こんにちは!rujiAです!

本日は、UD BALROG7.0のレビューと、MODの解析を行います。 

00-00packa


本BALROG7.0は、海外のVAPEショップ
HEAVEN GIFTS様に提供して頂きました!
HGlogo


Thank you very much for the this offer!

 
0.BALROG7.0概要

BALROG7.0は、Goblin mini等でお馴染みの、
VAPEグッズの総合メーカー、UD社の販売するスターターキットです。
当記事では、このキットに付属しているMODを、BALROG、
もしくは本MODと呼ばせて頂きます。


00-01pack



キット内容としては、
本MODの他に、

1.BALROG TANK
 01-00Atm

 ゴブリンミニをプリメイドコイル対応
 したような背の低いアトマイザー。
 
 01-01Atm

 このアトマ、ジュースホールの高さが絶妙で、
 タンクが干からびる直前までリキッド供給できます。 


2.1.8Ωカンタルプリメイドコイル

3.0.15ΩNiプリメイドコイル

4.USBケーブル
 02USB
 フラット&マグネット付き&コンパクト設計で
 たたむとかなり小さくなるオシャレ!

5.Mod用ストラップ
 03slp
 MODにネジ止め出来ます。

6.BALROG TANK予備ガラス

7.510ドリップチップ用ヒートシンク

8.リキッド漏れ対策替えコットン

がついてきます。

キット内容は、至れり尽くせりですね!
かなりお得感のある内容です。

それでは、まずは見た目から評価していきましょう!


1.外観、使い勝手等 

04mod


画像は、最近購入したTOPTANKと合わせたトコロ。
この状態で1週間ほど使用しました。

マッドブラックなボディにワンポイントで
赤いロゴが入っていて、かなりかっこいいです。
トップタンクの黒とも相性抜群です。

私は、黒-赤な色の組み合わせが好きなので、
かなり気に入りました。

05SW

スイッチの操作感もすごくいいですね。
ストローク短めで、押すと、キチ!キチ!
節度感のある押し心地です。

あと、ボディ自体にかなり工夫が見られます。



まずは、リキッド漏れ防止用のコットンリング
510コネクタ周辺についています。なかなか画期的です。

06CTR

電池蓋は、もちろんマグネット式
07btc

電池はポジティブ側が下になるので、間違えないように注意が必要です。
蓋には親指でパフボタンを押すように握りこんだ時に
人差し指が収まりやすいように窪みが有ります。

質感も悪くなくて、至れり尽くせりな設計は、流石UDといったところ。
 
さらに、MODのメニューの設計もよく考えられています。
08menu

5ボタンで電源OFF、3ボタンで設定メニューは、
はわりと標準な構成ですが、
TC or VWを選択した後のメニューの展開は、
必要項目を入力してから
必ず一本道でExitに行けるようになっていて、
直感的かつストレスなく操作することが出来ます。
確実にDNA系よりわかりやすいし、使いやすいと思います。

ほんと、こういうきめ細やかさはUDのいいところだと思います。


2.コットンバーンテスト(計測不可)

コットンバーンテストを行おうと思ったんですが、
本MODはドライコットン検知ロジックが入っていて、
行うことが出来ませんでした。
取り敢えず、試しにやってみた30[W]、 400[degF]時の
波形が、こちらです。

09CBT

ちょっとB-seq(プリヒート)時の
ノイズっぽい波形が気になりますね。

およそ4秒程度でドライコットンを検知して
通電が自動OFFされました。

10noliq

ひとまずこの波形でわかるのは、
本MODのはどうやらDC-DCのリニア出力ではないっぽいということです。

あ~、どうりでつかってても、凄く速い速度でシュワシュワと
いっていたわけだ、と思いました。

追記しておくと、ドライ検知は秀逸で、
上記テストの結果、コットンはほとんど焦げてませんでした。

11drycttn

 

