 
Evolvの職人魂ここにあり!と思ったものです。
制御に対する美学めいたものまで感じた。

だから…
巷で話題になった、電池の残量が減ったり増えたりするとか、
摂氏表示で制御がイケてないとか、その他もいろいろバグの話題があって、
「Cloneのほうがバグがなくていい!」とか言う人もいたりして、(私も言った気がする。w)
 
DNA40の設計者としては、
「いや、ソコじゃないんだよ!俺らの本気の部分は出力波形なんだよ!」
と、非常に悔しい思いをしたのだろうと思います。

 
ただ…ぶっちゃけ、
そんなEvolvのこだわりも使用者に伝わる部分では確実にないと言い切れます。

なぜなら、私自身ここ3週間ほどHB40をメインで
持ち歩いて使いましたが、それまで使っていた
VFCloneとTCに対する性能面での違いを感じたことはなかったし、
波形計測するまで、本当に「どうせ波形も一緒でしょ?」
高をくくっていたくらいだからです。w
 

だから、誤解を恐れず厳しく言ってしまえば、
正直ものすごい緻密な制御だけど、ここまでくると、
ある種作ってる側の自己満足でしか無いとも言えると思います。

ただ、Evolvが出してくる製品で、機能面のバグはいろいろあっても、
SMOKみたいな性能面でダメなものは、絶対無いのだろうと思いました。
 
だから、次期種のDNA200も私は相当期待できると思っています!


余談になりますが、今回の件で、Kangxinの制御基板が、
見た目や挙動は多分にDNAを意識しているものの、
ソフトウェアは完全にオリジナルだということが、
証明できたと思います。
 
たしかに、Kangxin社の制御は緻密さはEvolv製に劣るものの、
性能面では当Blogにて行ったコットンバーンテストでも証明している通り、
必要十分であり、オリジナルのソフトウェアで
このくらいの設計が出来る実力があるのなら、
今後Vape業界にビッグインパクトをもたらす製品を生み出す
可能性もあるのではないか、と感じています。


…といったところで、今回のHB40(DNA40)解析記事は終わりになります。




なんにせよ、このように、

「どうせ、○○○みたいに動かしてんだろ?」

とタカをくくって評価したら、あれま、全然違う挙動!みたいなことがあるから、
MODの出力計測は楽しくてしかたがないのであります。



ちなみに、次回は…



1100IPV4

個人的には満を持しての評価になります、
YiHi製制御基板を搭載したTC機能つきMOD、
Pioneer4you iPV4のレビューを行う予定です!

乞うご期待!


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こんにちは!rujiAです!

今回は、 SMOK社 Xpro M80 pluseのレビューを行います。 

DSC_0929


こちらは、E-cigareteショップの、Angelcigs様よりご提供頂きました。
ありがとうございます。


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1.SMOK Xpro M80 Pluse概要

さて、まずはSMOK Xpro M80 Pluse(以下M80)
概要から説明させていただきます。

M80は、電子タバコ業界において、China系のメーカーとしては老舗の
SMOK社の製品になります。

特徴といたしまして、
・4400mAhの大容量バッテリー(公式によると、18650が二個入っているらしい)、
・最大80Wの高出力
・先代のBT50では一部不評だった降圧回路のバージョンアップ
・そして、満を持してのオリジナルストラテジによる
 温度管理(以下TC:Temperature Control)搭載

といったところが挙げられます。

発表当初は、名実ともにSmokのフラッグシップモデルとして、
デビュー…する予定でした。

しかし、当BlogのVF cloneの記事で書いたとおり、
海外レビュワーによるコットンバーンテストにて、
コットンが発火する現象が多発



「温度FB超イケてねー!」という評判が海外で広まりまして、
国内外にて華々しいデビューを飾る予定が、
日本では発売前に悪評が広まってしまい、
取扱っているShopが少ないことも相まって、
現在では、あまり一般的ではないMODとなっているのが現状です。

