VAPE MOD研究所

電子タバコのMODの計測と評価…というニッチなジャンルの日記

タグ:DNA40

こんにちは!rujiAです。
 
本日は、Hcigar社HB40のレビューと解析を行います!

01 外観



このHB40は、Twitterで仲良くして頂いている、
うふふのけいちゃんに提供して頂きました。

このHB40は、DNA40という制御基板が搭載されています。
DNA40といえば、基本的に1万円超えの高級MODに搭載される
高級制御基板

そんなDNA40を搭載したHB40を惜しげも無く貸与していただいたけいちゃんには、
感謝してもしきれない程感謝しております!

けいちゃんには、その感謝を表して大量の宇都宮餃子を送らせて頂きました。

02まさし


けいちゃん、ありがとうございます!


1.HB40概要
 
 HB40は冒頭で述べたとおり、中国のHcigar社の製品です。
 
その最大特徴は、温度制御(以下TC:Temperature Control)基板の
先駆者にして決定版である、Evolv社のDNA40を搭載していることでしょう。

03 Evolvロゴ


そして、このDNA40を搭載していながら、
価格を抑えていることも大きな特徴の一つです。

本Blogで以前記事にした、miniVFVFCloneのTC基板である、
Kangxin社のKXシリーズは、こちらのDNA40を参考にして
作られた制御基板になります。
 
安価なTC制御MODには、オリジナルのDNA40ではなく、
KXシリーズのような、DNAの機能を模した中国製基板が使われていることが
ほとんどです。

しかし、このHB40は、オリジナルの基板を使っていながらにして、
他のDNA40搭載MODのに比べ、発売当時は飛び抜けて安かったことから、
日本のVaporの間でも人気となりました。

2.外観等

BT50と並べてみました。

04 正面比較



使っているとそんなに気になりませんが、HBの方が少し背が高いんですね。


上から比較。

05あつみ



厚みはほぼ同じくらいです。





電池蓋は、強力なマグネットによって固定されています。

06裏蓋

初めてマグネット蓋のタイプのMODを使いましたが、
なかなか良いですね!
電池がなくなっても、スペアの電池に
ストレスフリーで交換できます。最近のMODのの主流になる理由がわかります。

ちなみに、本体側のマグネットが、蓋の方にくっついて、取れてしまう
という不具合が結構あるようですが、このHB40ももれなく取れてしまいました。
 
でも、アロンアルファで一度くっつけたら、それ以来とれてくることはありません。
快適そのものです。


あとは、特徴的な部分としては、MODの側面でなく、
正面に、操作スイッチ類や液晶が配置されています。

07サイドスイッチ

 実際に使うまでは、「どうかなぁ~」と思っていましたが、
使ってみると、親指のちょうどいい位置にパフボタンがくるので、
なかなか馴染みます。


 3.波形解析(TC)

では、本Blogメインコンテンツの波形解析です。

08計測風景


まずはTC時の波形解析から行います。

使用したコイルは、Ni20028G11回巻き0.12[ohm]のものを使用しました。

0900 USA


これをHB40で読み込むと…
0901 HB40coil


0.15[ohm]…。
0.03[ohm]ほどオフセットしてしまっています。
 
他の方のDNAの抵抗表示値が、もっと正確なことを考えると、
おそらくは基板ではなく、基板から510コネクタに至るまでの
電流経路に、ボトルネックになっているところがあるんだと思います。

多分、Twitterで話題になった、例のボディアースの箇所かと思いますが…
ひとまずは、このまま計測を進めたいと思います。

先ほどのコイルにコットンを通して、グリセリンを付与して
計測致します。

0903コイル


余談ですが、今回から、このNi200計測用の治具を
作りなおしました。

我ながらなかなかのセンスかと
思いますが、510コネクタ部分の接点がイマイチなので、
また今度作りなおす予定。w

では、早速波形を見ていただきましょう。

【HB40のTC時出力波形】
目標温度:400F
出力上限:30W
0100 [グリアリ]400F 30W 

いやぁ…この波形を見た時に、
「さすがだなぁ…」思わず唸ってしまいました。

唸った理由を説明するために、比較用に、同条件で計測した
VFClone(KX-40D)の波形を添付致します。

[VFClone計測風景]
1000VFClone
 


【VFClone(KX-40D)のTC時出力波形】
目標温度:400F
出力上限:30W
0110 [KX40D][グリアリ]400F 30W 


VFCloneの波形は、大きく上下に振れている(ハンチング)
していることがわかります。
画像中の水色の点線は、触れの中心を、なんとなく
たどったものです。
 
本来だったら、この水色の点線に合わせてぴったり制御すれば、
設定温度(400F)に綺麗に追従するのだと思います。

対して、HB40(DNA40)はどうでしょうか?
0120 [グリアリ][解説]400F 30W 



小刻みに震えながらも、なだらかに降圧しています。

これは、高速道路でクルーズ中の車の運転に例えると
VFClone(KX-40D)は、アクセルを、ベタ踏みしたり、足を離したりしながら
ギクシャクしながら100km/h近傍をキープしている様子。
上り坂でも下り坂でも、アクセルの開閉に合わせて、
車が前後にぎったんばったんしているようなイメージ。