3.TC波形

TC時の波形です。

30[W]、250[degF]時の波形がこちらです。

【TC波形 30[W] 250[degF]】
12TC

前項CBTを試みた際の波形でわかっていましたが、
やはりリニア昇降圧ではなく、パルス的に
出力変動させるタイプの方式のようです。

しかし、VAPEの電圧調整で一般的な
単純にDuty比を指定するタイプではなく、
周期も変化させるタイプの制御方式のようです。

拡大した画像がこちらです。

【TC波形 30[W] 250[degF] 1div=20[ms]】
13TCzoom

コイル温度昇温を狙っていると思われる画像左のオレンジの周期は
約34[ms]で有ることに対して、
降温を狙っていると思われる画像右のシアンの周期は
約49[ms]であり、明らかに制御周期が異なります。

1[ms]程度を周期誤差であると仮定するならば、
プログラム上の処理周期で、最小単位5[ms]にて
パルスの周期を随時演算しているのではないか、と推測します。


リニア昇降圧でない理由は、単純にDC-DCコンバータを
ケチっているからだと予想できます。


でも、何故周期まで変える方式なのか…?
恐らく、コイルの抵抗値計測を、
出力オフ時の低電圧で行いたかったからではないかと予想します。


80mv

本MODでは、電圧調整時において、
出力オフの時でも約80[mV]程度の弱電圧を出力しています。
この時に、コイルの抵抗値を計測しているのではないか?と推測します。

リニアな昇降圧ができないコストの安いハード構成で、
TC成立のための正確なコイル抵抗値を計測するための
工夫である可能性があります。

もしそうなら、なかなかチャレンジングな制御設計かなと思います。

私は、解析対象のMODは、計測する前に1週間程度
実際に使ってみてから計測するのですが、
ぶっちゃけ、本MODはDicodes以外の他のTC-modと比べて、
味が特に薄いとかは感じませんでした。

過去解析した、M80+eGo one VTは、低出力をPWMでやっているから、
温度検知の精度が確保出来ず、TCの性能が、
からきしだったり、イマイチだったり
していたと予想していますが、
このModはパルス的な出力波形にも関わらず、
これら2つのMODはと違い、TCが成立しているといえます。

そういった意味では、低コストとTC成立は実現できているので、
効果のある設計思想だったのではないかといえます。


そして、繰り返しますが、少なくとも、私が使った限りでは、
他のTCMODとくらべて吸ってて味が微妙とは思いませんでした。

Kangxinのように、リニア出力で波形がブレブレというのとは、
違って、かなり高速でON/OFFしてるから、
コイル温度がブレてるわけではないのだろうと推測します。




4.BreathingTest

リニア出力ではないMODに対して、本テストをやっても、
結果の評価がかなり難しいんですが、取り敢えずやってみました。

【30[W] 400[degF]】
15BT

とてもわかりづらいですが、
息を吹きかけたあたりで、
パルスのON時間がすこし変わっているので、
一応TCによる昇圧は出来てはいるようです。
M80とは違いますね。

電圧波形からはレスポンスは評価できないけれど、
液晶表示を見る限りはDNAやKangxin並の
レスポンスとはいかなさそうでした。

でも、eGo-one VTよりはマシです
実用上は問題になりにくいレスポンスかな、とは思います。




5.VW

まずは、MAX波形行きましょう。
【0.5[ohm] 70[W]】 
16MAX

…ガッチャガッチャしてますね。
収束後は4.5[V]~8.0[V]の範囲でかなりブレています。
この収束時の波形を100万分の1で拡大してみます。

【MAX拡大波形 1div=1[us]】
17MAXZ
 

4.4[V]~8.0[V]で6.5[us]周期(160k[hz])で昇降圧してますね。
ただ、昇圧と降圧のピークで所謂リンギングノイズっぽいのがでてます。
このノイズが、ガチャガチャの原因ですね。
私、ハードにはあまり詳しくないのですが、
もうちょいナントカならんかったんだろうか…と思います。


で、次にMIN波形です。

【0.5[ohm] 5[W]】
18MIN
 

…かなり嫌な予感がします。

 
正直、いまだかつて無いほどのノイジーな低圧波形です。
しかも、ノイズがGND突き抜けて、マイナス側にめり込んでいる
ようにみえるけど、大丈夫なんだろうか…
20万分の1に拡大するとこうなってました。

【MIN拡大波形 1div=1[us]】
(マイナス側出力を見るために、0[V]ラインを中央付近にオフセットしてます)
19MINZ


【1周期クローズアップ】
19MINZ1




!?