しかし、海外ではオリジナルチップ搭載で有る点や、
安価な価格設定である点が評価されてか、そこそこ人気があるらしく、
海外サイトVapingCheapでは、2015ベストTC-MODランキングで
5位を獲得しているという側面もあります。











2.外観等

M80と、BT50を並べてみました。

DSC_0930


 正面から見ると、M80の方が、横に長く、高さが低いですね。

DSC_0931

上から見ると、少し薄いのが分かります。
実物を見たことがないのですが、恐らく、M22系と同程度の厚みなのかな?と
思っております。

写真で見ると、横に長さがある分、大きく見えますが、
前述したとおり、高さや幅がBT50より少ないので、握ってみると、
あまり大きさは感じつ、私としてはちょうどいい範囲かな、と思います。

DSC_0932


ちなみに、ご覧のとおりで、天井は、M22,M50系と同様に、
天井板を、ネジで締めるタイプです。

 
DSC_0936
 
裏側には、ベントホールと充電&Firm Update用のマイクロUSB端子があります。
表記を見ると、なにげに2Aまでいけるようなので、IPAD用の2AUSBチャージャー等で、
急速充電ができるかもしれません。(当方未検証)
4400[mAh]の大容量バッテリーですので、なかなか嬉しいですね。

ちなみに、電池交換はできません。











3.コットンバーンテスト
DSC_0940

前述したとおり、Youtubeに、海外レビュアーによるコットンバーンテストで、
「燃えたよ!」って動画はよく見かけるのですが、
DNA40なんかでやっているような、何degFの時どうだったか、みたいな結果は
見かけたことがなかったので、やってみました。

Ni200のコイルは0.141[ohm]のものを使用。
DSC_0927



M80で読み込むと… 
DSC_0928
 
0.18[ohm]でした。すこしオフセットしていますね。


少なくとも、DNA40やKangxinのKXシリーズよりは、
誤差が大きいということになります。



以下コットンバーンテストは、出力設定30W、通電時間約20秒で行いました。


【1.目標温度200F】
まずは、最低出力設定です。 

が、この時点で少し焦げ臭い・・・。

コットンを外してみると、





01-00 200F 焦げた

案の定少し焦げているというw

すでに出オチ感が漂っております…
 
【2.目標温度:250F】

 01-01 250F リアルスモーク

ここで、なんとリアルスモークが発生

しかも、コイルからコットン引き抜いたら、
熱せられた部分が炭になっていてちぎれてしまいました

 
【3.目標温度:300F】

安定のリアルスモークです。
01-02 300F コットン焼き切れる

そして、コイルに接している部分のコットンが、燃えてなくなりました。






【4.目標温度:350F】

同上。

安定しています(煙量が)。



【5.目標温度:400F】

ここにきて、通電中の様子に変化が。

01-03 400F コイル赤熱

 
コイルが赤熱化するようになりました。

煌々と輝いております。

 
【6.目標温度:450F】
 
同上


【7.目標温度:500F】
 
同上




と、いったところで、
M80は900[degF]まで目標温度を設定することが出来ますが、
コレ以上は何の意味もないと判断し、やめました。 


以上のコットンバーンのテストリザルトが、こちらです。



【M80 コットンバーンテスト 結果】 
01 CBT_result

 
ご覧のとおりで、最小設定値である、200Fの設定ですら、うっすら焦げてます。

ちなみに、以前記事にした、Kangxin製のVF Cloneの結果はこちらこちら

 


Twitterで めがねハードコアさんも言っていましたが…
SMOKは、温度を管理する気があるんでしょうか?