対してDNA40は、目標速度付近になるように、
一定のアクセル開度でクルーズしつつ、
上り坂がきたら、じわっと踏むし、下り坂でも徐減速
になるように、常にふわっと優しくアクセルを操作するようなイメージです。

なぜ、このような違いがあるのか?というと、
フィードバック(FB)制御設計時のパラメータ設定に、
どのくらい時間をかけているのか、の差であると考えます。


_/_/_/_/_/_/以下妄想。_/_/_/_/_/_/

恐らく、Evolvの技術者は、Ni200のコイルを使用したTCを思いついた際に、
「うまくTCをが動けば、こんな感じになるはずだ!」という、
なだらかに降圧する出力の図を、頭に思い描いたのだと思います。

だから、実際にTCをした際に、このような出力波形になるように、時間をかけて、
パラメータを設計/設定したのだと思います。

つまり、Evolvの技術者は、"理想の出力波形"ありきで制御のセッティングを行ったのだと思います。

対して、Kangxinの技術者"コイルの温度がある程度で収束すればいい"という考えで
設計したのだと思います。

制御系のパラメータの設定というのは、とても時間がかかるものです。
コイルの上下限抵抗や、ウイックの湿り具合など、あらゆる環境にて、
同等に動くようにするためには、かなり泥臭い作業をイヤになるほど繰り返す必要があります。

Kangxinの技術者も、DNAが緻密に制御していることは知っていたと思いますが、
販売価格を考えれば、あまりFB制御系のセッティングに時間を掛けることができなかった
のだと思います。

だから、Kangxinの技術者は、開発時に、コイルに温度センサを取り付けて、
「出力波形は荒くても、ある程度温度が狙いの値のところで収束してくれりゃ~いいやぁ」
くらいの手の抜き方で作ったんだと思います。

先ほどの車の例で言ったら、
「だいたい100km/hで走れてるんだから、問題ないだろ?」とでも言いたげな感じで。

_/_/_/_/_/_/以上妄想。w_/_/_/_/_/_/



といったわけで、TCのフィードバック制御の緻密さでいったら、
Kangxinに対して、Evolvの圧勝です。

【コイルに息を吹きかけた際の応答性】
下記波形は、コットンを抜いて空焚きしているコイルに、
息を吹きかけた際の波形になります。
赤い点線で囲った部分が、私がコイルに対して息を吹きかけた瞬間の波形になります。 
0210 [空焚き][息吹きかけ]400F 30W超いい感じ


コイルに息を吹きかけてから昇圧するまでの時間は、
十分なレスポンスを有していて、全く問題がないと言えます。

ちなみに、VFCloneにて同条件でやった波形がこちら。
0310 [KX40D][空焚き][息吹きかけ]400F 30W 

VFCloneも、問題なく息の吹きかけによる、コイルの温度低下反応していますが、
息を吹きかけていない時の保温の方法が全然違いますね。

VFCloneはパルス状に、電圧を加圧して保存していますが、
HB40は、うねうねと出力調整をして、ナントカちょうどいい出力に収束させよう
という意図が感じます。
(「はぁ…。やるなぁEvolv。」 と、ここでも思わずため息が出ました。w)





4.波形解析(VW)

VWも、出力解析してみました。

なかなか面白かったのは、DNA40のパフ中のWの表示は、VW時においても、
設定目標値ではなくて、現在の出力値を表示しているということです。

1.5[ohm]の抵抗に対して、なくなりかけの電池を入れて出力したら、こうなりました。

40W設定しても、あげきれなくて、表示ワット数が33W程度で頭打ちになっていることがわかります。

 
ちなみに、バッテリーを満タンにしたら、正常に40Wの表示になりました。
 
温度制御対応したことによる、副産物的な仕様変更ではないかと思います。


それでは、VWのの波形になります。

【VW波形①40W】
コイル抵抗値:1.5ohm
設定出力:40W
20V] 40W


このとき、液晶上の表示は、8.2[V]ほどでしたが、
実測すると約7.5[V]程度の出力で、若干乖離が有りました…。

抵抗値も、USAOhmメーターで図ると、ハーネス込みで1.59[ohm]ほどでしたが、
液晶表示では、1.69[ohm]になっています。


液晶表示で計算すると、

電力[W] = (電圧[V])^2 / 抵抗[ohm]