 
普通のパルス降圧波形じゃない?
なんかウニョウニョいいながら最後にでかいノイズがでてる! 


ノイズの波形にクローズアップしてみたのがこちら。

【MINノイズ拡大波形】
20MINZ2
 

カットオフした時に、
お釣りで-6.0[V]まで逆方向に電圧が発生しています。。。
 
多分…とても短い時間なので、
部品の実力から言えば問題ないぜ!
…ってことだとは思いますが…、

かなり、イケてない設計だと思います。

ウニョウニョも、周期から推測するに、非常に高速でおきているので、
設計者が狙ってやっているわけではなく、基盤のハードウェア的な
要因で起きていると推測します。

 

以下私の妄想なのですが…
多分、電気回路設計あんまりやったことない人が、
安請け合いして回路設計してるんじゃないかなぁ。。。
 
他のTC-MODとは、TCがのやり方が違ったことからも
推測するに、他のMODの出力波形を解析した経験も
無いのではないかと思います。
 
…VWに関しては、当Blog的には、
あまりいい印象ではないのが正直な感想です。  

 

6.総括 


ん~…

なかなか結論を言いヅライ結果となってしまったなぁ、
といったところです。


見た目は超いいです。
価格から言っても、このクオリティで美味しいアトマ付きで
この価格は、かなり良心的な値段だと思います。

ただ、VWが微妙とあっては、
現在の選択肢としてはかなり微妙と言わざるをえないです。

TCはからきしでも、高VW機としての性能は十分なM80+とは違い、
本機種はVWがイマイチなので、使うならTCメインの用途になるでしょう。

…ところが、そのTCの性能は、独自の波形過ぎて、
良し悪しの判断が難しい…、
なので、当Blogの趣旨からすると、
手放しでオススメとまでは行かない印象です。


強調しておきますが、悪くはないです。
私が計測前に一週間持ち歩いて使っても、
特にTCのに不満は感じませんでした。



ただ、例えばDNAやiStick40、
そしてDicodesのTC波形のように、
波形でみて、すごく良いね!ということを
言える決定打がありません。
(これは、ある意味、私の知見不足です。ごめんよUD…



繰り返しますが、見た目や、リキッド漏れ対策の機構など、
外観の設計はピカイチです。
 
さらに、メニューの構成なんかも使いやすくて
そういう気遣いは、正にUD!流石だね!というべき点です。

UDの中の人は、VapeMODの見た目、操作感はこうあるべき!
という信念を持った人なんだろうと思います。



ただ…っ、制御システムを請け負った人は、そうではなかった。



そういう意味では、UDはまだ独自基盤に手を出すべきじゃなかったと思います。

まずは、Kangxinとかの激安DNAもどきのチップでも採用して、
DNAとくらべてどうか?しゃぶり尽くす期間があってもよかった
んじゃないかと思います。


…ほんともったいない。せめてEleafみたいな波形であれば
話は違って、「超おすすめです!今はこれです!」みたいに
言えたのになぁ。。。


ともあれ、デザインや機構側の工夫はUDならでは!といった
高いクオリティであるのは確かです。


なので、熱狂的なUDのファンや、
自宅用のハイエンド機の代替で普段使いのVAPEセットを
安価で一式揃えたい人、あるいはMODコレクターなあなたには、
おすすめできる逸品です。


私はというと…、

制御面でパワーアップしたUDの次回作に期待したいと思います。w


こういう、システム設計を歩み始めたメーカーの
成長を、出力波形を見ながら見守ることも、
波形解析の醍醐味ですね。



UD BALROG7.0
$68.00
HEVEN GIFTS



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