200Fと250Fと、300F以降で、いずれも焦げているながらも、
焦げ具合が若干異なることから、
一応、設定温度に応じて出力を調整しようとする意思はありそうですね。

ただ、けっきょく最小設定でも焦げちゃってるから、この時点では、
温度を、管理/制御/フィードバックする意思は…無さそうかなと思います。


ちなみに、私のM80のファームバージョンは、最新のV0007-1
つまり、最新版でも、コットンバーンテストでは、300F以上でコットンが燃えつきてしまうという
結論になりました…。


ちなみに、

「もしかしたら、ドライコットンでは比熱容量が低すぎて、
MODが温度管理の操作をする前に炭になっちゃうから成立しないのでは?
つまり、実はリキチャされていれば温度FB成立する…?」


という仮説をたてて、目標温度200Fにて、
コットンにグリセリンを染み込ませてテストをしてみましたが…
01-04 200F グリありでも焦げる


うん、関係ありませんね。
焦げます。




では、事項にてTC時における、波形の解説をしたいとおもいます。
 










4.[MOD Analysys]TC時の出力波形

まずは、こちらを見ていただきましょう。
前述したコットンバーンテストにおける、目標温度300F時の波形です。

【目標温度300F 出力30W コットンバーン】
01-02 300F 30W 20s 空焚き・比較用


当Blogを読んでくださっている方には、気づいた方も
いらっしゃると思いますが、TC時、M80はPWM制御をしています。
 
KangxinのTCの波形と比べると一目瞭然で、
まったく出力調整の方法が違うことがわかります。


では、今度は、TCを行っている状態で、
息を吹きかけてみましょう。

ちなみに、VF Cloneのときは、息がかかって温度が低下したことを
MODが検知し、自動的に出力調整してました。

参考に、その時の波形はこちら


【目標温度300F 出力30W 息吹きかけ】
01-01 300F 30W 20s 息吹付け くぼんでるところが息かけたとこ

そんなに変わっていないように見えますが、
赤い点線で囲った、すこし波形のピークが落ちているところが、
丁度息を吹きかけているところです。

息の吹きかけに応じて、出力が下がっているように見えます。
 
と、こう書くと、 
「あ、なんだ!コイルの温度に応じてフィードバックしてるじゃん!」
思われるかもしれませんが、残念ながら、それはおそらく違います
 
息を吹きかけた時は、コイル温度は下がる傾向なので、
ここは、出力を上げる方向が、正解です。



おそらく、ここで、出力のピークに変化があったのは、
コイル温度の変化で、コイルの抵抗値自体が低くなったことによって、
MODの出力電圧の降下が発生したのだとおもいます。

つまり、コイルの温度変化に応じて、
成り行きで出力が変わった
にすぎません。 



すなわち、M80は、Temperature Control、
温度管理をうたっていますが…

実際には、フィードバック制御はしておらず、
温度を管理をしていない
といえます。(キッパリ)




「でも、一応温度の設定に応じて、コットンの焦げ具合が変わってるじゃん!
だから、何もしてないなんてことはないでしょ!」と思うかもしれません。

そう、一応、制御はしています。
ただし、実際に行っている制御は、制御の世界では、オープン制御と呼ばれる制御方法だと思います。

オープン制御は、別名、予測制御といったりもします。
予測というと、なかなか聞こえはいいですが、
要は、「現状は関係なく、やりっ放し」ということです。


実際には、おそらく、Ni200コイルの冷間時の抵抗値から、

「こんなもんなら、XXX[W]で熱しておけば、
コイルの抵抗変化量をかみして、
そのうち目標温度のOOO[degF]にだいたい収束するだろうな。」

と判断して、それっぽい出力を出し続けているだけだと思います。


もしそうならば、ぶっちゃけ…
Ni200で普通にVWしているのと何も変わりません







と、ここまで聞いて、M80はダメダメだな!と思ったそこのあなた!
ちょっと待って下さい!



といっても、このMOD,
悪いところばっかりでもないんです!
というわけで、次にVWの時の出力波形について解説させていただきます。
 








5.[MOD Analysys]VW時の出力波形 

まずは、こちらを御覧ください。
MAX出力、80Wの波形です。

【抵抗:0.5[ohm] 80W】
8V



ちょっと乱れてるところはあるものの、そう、
M80は高出力だと、DC-DCコンバータで昇圧をします。

ちなみに、抵抗値0.5[ohm]に対して、電圧が6.4[V]ほど出ているので、
オームの法則より、計算し、

電力[W] = (電圧[V])^2 / (抵抗[ohm])