で、

電力[W] ≒ 39.79[W]

で、ほぼ40[W]と言えますね。
DNA40的には、ちゃんと40Wを出力していることになっているようです。

ただし、実測値では、抵抗1.59[ohm]で、電圧7.5[V]なので、

電力[W] ≒35.38[W]

で、実際は若干出力不足ということになります。


ちょっと気になったので、各出力設定において、どのくらい割増に表示されるのか
計測して、グラフにしてみました。

0450 VWグラフ

傾向として、低い出力設定の時ほど、最大20%弱程度割増に液晶表示され、
20W以降においては、約8%程割増に表示されることが分かりました。

これは、恐らく、基板のせいではなくて、基板から510コネクタまでの道通不良などに
起因するものなのかな、と思っています。

Twitterで相互フォローして頂いている、ひめぁゃさん考案の、
510口金アース直取り改造をすれば、
改善されるかもしれません。 

ちなみに、最低出力の1W側も計測してみました。
波形はこちら。


【VW波形②1W】
コイル抵抗値:0.5ohm
設定出力:1W
77V] 1W


DNA40は、スペックシート上で、最低電圧1[V]
と謳っているにもかかわらず、表示出力0.77[V]、実測0.59[V]と、
なにげに1[V]以下の出力できてます

(なんで、わざわざ嘘ついてるんだろう…w)




5.総括 HB40(DNA40)

前述しましたが、兎にも角にも、DNA40という基板は、
制御系のセッティングがとてつもなく緻密です。

一品物合わせならいざしらず、量産品における
FB系のセッティング
は、本当に超大変なものです。
それを、真面目にやってのけているEvolvは本当に凄いと思います。

私自身、計測する前から、
「どうせ、Kangxin製の基板と挙動はそんなに変わらないでしょ?」
と斜に構えて計測開始したので、計測波形に違いが会った時はホントびっくりしました。
 
Evolvの職人魂ここにあり!と思ったものです。
制御に対する美学めいたものまで感じた。

だから…
巷で話題になった、電池の残量が減ったり増えたりするとか、
摂氏表示で制御がイケてないとか、その他もいろいろバグの話題があって、
「Cloneのほうがバグがなくていい!」とか言う人もいたりして、(私も言った気がする。w)
 
DNA40の設計者としては、
「いや、ソコじゃないんだよ!俺らの本気の部分は出力波形なんだよ!」
と、非常に悔しい思いをしたのだろうと思います。

 
ただ…ぶっちゃけ、
そんなEvolvのこだわりも使用者に伝わる部分では確実にないと言い切れます。

なぜなら、私自身ここ3週間ほどHB40をメインで
持ち歩いて使いましたが、それまで使っていた
VFCloneとTCに対する性能面での違いを感じたことはなかったし、
波形計測するまで、本当に「どうせ波形も一緒でしょ?」
高をくくっていたくらいだからです。w
 

だから、誤解を恐れず厳しく言ってしまえば、
正直ものすごい緻密な制御だけど、ここまでくると、
ある種作ってる側の自己満足でしか無いとも言えると思います。

ただ、Evolvが出してくる製品で、機能面のバグはいろいろあっても、
SMOKみたいな性能面でダメなものは、絶対無いのだろうと思いました。
 
だから、次期種のDNA200も私は相当期待できると思っています!


余談になりますが、今回の件で、Kangxinの制御基板が、
見た目や挙動は多分にDNAを意識しているものの、
ソフトウェアは完全にオリジナルだということが、
証明できたと思います。
 
たしかに、Kangxin社の制御は緻密さはEvolv製に劣るものの、
性能面では当Blogにて行ったコットンバーンテストでも証明している通り、
必要十分であり、オリジナルのソフトウェアで
このくらいの設計が出来る実力があるのなら、
今後Vape業界にビッグインパクトをもたらす製品を生み出す
可能性もあるのではないか、と感じています。


…といったところで、今回のHB40(DNA40)解析記事は終わりになります。




なんにせよ、このように、

「どうせ、○○○みたいに動かしてんだろ?」

とタカをくくって評価したら、あれま、全然違う挙動!みたいなことがあるから、
MODの出力計測は楽しくてしかたがないのであります。



ちなみに、次回は…



1100IPV4

個人的には満を持しての評価になります、
YiHi製制御基板を搭載したTC機能つきMOD、
Pioneer4you iPV4のレビューを行う予定です!

乞うご期待!


にほんブログ村 健康ブログ 電子たばこへ
にほんブログ村


 

こんにちは。rujiAです。

前回の記事で、次はDNA30の記事書きます!なんていっておきながら…
…ごめんなさい、今回は違います。
今回はVapor flask DNA40 clone kangxin KX-40D、
本Blog内での通称Flask-KXの続編です。 

ツイッターで相互フォローして頂いている、うふふのけいちゃんさんから
"設定温度を振ってみて、コットンを空焚きしてみていただけませんか?"との
リクエストがあり、この検証を行います。

【検証の狙い】
Temperature protection、温度FBは、言うまでもなくコイルの温度を検知し、
設定温度以上にコイルが熱くならないように調整する機能です。 

つまり、 Flask-KXが実際に温度FBできていれば、コットンを空焚きした際に、
どこかの温度で、コットンが焦げなくなる温度が有るはずです。

もし、どこまで温度を下げても、コットンが焦げ付いてしまうようであれば、
「温度FBの成立が怪しいね」ということが分かります。

ちなみに、海外ではこの検証方法が流行っているようで、
Youtubeなんかで"Cotton Burn Test"で検索すると、
いくつか動画が出てきます。

設定温度はわかりませんが、
SMOK のM80では、コットンが引火して燃え尽きてしまうようで、
「Smokさん、いまいちだね」という評価であるようです。
 

ただ、実際の使用には美味しく吸える程度の成立性は有るようで、
Japan Vape TVさんなんかは、機能に対して高評価なようです。

ちなみに、本家DNA40では、こんな感じになるようです。
(14:40あたりで、結果が見れます。)


 設定温度に応じて、コットンの焦げ具合にグラデーションがかかっていますね。

【測定機材等】

1.アトマイザ治具
DSC_0471

今までの解析記事では、メタルクラッド抵抗をコイルの代わりに使用していましたが、
温度FB機を評価する際は、実際にNi200のコイルを使用して計測する必要があったため、
アトマイザを接続する治具を作成しました。

2.Ni200コイル
AWG27G、内径30mmの16LAPで1.55[Ω]ほどです。
DSC_0463

DSC_0459


以上を結線します。
ハーネス分の抵抗が増えますので、若干抵抗値が上がります。

DSC_0475



 【測定結果】
測定は、すべて出力上限25Wにて20秒程度通電を行いました。


早速ですが、結果の画像です、

まずは、400[degF]設定から、50[F]単位で200[F]まで測定しました。
SANY0001


400[degF] … すこし焦げ目がつく
350[degF] … すこしだけ色が変わる
300[degF] … 変化なし
250[degF] … 変化なし
200[degF] … 変化なし

400[degF]以下の設定においては、
コイルが真っ黒に焦げるようなことはありませんでした。

と、いうわけで、この時点でFlask-KXにおける、温度FBは成立している
判断することが出来ました。
上記全てにおいて、煙が発生することはなく、
400[degF]設定時において、すこし焦げた匂いがするくらいでした。


続いて、400[degF]設定よりも上の設定時における検証です。

SANY0008


こちらは、下記のような結果になりました。
600[degF] … 煙が発生した。焦げて焼き切れた。
550[degF] … 煙が発生した。明らかに焦げた。
500[degF] … 煙が発生した。焦げ目がついた。
450[degF] … 少し煙が発生した。500[degF]よりは薄めに焦げ目がついた。 

<番外編> 
温度FBオフ … 4秒程で出火!! コイル接触部分が燃え尽きる。 

SANY0011
(結構びっくりしました。)
 

と、いうわけで、 繰り返しになりますが、
Flask-KXは、温度FBを行っております。 

実際の使用においては、コットンがリキッドに浸っていることから、
350[degF]~500[degF]強くらいの設定がスイートスポットなんだろうな、
とおもいます。

コットン使用においては、550[degF]以上の必要性は無いのではないでしょうか…。

rujiAは380[degF]あたりで使用することが多いです。
当然ですが、ドライバーンによるイガり等は、発生したことがありません。

ちなみに、出力波形を見る分には、DC-DCコンバータにて
変圧を行っており、本家DNA40にちかいハードウェア設計なようです。

<出力波形:550[degF]設定時>
01-08 550F 25w 2s

 あとで制御手法については詳しく書く予定ですが、
ざっくり言えば、最初にガーッ!と電圧かけて、
温まったら弱電圧でじわ~っと電圧かけて、 
ちょっと冷えたら、ぱっ!ぱっ!ぱっ!と強めに電圧を
与えるようなイメージですね!(擬音を多用してみました。w)