に当てはめて計算すると、
電力[W] = 81.92[W]

というわけで、問題なく公称の80[W]近傍が出ています。



では、下限の出力はどうでしょうか

【抵抗:0.5[ohm] 6W】
87V 実際PWMでわからんV


そう、低出力時は、PWM制御になるんですね…

【[拡大]抵抗:0.5[ohm] 6W】
8V


PWM制御時のピーク電圧は、約3.6[V]。
ちなみに、液晶表示1.86Vに対して、RMS値が
1.81Vととても近いので、SMOKのPWMの考え方は、
RMS基準なようですね。(私の見解とは違うw)


つまり、3.6V以上の電圧を要求するような使い方をした場合、
M80は高出力なVW機と同等の品質の出力をします。

3.6V以上なら、例えばSUBTANKのように0.5[orm]だったら
26[W]以上の設定で使うなら、高出力で、電池持ちもいいMOD
としての活路が生きてきます。

ちなみに、私の知っている限りでは、
このように、高電圧時はDC-DCコンバータで昇圧し、
定電圧時にはPWM制御で降圧するような回路構成は、
Eleaf社のiStick20なども同様の構成となっています。
 
余談ですが、そういった意味で
Eleaf初のTC-MODである、iStick40の実力にも注目しています。


6.考察 ~"な~んでそんな構成なの?"という問いに対するrujiAの妄想~
 
すなわち、恐らくSMOKは、ハードウェア(=基板実装)の構成的に、
BT50系と同様に、DC-DCコンバータによるフラット変圧時には、
最低降圧値が3.6[V]までしか対応できないDC-DCコンバータ回路の
構成になっている(※)…しかし、BT50のときに、低出力を望むユーザーから、
不満があったことを考慮して、安価である、制御ロジックによる降圧、
すなわちPWM制御に対応した、ということなんだと思います。

※:BT50は、約3[V]以下に電圧を降圧することが出来ない構造になっていました。


まぁ、SMOKのハード設計の不都合を、
プログラマの頑張りで救ってあげたってことだとおもいます。
しかし、この、3.6[V]以下はPWM制御にて降圧する構成が、
TCが不成立になってしまう要因
となってしまいました。

恐らく、PWM制御にて、温度FBで使うような弱電圧を実現
しようとすると、コイルの抵抗値を、うまく計測できないんでしょう。

すなわち、現在のコイル温度を計測することができず、
コイル温度に応じた出力調整をすることができない。
だから、フィードバック制御をすることができない


rujiAの予想妄想では、
M80は当初、TCを持たせる計画はなかったんだと思います。
 
私のM80誕生の妄想シナリオは、下記です。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 
①M80は、BT50やM80シリーズの後継機として、
ただの高出力で電池容量が大きいBOXMODとして開発していた。
 
ハードは既にM80系の上位互換的な発想で作った基板でいくと決めていた。

③開発もいよいよ終盤!というところで、
ゴリ押しのマーケティング担当者(っていうか社長)から、

時代はNi200を使ったTCってやつらしいぞ!M80にその機能のせろ!
DNA40の丸パクリの動作でいいから!どうせソフトなんかタダなんだろ?」という
むちゃくちゃな急ハンドルみたいな指示がでる。w

④技術者的には、「いやいやいやいや!無理っすよ!だってDNAはフルDC-DC変圧だけど、
我々のは低出力時PWMだから!いまさら成立性とか保証できないよ!」と言ったハズ。w

⑤社長「まぁ、、技術のことはよく知らないけどさ。お前がそういうなら…
…じゃあいいよ。残念だね。君の今年の春節無いね~~。残念だね~~。
やるっていうなら、今日のお昼のきゅうり丼も超大盛りだったのにねー


⑥技術者「…(きゅうり丼はどうでもいいけど、正月がなくなるのは嫌だ!)やります…」
(…とはいったものの、ガチTCはできないから、
ニッケルヒーターの原理で、なんとなく温度が収束するような制御手法でお茶を濁そう…。)
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/


みたいなことではないかと。w

 
つまり、最近のSMOKの雰囲気にありがちですが、
MODの基本構造の身の丈にあった機能要求ではない、
背伸びした設計になってしまったんですね。


その後SMOKの技術者がどうなったのか、気になります…。
失敗を責めない、人道的な会社であることを祈っております…


7.まとめ

てなわけで、総評です。

率直にM80は、買いか?という質問に対して、
 
私的には、有り。但しTCには期待してはいけない。
という風に思っています。

有りの理由は、高出力のVW機としては、
十分すぎる性能を有しているからです。

事実、現在も、VF Cloneに加えて、サブ機として、
BI-SOのReVO専用ドリッパーとして、M80を持ち歩いています。

DSC_0923


ビルドは、28Gの内径3.5mm、10回巻Dualコイルで1.41[orm]です。
 
余談ですが、甘くてガンクの出やすいリキッドは、サブΩで吸うよりも、
高ohmで30W程度の出力で吸ったほうが、甘さもでるし、
ガンクのつきも少ない気がします。
 
上記設定だと、6.5[V]の電圧が必要ですが、M80なら余裕のよっちゃんです。
しかも、電池持ちもいい。

前述の私の勝手な予想妄想では、
M80の基本設計は、高出力VW機の設計だったとおもうので、
要はそういう運用をしてあげれば、優秀なMODとして、
十分に活躍
してくれます。

しかも、今買うと滅茶苦茶安いんですね。

50ドルきってます。


50ドル切って、しかも内蔵電池で急速充電可能なら、
全然有りな選択だと思います。

ただし…
繰り返しになりますが、TCには微塵も期待してはいけません。
 
M80のハード設計では、たとえ何度ファームのアップデートがあっても、
TCを完璧に成立させることは、限りなく不可能であると考えるからです。

というわけで、いろいろと、物議をかもしだした本製品ですが、

わるい製品じゃないんです!(TC以外は)
根は良いやつなんです!


そんな本製品ですが、不人気ゆえに、あえて選択!
という選択もあるとおもいます。


SMOK Xpro M80 Pluse
$49.99
Angelcigs



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こんにちは!rujiAです!

本日は、Kangxin MiniVF KX-50Dのレビューを行います。 

03質感的にはistick


こちらは、E-cigareteショップの、Angelcigs様よりご提供頂きました。
ありがとうございます。


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1.Kangxin Mini VF KX-50D概要

さて、まずはKangxin MiniVF KX-50D(以下MiniVF)
概要から説明させていただきます。

こちらは、Kangxin社のオリジナルのテクニカルバッテリーModになります。
Kangxin社は、当Blogで以前紹介した、 Vapor Flask clone KX-40D
設計・製造しているメーカーになります。

上記、VFCloneは、Cloneながらも、制御基板や制御ロジックも、
Evolv社のDNA40を模しており、コイル温度に応じて出力を
自動調整してくれる、温度FB機能を完璧に動作してくれることは、
以前のBlog記事で描いたとおりになります。

本MiniVFは、VFClone同様、温度FBが出来るばかりか、なんと本家Evolvの
DNA40の出力上限40Wを上回る、最大出力50Wとなっております。

おそらく、DNA40をパクってインスパイアして作った、KX-40Dを作成した際の
ノウハウを生かしつつ、本家DNA40を超える製品を目指して、基板や制御、
そして外観をブラッシュアップして設計されたのが、
このMiniVFではないかと推測します。


2.外観等

パッケージは、こんな感じの厚手の紙の箱に入っております。
 02箱

中身は、MiniVF本体と、USBケーブル、簡単な英語のマニュアルが入っていました。


BT50@SMOKとMiniVF、VFCloneを並べてみました。
 04並べたトコロ

幅は、SMOKより少し小さいくらい。VFCloneの半分ちょっと、
といったところですね。

05上から510はバネ式 天井にランプ

 上から見たところ。
サイズの感じは、多分、SMOKのM50系と同じくらいかな、と思います。
(実は実物を見たことがない。)
上から見ると、VF形状のように、少しアールがかっているのがわかると思います。
MiniVFと名付けられた所以ですね。