ちなみに、コイルに対して息を吹きかけてみたら、
コイルの温度低下を検知して、電圧をあげています。
なかなか賢いですね。応答性も問題無いです。

01-09 380F 25w 2s 行きフー
「フッ!フッ!フーッ!」と息を吹きかけてみましたが、
私の息の吹きかけたタイミングに、25w相当の電圧まで
昇圧しているようです。


個人的には、なかなか好感が持てるCloneだと思います。
特に、制御基板と制御設計が、手を抜いていない印象です。

ま、生産ラインのおばちゃんは、手を抜いている可能性があるので、
オススメはしませんが、リスク(※)を理解出来る人で、
温度FB機種を試してみたい人には、ちょうどいい製品だと思います。

※リスク:例えば、中身の配線が雑だったら、なんだって起こりえます。使用者の感電や、電池の爆発…等 




今後は、時が来れば、本家DNA40の比較なんかも行う予定です。
YiHiや、M80なんかも、レンタルでも基板単体でも、提供してくださる方がいれば、
出力を計測して、記事にいたしますよ!
 

こんにちは。rujiAです。

…これまで数回に渡り、X6についての解析記事を書いていて、
未だ完結に至っていない当Blogですが、ここで別のMODについての記事を書いちゃいます。

なぜなら、新しいMODが昨日届いて、個人的に今HOTな話題だからです!
X6の記事も、そのうち完結させますが、まずはさわりの部分だけ、
このMODについて記事を書かせていただきます。

今回は、最近の日本のVapeシーンで流行っている
温度フィードバック機能(以下温度FB)MODである、↓について書きます!

 DSC_0322

このMODは、本家温度FB基板であるDNA40を搭載した、
Vapor flask V3 を模した 製品です。所謂Cloneですね

Cloneについては、いろいろな意見がありますが、
当ブログでは、あまりその辺に触れずに書かせていただきたいと思います。


この製品の制作は、KangxinというChinaの企業で、
MODの挙動を観察した限り、中身の基盤もDNA40とは別のものが入っている様です。
その辺を主張したいのか、電源投入時のオープニング画面で、"KX-40D"と表示されます。



00 opening 基板名


本Blogでは本家Vapor Flask V3と呼び分けるために、
便宜上このCloneを、Flask-KXと呼ばせていただきたいと思います。

今回は、このFlask-KXのファーストインプレッションについて書くことにしまして、
出力特性については、以降の記事にて詳しく書きたいと思います。


では、早速書いていきましょう。


ちなみに、購入は、下記サイトで行いました。
VF V3 Style Temperature Protected 40W Clone - Black@Focalecig.com



【パッケージ】
DSC_0311
VAPEグッズでありがちな、厚手の紙でできたパッケージです。
ところどころボコボコと打痕のような凹みが有り、私の手元に来るまでの
長旅の様子を想像させます。

【開けたトコロ】
DSC_0314
なんでか、"もしかして、店頭でディスプレイしてた?"と思うくらい、
ホコリが表面につきまくってました。なんか、糊のようなものでベタベタしている部分もあったので、
パーツクリーナーで拭いておきました。The 中華!ってかんじで、なかなかワクワクさせる演出です。w


【見た目や大きさ等】

手にとってまず最初に感じた印象は、
"あれ?意外と小さいんだな"という事です。
18650サイズの電池を2つ使うし、
形状から、本物の酒壺くらいだろうから、
Nintendo DSくらいのサイズかと思っていましたが、
実際には、手のひらに収まるサイズと言っていいと思います。

BT50と比べると、確かに横幅が有りますが、
格で言えば、個人的には、HANAのDNA30やBT50と同じクラスと思ってもいいと思います。
DSC_0315

そして、何よりこの酒壺の形状が、最高に絶妙です。
指がMOD全体を覆って、人差し指に丁度パフボタンがきて、
裏側は、親指の腹が丁度ハマってホールドしやすいようになっています。

本当に、酒壺の形状でVape作った、本家Flaskmanさんは天才だと思いました。
DSC_0347-2
…、と思ったけど、よく考えたら、
そもそも酒壺の形状を作った人が、まずは天才ですね。w

とにかく、この形状は、デザイン重視のものではなくて、
ホールド性を追求した結果の究極の形と言っても過言ではないと思います。

まぁ、そんなわけで、見た感じはバリとかもないですし、
適度に重みもあって、質感はそんなに悪く無いと思います。

けれど、外見上の残念なポイントが一つありました。

【残念ポイント1:電池蓋】
私はFlask-KXに、フラットトップの電池を使っているんですが、
背の低いフラットトップでも、電池蓋が締まりきれなくて、少しはみ出ています。
SANY0007-2

なんていうか、Cloneらしいといえばらしいんですが、
てっきりガワは完全コピーかと思っていたのに、なんでこんなことになっているんだろう…
海外の比較記事でも、"Cloneは本家Flaskよりも、若干背が小さい"との記載があった気がしたので、
ここにそのしわ寄せが来ているのかもしれません。


【中身】
外見は、そこそこ立派なんですが、
中の処理がテキトーだと、感電するかも…と少しばかり恐ろしくなりまして、
早速開けてみました。

DSC_0338


液晶のガイドステーの精度とかは、問題なさそうです。

DSC_0339

中身の配線は、お世辞にも丁寧とは言いがたい仕事です。
線も、ムダに長くて押し込めてあったりするし、
ポディング材も、取り敢えずてんこ盛りです。

まぁでも、無いよりはてんこ盛りのほうがいいし、
一応ポディング対象の場所を見ても、
絶縁のためのツボは抑えてありそうだったので、
開けてみてひとまず安心しました。


ただ、この感じだと、このCloneがある程度流行ったりなんかして、ラインの負荷が上がると、
作業者的にはどんどん雑になっていくと思うので、
Flask-KXの全部が、平気か?といえば、確実にNoだと思います。

本物のVapor Flaskは、このへんはもっときれいなんじゃないかな、と思います。
(WEBで分解写真探しましたが、無かったので確認はできず)

中身に関しては、値段なりと言ったところでしょうか。

基板も引き抜いて見た目の写真を撮ろうかと思いましたが、
引き抜いたら後戻りが大変そうだったので、やめておきました。

【残念ポイント2:充電ポート】


これね…ほんとうに残念なんですが、

無いんですよ。充電ポート…。



DSC_0316-02

本家は、背面に有るようなんですけどね…
rujiAは、BOX-MODはUSBで充電して、
電池を入れ替えずに運用するスタイルだったので、
ちょっと不便です…。

そして、まともな充電器を持っていなかったので、
昨日さっそくAmazonで充電器を購入しました。(お急ぎ便でw)

<余談>
多分、私が購入したFocalecigは、この点について気づいているようで、
私の購入したMODのページでは、↑のような背面の写真の公開がありません。
全部、表側だったり、絶妙に手で隠したりしていて、気づかないように写真を撮っています。
…よく考えていますね。w



【その他】
ひとまず、すでに買ってあったNi200でコイルを巻いてみました。
DSC_0320
はじめての非Microcoilのビルドでしたが、
意外とうまくいきました。ただし、抵抗は若干低めの1.1[ohm]となってしまいました。
Niは、冷間時の抵抗値が本当に低いですね。

で、肝心の温度FBですが、液晶の挙動や、煙の出方を見る限り、
ちゃんと機能出来ているようです。

そして、昨日から丸1日かった限りでは、
急にリセットしたり、吸い始めでバッテリーの警告がでるようなこともなく、
安定して運用できています

その他、細かい挙動もチョイチョイ本家DNAとは
違う部分があるようなので、おそらく、現在発覚している、
本家DNAのSoftware bugなんかも、コイツに限っては、
無いんだろうなと思っています。

Kangxinさん、なかなかやりますね…
(摂氏表示の切り替え機能はなかったが。w)

Vapor Flask DNA40のCloneについては、いくつか種類があるようですが、
私の手元にあるFlask-KXは、パッケージこそ違うものだったものの、
その他の特徴から、下記の物と同じものではないかと考えています。

Vapor Flask V3 Clone Review@Vaping Cheap
Vapor Flask DNA 40 Clone Review @Youtube

Flask-KXについては、海外では上記以外にも、
レビューされている方が多くて、しかも、以外に好評が多いです。

本家Vapor Flask DNA40の最大の特徴である、
温度FBがちゃんと動作しているためだと思います。

 
かくいう自分も、1日つかった限りでは、思っていたよりもデキがよく、
割と気に入っているというのが正直なところです。
(ステッカー貼っちゃったりしてます。w)
SANY0006-02