このアールが、絶妙なホールド感をもたらしてくれます。

 ちなみに、側面の肌触りや、天井や裏側のクロムっぽい質感なんかは、
iStick系の雰囲気にとても似ています。

510コネクタは、スプリング式の自動調整タイプ。

510コネクタの上部にある透明の突起は、LEDインジケーターです。
パフボタンを押すと、ぼんやりと青く光ります。
09 インジケータ



 底の比較。
06 おしり マイクロUSBある
底に、VFCloneの泣き所だった、充電用のMicroUSBポートがあります。
やっぱりあると、便利なんですよね。
ちなみに、もくもく村のけんちゃんの話では今のKangxin VFCloneは
充電ポートがあるそうです。

07 電池蓋。ちょっと違う。

蓋も、材質が銅から材質変更がありました。
それだけではなく、形状変更もあったようで、
VFCloneのように、電池入れて閉めても蓋がはみ出たりすることはありません。

電池挿入部。
08 電池 Efestのラベルしんどかった

18650バッテリーを一本使いますが、挿入部の内径が結構タイトです。
Efeastのバッテリーを入れてみましたが、Efeast特有の
IDシールの厚みで、すんなり入りませんでした。("スっ"とじゃなくて、"ニュニュニュ~"っと入る感じ)


 3.使い勝手等

基本的には、DNA40シリーズと同様のコマンドで、同様の事ができます。
ただ、VFClone同様に、華氏表示(degF)のみで、摂氏表示(degC)にはできません。
まぁ、本家も摂氏表示は問題があり、華氏表示の運用が一般的なようなので、
気になる仕様ではありませんね。

それにくわえて、MiniVFオリジナル機能で、
インジケータが、なんとフラッシュライトになります。w
10 ライト
点灯コマンドは、非ロック状態で、+と-を長押しです。
結構明るいです。
枕元にあると、意外と便利かもしれません。

点灯中に、また+と-を長押しすると、今度は周期的に点滅します。
遭難したときなんかの夜間、ヘリに気がついたら、
こいつを使ってこちらの存在をアピールできるかもしれません。



念のため、各モードのコマンドを示しておきます。

17表

【注意】ロックについて
5ボタンロックについてですが、何故か、しばらく(数時間ほど?)ほっとくと、
勝手に解除されてしまうことがわかっています。
従って、持ち運ぶ際は、ケースなどにいれて持ち歩いたほうが、
トラブル防止の観点から良いかもしれません。
ちょっとイケてませんね。

ちなみに、イケてないついでに、ステルスモード時であっても
残念ながらインジケータはついてしまいます

11 ステルスでも光っちゃう



4.波形計測

さて、本Blogのメインコンテンツ、オシロスコープでの波形計測です。

14 計測風景

温度FBを評価するべく、Ni200でコイルを組みました。

28G 内径3.5mm 11lap で、0.132[orm]です。

12 計測用コイル

まずは、MiniVFに直挿し。
計測結果は、0.13[orm]です。なかなか悪くない精度ですね!

13 抵抗計測の精度よさ気


こちらを、アトマイザ治具に設置し、コットンにグリセリンを浸して、計測します。
ちなみに今回は、VFCloneで既にやったので、コットンバーンテストは行いません。

15 コイルアップ




【MiniVF 温度FBの出力波形】
目標温度:400F
出力上限:30W
の出力波形です。
 
01 温度FBしてる様子 [MINIVF 02-01to]グリあり 400F 30W
 コイル温度の上昇を検知して、出力を上げたり下げたりしている様子がわかります。

つまり、MiniVFもばっちり温度FBしてるっぽいです。

ちなみに、上記波形は電圧のみを示しているので、
温度に応じて変化するニッケルの抵抗値
を考慮すると、qeloさんの示す波形のように、
なだらかな右下がりのWattの曲線になるのかもしれません。
すくなくとも、MiniVFの液晶上の表示は、そんな感じになってました。 