ただ、個人的には温度FBが、コーヒーリキッドでタール状の物質が発生する現象
に対する決定的な解決策になったらいいな、と期待していたのですが、
いろいろ試した限りでは、あのドロドロは温度に関係なく、リキッドの消費量に対して、
比例して発生するようですね…

DSC_0351-02

まぁでも、普通のBOX-MODとMicrocoilでガンガン吸うよりは、マシなのかも?
もう少し、いろいろ試して検討してみるつもりです。


ひとまずは、こんなところでしょうか。
ファーストインプレッションとしては、ひとまず以上になります。


[余談]
次のMOD解析記事を、X6の最終編にするか、Flask-KXの性能評価編にするか、
 それともDNA30の記事にするか、迷っております・・・。

今だったら絶対Flask-KXの方が旬だよなぁ~…なんて思ってはいますが… 
うふふのけいちゃんさんからも、試験のリクエストが有ったので、
DNA40の記事かなぁ、やっぱり。 

こんにとは!rujiAです。


【雑談:温度フィードバックについて】
dna40


 BLOG:my VAPE noteさんで、DNA40等の温度フィードバック機能について
とてもわかりやすいの説明図がありました。

狙いの動きについて、直感的にわかりやすくて
凄くいいグラフの絵だと思います。

温度フィードバック制御の狙いは、
VAPECHKさんのBlog記事にもある通り、

ユーザーの欲しいものは、美味しい蒸気であり、出力ではない。
→ 美味しい蒸気 = リキッドに応じたコイル温度


 というところが背景で、だったら温度を直でセンシングできればいいじゃん!ということですね。


ただ、個人的には制御の手法としての温度F/Bよりも、
温度の検出方法に興味があります。
特に、ユーザーのいじわる操作対策がどうなっているのか
という部分が気になります。


温度F/B機能に対して、コイルの材質に指定されている
Ni200(通称純ニッケル)は、電気抵抗の温度係数が大きいことが
特徴の一つのようです。 <参考:東京抵抗線株式会社>

ざっくり探してみましたが、残念ながらニッケルの温度あたりの抵抗値に関する
データシートは見つけることができませんでした。(あとで、腰を据えて探してみます。)


まあ多分、こんなかんじの特性なんじゃないかなと思っています。
下記図はあくまで私の勝手な予想の特性図(要は妄想)なので、
話の参考のみにとどめて下さい。

 ニッケル線温特

つまり、温度に対して、二次曲線であがっていく特性。
これなら、コイル温度が0[deg]のときの抵抗値がわかれば、
コイルの抵抗値から温度がわかります。


しかし、逆に言えば、0[deg]の時の抵抗値がわからないと
たとえニッケルであっても、抵抗値からコイル温度を算出することができません

要は、使用しているコイルの抵抗値と温度を事前にプリセットされていないと、
結局は温度がわからない
のです。

もっというと、パフボタンを押したその瞬間のコイルは、
あるときは、持ち主の寝起きの一服目だから、
部屋の快適温度(例えば20度)かもしれないし、

あるときは、ガンガンすって、バッテリーが死んだ直後、
満タン充電の電池にすぐに入れ替えたときで、
300度とか、熱い状態かもしれないし、

りゅうくんが、罰ゲームの氷風呂に入りながら吸っていて、
凄く低い温度なのかもしれないし、

ただ単に抵抗値を算出しているだけだと、
DNA40の制御用マイコンは、いくつの抵抗を
基準に温度を算出したらいいかわからない
んです。


rujiAの予想では、バッテリー温度と、
MODの出力電圧に対するニッケルの抵抗値の
時間あたりの立ち上がりの特性から、うまく相関関係に基いて、
ニッケルコイルの素の抵抗値を算出しているんじゃないかな~
なんて予想しています。


ああ~!もう解析したくてしょうがない!!!!!


珍しい制御を見て、あれこれ試して反応を見たくなる、
ドSデバッカー性癖をこちょこちょとくすぐられている気分です。


思えば、好きなあの子にイタズラしたくなる、
あの日の感情に似ているかもしれません。

 

こんにちは!rujiAです。

SANY0012

【雑談】
VAPECHKさんのblogで、rDNA40についての
記事がアップされてましたが、すごいMODもあるもんですね。
hqdefault



温度フィードバック制御なんて、アトマイザがコロコロ変わる
Vapeで出来る技術があったとは、知りませんでした。

基本的に、MODを含む、電子制御機器は、
電圧が、グランド(0[V])を基準に、相対的に
どの位高いかということしか、判別することができず、
物理現象を直接センシングすることができません。