ちなみに、同条件でVFCloneを計測してみました。

16 KX40
 
 【VFClone 温度FBの出力波形】
目標温度:400F
出力上限:30W
02kx40

少しMiniVFよりも波形がノイジーなのがわかるでしょうか?
また、出力波形の形状も、少し違って見えます。

おそらく、制御基板にのDC-DCコンバータのフィルタになっている
コンデンサ見直しや、制御ロジックの改良等があったのでは無いかと思います。

まぁ、多分味に差が出るほどのものではないと思いますが。
ただ、出力上限のリミット値のトコロを、40から50へ、
ソースをちょこっと変更…だけじゃなくて、
「モデルチェンジごとにちょこちょこ良くしてくぜ!」という、
Kangxinの技術者のみたいなものを、勝手に感じております。w 

いいですね、Kangxin。
応援したくなっちゃいます。


さて、いい感じだった温度FBに続いて、
普通のVWの評価もしておきたいと思います。

お次は、コイルをメタルクラッド抵抗の0.5[orm]に変えて計測します。
ただ、私の計測治具の抵抗分がのっかって、厳密には、"0.56[orm]"になりました。

【MiniVF VWの出力波形①上限】
上限:50W
抵抗値:0.56[orm]
38Vjpg
 なんでか、右肩上がりに出力がちょっとずつ上がっていますが、
まぁ、微々たるもんだし、尻下がりになるよりはマシってことで目をつぶりましょう。w

出力は、実測で約5.38[V]ほど出ていました。

オームの法則から、

電力[W] = (電圧[V])^2/抵抗[orm]

に当てはめると、

(5.38)^2/0.56 = 51.68643[W]

ということで、ばっちり約50[W]ちゃんとでてます。 


次に、下限側の測定です。 


【MiniVF VWの出力波形②下限】
上限:1W
抵抗値:0.56[orm] 
73Vjpg
 
下限側 は、素晴らしいほど安定していますね。
出力は、実測で約0.74[V](!?)。 

先ほどのオームの法則に当てはめると、

(0.74)^2/0.56 = 0.977857[W]

ということで、こっちもほぼ正確に1[W]でています


しかも、EvolvのDNA40は、下限電圧が公称1[V]ですから…
ソレが本当なら、なんと下限については、Kangxinの方が実力は上です。 

いいですねぇ!!このへんは、DNA40にも同様の計測をしてみたいところです。



5.総括 MiniVF
Kangxin自体、そんなにメジャーなメーカーではない(と私は思っている)ので、
なかなかはっきり言うのも勇気が入りますが…
すくなくとも、温度FB機としての性能は、悪いところが全く見当たりません。

上記に示したとおり、温度FB機能は完全に網羅できてるし、
上限50Wは、クラウドチェイスやるにしても、十分過ぎる出力だし、
下限出力も、1[V]以下まで絞ってくれるし…VFCloneのときも思いましたが、
このメーカー、設計に全然手を抜いてません。

しかも、ここVFCloneは購入以来2ヶ月半以上メイン機として持ち歩いていますが、
いままでバグらしいバグを見たことがありません。

しかも…とても安い
HB40を購入する値段で、MiniVFを2個買って
しかも結構お釣がきます。

まぁ、本家VFをいろんな面で、パクっているとはいえ、
それでも、形を小さくしたり、フラッシュライトをつけたり、
「最初はパクリだけど、本物よりもいいもの作るぞ!」っていう、
意思が見え隠れしてるあたりが、私は凄く好きです。
オーセンティックって呼んであげても、何も問題ないと思います。

(ただ、個人的にはインジケータはいらないと思う…wフラッシュライトはいいにしても…)

まぁ、まだまだ駆け出しのメーカーなので、
私がたまたま二回連続で当たりを引いてるだけで、
もしかしたら不良率は高いかもしれませんが、
それでも値段を考えれば、全然有りだと思います。


以上で、MiniVFのレビューと、解析を終わります。

Kangxin Mini VF KX-50D
$44.99

Angelcigs



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