すなわち、アトマイザのコイルの温度を電圧に変換している素子が有るはずなのですが、
カンタル線ではなく、ニッケル線と呼ばれる電熱線を使うことが
条件のようですが、温度に応じて抵抗値が大きく変わる性質があるんでしょうか。

DNA40のMODは中々高いので、気軽に手を出せませんが、
そのうち基板のDNA40でも手に入れて、解析記事を書いてみたいもんです。
意図的に擬似コイルの負荷を通電中に変更したりすると、面白いデータが取れそうですね…。
ん~…気になります。w


温度フィードバックの次に来るVapeイノベーションは、
温度フィードバックとミストのエアフローフィードバックの協調制御でしょうか?w

安価にエアフローを検知できるセンサがボトルネックになりそうですが…


スライディングモード制御などの、
現代制御を使って、高度な外乱に強い制御ロジックが
実装されたMODなんてでてきたら、
電子制御マニアとしては、解析したくてよだれがでまくりますw

多分、そこまでやっていたら、完全に技術者の自己満の世界ですが。w







…な~んて、マニアックな妄想はこのへんにして、さて本題です。
先日、WEB上のVaperさんの間で話題の、 資生堂の高級化粧品ブランドである、
クレ・ド・ポー ボーテ のコットン(ル・コトン) を買ってきたので、レビューしたいと思います。

この、通称クレドポーですが、資生堂のフラッグシップブランドらしく、
そのへんのマツキヨなんかでは売ってない代物で、
デパートなんかの認定直営店でなければ、買えない代物らしい…

というわけで、WEBで調べて最寄りの販売店が入ってるデパートまで行って買ってきました。



…いやー、なんていうか、カルチャーショックですね。
今まで、化粧品売り場なんて、前を通り過ぎたくらいしかなくて、
どんなもんかなんて注目したこともなかったですが、
ガチ化粧品の売り場での、私の場違い感たら、半端なかったですね。

さっさと化粧品売り場のお姉様に、
「コットンください」って伝えて「これです」つって売り場教えてもらって、
レジでお金を払って、帰ろう、なんて思っていたんですが、

私「あの、コットンほしいんですけど。」って伝えたら、

お姉様「承知いたしました、では、こちらにどうぞ。」なんていって、
簡易ドレッサーのようなところに連れて行かれて、待たされるなんて。w


お姉様「初めてご購入でよろしかったでしょうか?」なんてきかれて、
「は、はい~」なんて答えてたら、会員カードを作ることになったりとか…

あれは、彼女や奥さんやがいらっしゃる方は、間違いなく代わりに買ってもらったほうがいいと思います。
ドレッサーの周りで化粧の試用なんかをしている女性の中で、
ジーパンにパーカーの私が間に入ってコットン買ってる光景は、そこそこシュールだったと思います。w


と、いうわけで、ここからがレビューになります。

SANY0001

買ってきた袋。さすが資生堂のフラッグシップだけあってか、
たかがコットンで袋がすごい立派です。

SANY0003

SANY0006

そこそこ大きい外観の箱に、
コットンがみっちり詰まっています。

お姉様に聞いたら、120枚入っているとのこと。
またあの会員カードを使うのは、しばらく先の話になりそうです。

SANY0009
左クレドポー。
右今まで使っていたダイソーのコットン。

クレドポーはダイソーコットンに比べて、かなり面積があります。
切った時に長く取れるので、高抵抗狙いのシングルマイクロコイルのRBAを作るときは、
コットンの長さが稼げてなかなか良さそうです。


SANY0018
 
厚みはダイソーのほうが厚みがあって、意外にもふわふわした感触は
ダイソーの勝ちでした。


SANY0021
 
では、ビルド致します。
余談ですが、私はコットンの厚みがコイルの内径に対して、
そのままの厚みで問題ない時でも、コットンの薄皮を一枚剥がしてから
組むようにしています。
なんか、綿っぽい面をだしたほうが、よくリキッドを吸ってくれるような気がするので…。

SANY0022

長いので、いっぱい吸えそうです。

SANY0024


リキッドは、Vape dudesのAPPLE ICEにしてみました。

たしかに、結構保湿力があるような気がします。



早速吸ってみました。



味の方は………………………………




ごめんなさい、私には安いコットンとの違いが解らないカモ…(^_^;)
ICEだから分かり難かったのかもしれませんね…。 

まぁでも……コットン一枚のサイズが大きいので、
沢山リキッドを染み込ませたいひとには、もってこいですよ!うん!


まぁ、つまりは私が馬鹿舌だってことで…
 

このページのトップヘ